宮本百合子 『道標』 [Gemini]
青空文庫現代語化 Home
>
書名リスト
>
宮本百合子 『道標』
「――ぶこちゃん?」…
「まだみんな寝てるのかしら――」…
「どうでした――第一夜の眠り心地は……」…
「さて、あなたがたのきょうのスケジュールは…
「ぶこちゃん、前へ立つんだよ」…
「これが、ここの事務責任者のゴルシュキナさ…
「ソヴェト同盟を半年の間見物してね。最後に…
「おっそろしく気づまりなんですね、文化連絡…
「や、おかえんなさい」…
「会いました……いきいきした人ね」…
「カーメネフは追放されているんですからね、…
「どうしました、佐々さん」…
「正餐では可笑しいことがあったわね――話し…
「さあ……」…
「えらく晴れがましい場所なんですね」…
「――どうでした」…
「じゃ、佐内さんは、タクシードでも着ていら…
「リアリズムと、どうちがうんです?」…
「あれは、なに?」…
「どうしたの? わいていなかった?」…
「わたし、きるわ」…
「黄金の水」…
「プラウダ」…
「どうぞ――もう一度」…
「あなた、やって御覧なさい。――ブィラ」…
「ぶこちゃん」…
「ね、いいことがあるわ、ここで、小さい室を…
「ぶこちゃん、見物がてら買っといでよ」…
「あら、私たちのこと云っているんじゃない?…
「みなさん」…
「新しいものやったら?」…
「御用ですか」…
「シューラ、あなた、丈夫?」…
「今晩は――お邪魔じゃないこと?」…
「ドーリヤさんと秋山さんがそうして並んでい…
「何と云いました? あの温泉のある美しい山…
「ドーリヤさんは、どこで、そんなに日本語が…
「じゃ、また」…
「そうでしょう? あなたは、大へんたびたび…
「ああ、秋山さんたち、お正月、どうなさる?…
「伸子さん。このひとは、漢方のお医者さんで…
「あなたのお話を伺えてうれしいわ」…
「気に入ろうと入るまいと、地球六分の一の地…
「まあ、おかけなさい」…
「ここよりベルリンの方がよくて?」…
「あなたのホテルは煖房設備よろしいですか」…
「早く来すぎたでしょうか」…
「わたしは、ここにブハーリンさんのお父さん…
「でもね、リン博士」…
「やっぱりここの景色は味があるね」…
「うまそうなリンゴだね」…
「――お茶でも飲もう」…
「――あなたって、不思議ねえ」…
「そう思わない?――心理的だと思わない?」…
「自分で、日本のしきたりに入りきれずにいる…
「あなた、ちかいうちに国際出版所へ行く用が…
「あああ!」…
「ぶこちゃん、また忘れてる! だめだよ」…
「や、かえられましたか。実はね、部屋へお訪…
「吉見さんはどうするって云っていました?」…
「おめにかかれてうれしゅうございます」…
「ウォツカもこうしてレモンを入れると、なか…
「大阪へ行ったとき、人形芝居を観ましたか」…
「ム・ハ・トの観客は、伝統をもっていて特に…
「サッサさん、どうでした? あの芝居は気に…
「おろして!」…
「――どうした? ぶこちゃん」…
「こうしてみると小説ってむずかしいわねえ」…
「にぇ まぐう」…
「突然私たちが行ったって、芝居へ行っている…
「動物の生活」…
「わたしの良人です。ニコライ・クランゲル―…
「そろそろかえらない?」…
「ねえ、プロレタリア作家って、ほんとうはど…
「今日は」…
「さて、どうするかね、ぶこちゃん」…
「珍しかったわねえ!」…
「ぶこちゃん、行ってことわっといでよ」…
「これでいいかしら……」…
「妙だな……ともかく、ぶこちゃん、見るだけ…
「あなたがたのところへ、お客ですよ」…
「ミャーノ?」…
「――失礼ですが、わたしたち、お茶がまだな…
「いま第一国立オペラ・舞踊劇場で『赤い罌粟…
「どのくらい、こっちにいらっしゃる予定なの…
「じゃ、出かけましょうか」…
「――僕は、『赤い罌粟』の切符を買いに行っ…
「わたし、びっくりしちゃった」…
「――まあ、どうせいろんな人間がいるんだろ…
「マカール・チュードラ」…
「こういうところをみるとロシアって、やっぱ…
「赤い処女地」…
「それで何だって?」…
「どん底」…
「マクシム・ゴーリキイに。感謝する浮浪人た…
「行くの?」…
「ニューラ、その洗濯ものはどこへ干すの」…
「じきです――じきです」…
「ニューラ、あなたの月給はいくらなの?」…
「知っています」…
「どうしたのさ、ニューラ」…
「――こんなことがあるから、つまらないおせ…
「ニューラ。こわがるのはやめなさい。犬は正…
「あのひとは何故、小銭をそうやって出してお…
「ああおそくなっちゃった。何か註文しておい…
「なにかあるのかい」…
「どうした? ニューラ?」…
「や、来られましたね」…
「スターリンですか」…
「ぶこちゃん、ちょっとパッサージへよってお…
「歩いたんで、喉がかわいたのよ、ニューラ。…
「倫理学なんて、それだけを専門にするような…
「へえ――じゃあ、もう南から帰って来ていた…
「――どう?」…
「ところで、宛名、何て書いたもんだろう――…
「大変面白いと思います」…
「女でも自分の意志で本が出せます――勿論検…
「さあ、どう思いますか、我らの達成は素晴ら…
「――わたしどものところへのお客様ですか?…
「御覧!」…
「どうして?」…
「あなたがたが満足されたのは、わたしもうれ…
「アンナ・シーモヴァって、いいわねえ。あの…
「あなた不思議だと思わない?」…
「ぶこ!」…
「あなたは、自分のそういうものの感じかたを…
「あなたってまったく不思議ねえ」…
「わたしは、こんなことをきいていますよ」…
「わたくしは、御承知のとおり軍隊につとめて…
「ふ! わたしの心臓!」…
「しかしぶこちゃん、こりゃ放っておいちゃい…
「まあ、返事が来てからのことさ。次第によっ…
「めがさめた?」…
「ごめんなさい――心配かけて」…
「トルストイが家庭に対してもっていたこころ…
「まあ思いがけないですこと!」…
「ほんとにきょうは偶然御一緒に散歩できて愉…
「いま、佐々さんの云われた妙なきもちってい…
「左団次が一同をあつめて、ロシアへは芝居を…
「吉之助、いくつです?」…
「御覧のとおり、彼等に演技はありません。し…
「あの棒はいい思いつきだったじゃありません…
「どうです、うまく行きそうですか」…
「お入りなさい」…
「すみませんが、じゃあお二人でいっしょに会…
「こんなにしていると、日本にある自分たちの…
「吉之助さんのような人でも、新劇へうつると…
「私生活っていうと?」…
「わたしたちの結婚は、土台わたしに妻をもら…
「わたし長原吉之助が、いわゆる役者じゃなく…
「こっちのひとたちは、あんな人気俳優でもあ…
「それもそうだけれど、吉之助さん、どう思う…
「吉之助さんは、ここに住んでいるんでしょう…
「あなたがた、吉之助さんの部屋へよって帰る…
「長原吉之助のファンは、ああいうところまで…
「まあ!」…
「われわれのところには、三つになる娘がいる…
「わたしルイバコフの方がすきだわ」…
「きいて下さい」…
「何のことなの?」…
「さきほど、家内が部屋のことについてお話し…
「あなたにもおわかりでしょう」…
「クロコディール(鰐)」…
「それならそれで結構だわよ、ね」…
「この室は、わたしの娘がつかっている部屋で…
「いいじゃないの、パッサージへたべに行けば…
「惜しいな、折角そういうのに――」…
「それ、望遠鏡ですか」…
「それ、ほんとですか」…
「あの子供、返しに来るかしら」…
「じゃ、さようなら、家へかえって、寝なさい…
「なぜ、お前さんはそう騒々しいのかい」…
「やあ、あなたのまけだ!」…
「わたしたちは、むしろ自分たちがわるかった…
「だって、そこは淋しいっていうのに――」…
「着てみせて」…
「これだから、素人はこわいというのさ」…
「あんまり珍しいお鮨をたべたり、麻雀で勝っ…
「胆嚢って、ロシア語で何ていうの」…
「まだ痛みますか?」…
「どうもありがとう。いまにわたしも書くわ」…
「ナターシャ、数学の課題、どうなって? す…
「その猫、どうしてこう青いものがすきなんだ…
「その指環はたいへん立派な指環ね」…
「ミス・ジョーンズ、あなた、これからまだ手…
「やあ、初めておめにかかります」…
「案外、もう始末してしまってあるんじゃない…
「そりゃはじめによくよく調べてかかるんです…
「肝臓とはまた酒のみみたいな病気になったも…
「しらないけれど」…
「商品じゃないんですよ。個人のためにこんな…
「わたしたちは、ここで簡単にくらしているん…
「これが、わたしたちの時代、ですよ――ねえ…
「お前さんかね――日本の女のひとっていうの…
「あなたの旦那さん、あなたの見舞に来ますか…
「あなた藤原威夫って少佐に会った?」…
「君のおっかさんは何と思ってるかしらないが…
「誰から?……藤原からかい?」…
「ちょいと早く見せたいものができたんで特別…
「あなた、これ、いったいどういうことなんだ…
「どうして?」…
「――痛む(ボーリノ)」…
「こんばんは。――いかがですか?」…
「あなた、作家でしたね、そうでしたね」…
「きっとあなたはソヴェトについて興味のある…
「そりゃ、もうそこでおちついているんでしょ…
「あら。白いパン!」…
「どうして? もちろんあなたは知っているは…
「この調子じゃ、どこまで行ったって結局同じ…
「これだからいやんなっちゃう! あの爺、あ…
「どうする?」…
「どうしたのかしら、……ないわ」…
「場所がわるかったわねえ」…
「ジャン・クリストフ」…
「ここに、シュミットという爺さんがすんでい…
「静かねえ、ここは……」…
「――ここは、だいぶ参観用なんじゃないかな…
「こんにちは」…
「ここへは、誰でも労働者なら住む権利をもっ…
「もしロシアで労働者がエハガキなんか売って…
「へえ、妙な理論なんだな。じゃあ、あなたの…
「ぶこちゃん、さっきから黒川君の社会主義理…
「なかなか、頑強ですな。おどろきましたよ」…
「どうする?」…
「カルルスバードをやめたんだから、もう一晩…
「いまのうちに見ておくことさ」…
「津山って――軍医じゃないのかい」…
「どうですか、佐々さん」…
「医学にかぎらず、すべて学問というものは、…
「ちょっと、ひとこと追加させていただきます…
「――御苦労さま」…
「佐々君の初舞台の成功を祝す」…
「君たち、せっかくききに来てくれたんなら、…
「ああ、ありゃわかるんだ」…
「――実際、映画や演劇って奴は、ギリギリま…
「丁度いいや。ね、きょう行っちまおう、どう…
「なるほどね、それもわるくないかもしれない…
「川瀬さん!」…
「ああいう人はあなたがたと、ちっともつき合…
「新興ドイツ」…
「あなたのような考えも、或は正しいかもしれ…
「戦旗」…
「文芸戦線」…
「あらゆる芸術的条件性及び洗煉性」…
「なんだぶこちゃん、まだ仕度もしてないのか…
「あなた、ワンピース着て見る気はない?」…
「なるほど、ここはかわってる」…
「あなた、ベルリンていうところを、どう思う…
「日本の男のひとたちが、ドイツをすくわけだ…
「そんな無茶な奴ってあるもんか!」…
「そりゃ多勢の中にはそんな奴もいるだろうが…
「こうやって、ホテルまで手配してあれば、ぶ…
「これ、カトリ?」…
「あら! お早う!」…
「お早うございます」…
「おかあさま、お召をそろえましょうか」…
「和一郎さん、ちょっと来て」…
「これだけの中を、ほじくりかえすのじゃ、と…
「おや、小枝さん、あすこのテーブルは、大高…
「けさのけさまで、あんなに奥さんのお産を心…
「どんな小さい秘密でも、知る機会があったら…
「やっぱりおかあさまのにおいがする」…
「うちのものの状態は、思っていたよりわるい…
「どうした? みんなもあがったの?」…
「だってまさか、どこでもそんな風じゃなかっ…
「お母さまの健康、よっぽどひどいのかしら」…
「和一郎さん、それは御亭主のエゴイズムとい…
「つや子ちゃん、ごめんね」…
「だって、あなた、この暑さに――手袋なんて…
「ねえお父様、アンテルは、お母様にもう無理…
「お前のおっかさんは、何しろひろい室でなく…
「寝ようか」…
「ああお姉さま!」…
「ね、ほんとにどうなすったの? どっかが苦…
「そんなに笑わないで頂戴」…
「お母様、せん、和一郎さんが茶碗をぶつけた…
「とにかく、お母様も和一郎さんたちの結婚は…
「ねえお母様、こんやはお父様もいらっしゃる…
「とにかく、こんやは、御迷惑だろうが伸ちゃ…
「つや子ちゃん」…
「娘」…
「いやにおそいからどっかへ行っているのかと…
「お母様は?」…
「お父様も、御苦労さま」…
「お父様、こんどの旅行について、いくらか陶…
「結局和一郎さんたちはどういうことになるの…
「わたしは、あなたの姉さんみたいに、どこに…
「お母様もロンドンなら、御自分のおつき合い…
「パリの観客ということを考えて、ああいう味…
「僕もそろそろどっかへ動き出したくもあるな…
「――こんな時間なんだろうか」…
「間にあったんだろうか」…
「タクシーで行っちゃ駄目ですか」…
「いくらかほしいんじゃない?」…
「久しぶりだなあ、パリの夜の景色――やっぱ…
「何しろ、クロア・ド・フウなんか飛行機を三…
「さあ、そろそろ、ひっこみましょうか」…
「こういうところがイギリスだねえ」…
「それだけの理由かね?」…
「何だろうか、まあ! ガスが洩れでもしたら…
「お入りなさい」…
「蜂谷さん、もしよかったら、またペレールへ…
「僕のいるところがあんまりあけっぱなしの田…
「それほどかなあ」…
「木村さんていう方の専門はなになのかしら」…
「プラウダ」…
「さもなければ、『プラウダ』一枚で、ああ完…
「そうかなあ、イリュージョンかなあ。僕には…
「佐々さん、ついでに、ここで夕飯をすまして…
「ヴォア・ラ! あなたへ、電報」…
「みせてごらん」…
「佐々さん」…
「なんていうことなんでしょう!」…
「お仕事、どうなったかしら」…
「須美子さんは、少し横におなりになったら?…
「――」…
「…………」…
「とうとう佐野学もやられたらしいですね」…
「ほんとに、みなさまのお世話になって――」…
「なぜ、あなたはそれが知りたいんですか」…
「あなたは、おそろしく率直です」…
「たった四五日のことだから、こんどは留守番…
「お姉さまあ、こっちへ来てみない?」…
「ふらちな男だな。どういうんだろう。僕が行…
「御希望でしたら朝の食事だけお世話いたして…
「すばらしい眺めですこと!」…
「ああ、あった。ここだわ。ホラ、キャルディ…
「何て、ことわりましょう」…
「こんにちは、マドモアゼル」…
「おはようございます」…
「手に下げられるような形の鞄の方がいいと思…
「ねえ、お姉さま」…
「お母さまだって、あなたをまたあすこへかえ…
「こまっちゃった!」…
「おいしそうじゃないの」…
「オ、ラ、ラ! ムシュウ、エ、マダーム!」…
「それにしても、ああいうのが広告を出すとは…
「それに僕がわるい習慣をつけちゃったんで、…
「共産党を禁止しろ」…
「このガキ、ひとりのこして帰ると思うと可哀…
「ね、須美子さん、わたし何だか、あなたをこ…
「こまったわ、忘れものをして来てしまった」…
「ああいい気もち!」…
「取引所閉鎖」…
「こんにちは」…
「リュマニテ」…
「蜂谷さん、その本にかいてあるとおりを読ん…
「あなたは、案外せっかちなんだな」…
「素人筋」…
「これをあげるわ」…
「こういうものまで持って旅行しているのかな…
「おひるは、わたしが御馳走いたします」…
「ですからね、わたしは、きょうの八百五十六…
「佐々さんと歩くのは、おもしろいね」…
「アジアの嵐」…
「アジアの嵐」…
「わたしは、こんどの恐慌についても感動なし…
「蜂谷さん、少しホームシックなのかもしれな…
「トミ子は、しっかりものかもしれないけれど…
「やあ、これはめずらしい」…
「お大事にね。わたしはフランスで病気したく…
「蜂谷さん、あしたの夕方、お忙しい?」…
「――どうして先へ来ておしまいになったの?…
「計画生産」…
「しずかねえ」…
「やあ」…
「佐々さんは大分疲れているんじゃないのかな…
「…………」…
「――ここへ泊るって――」…
「すこし寒くなって来たようじゃない?」…
「何だか僕もすこし寒くなって来たみたいだ。…
「僕は、きょうだって、外の連中と来たのは失…
「あれは、やけどだったんだわ。だからくりか…
「いずれの機能が彼の全活動の上により大なる…
「あら」…
「みなさん、たいへんお早かったのね」…
「実際、佐々さんは、理論だけじゃない火をも…
「おや、マドモアゼル」…
「工合がよくなければ、早くちゃんとしなくち…
「なんてひとだろう! そんなに僕を苦しめな…
「きのうはほんとに失敬した」…
「わたしも、ごめんなさい」…
「わたしにはね、ひとつ大願がありますのよ」…
「仕事の方は、どうなんだね、すこしは変った…
「ああこりゃうまい!」…
「こんなに、きみを離したくない僕が、誰より…
「とうとう!」…
「――すごいわねえ、わたしの場所があるなん…
「見なれない鞄があるじゃないか」…
「まあいいだろうさ!」…
「ね、よくかいでみて――別のにおいがする?…
「バタはいつうけとれるんですか」…
「――ぶこ!」…
「二人の客」…
「二人の客」…
「話のわかる指導者」…
「私の英雄」…
「赤い星」…
「乾草小舎でもてなした」…
「持たない者」…
「伯父の夢」…
「完成」…
「おはいり下さい、どうぞ」…
「正餐をお出ししていいでしょうか」…
「よろしいですか。わたしはあなたがたが事情…
「どうする? パッサージできいてみる?」…
「こんにちは」…
「どうだった」…
「やっぱりイニシァルをつけといた方がいいだ…
「文学の夕べ」…
「こんなに見物にもたれこんじゃって――芝居…
「この節は、すっかり暮しが新しくなりまして…
「どうして、こんなにおそくまで、お皿を洗っ…
「あーあ。もし、もし」…
「おい」…
「ところがいそがしくて、ジャムもあんまり煮…
「きみは、酒をのまないのかい」…
「そのアムステルダムのとき、プレハーノフに…
「これが、日本ではじめて出た階級的な新聞さ…
「どうもありがとうございました。めずらしい…
「ね、どこがおととしと、ちがうと思う!」…
「役人風な法令による命令主義、下らない脅迫…
「変りもの」…
「革命的な数百名の労働者が武器をもって行進…
「何の用なのかしら」…
「おお、サッサさん」…
「――わたしには、ことがらがよく理解されな…
「およろこびします。ヘル・カンバーラ」…
「――さてね――」…
「きこえない、わたしにはきこえない。この画…
「佐々さん」…
「なるほどね、われわれの知らない苦労がある…
「わるくないじゃないですか」…
「なるほどね。お客をとめるにしちゃちょっと…
「お入りなさい」…
「あのころもずいぶん、迷っていたようだった…
「そんなことは、まあいいとして……午後立つ…
「だって、誰かが着るために買ったんだろう」…
「チュダーク(変り者)」…
「『戦旗』で、きみの書いたものをほしがって…
「戦旗」…
「あんなのだって、送ってやればいい」…
「ああ」…
「本国で、何かちゃんと活動して来たのなら、…
「日本の読者は、めいめいの懐で、一冊の本だ…
「こうしてはどうでしょう」…
「フィグネル、知っているんだろう? 人民の…
「どうした、ぶこ」…
「――それで、ぶこ、何て返事したんだ」…
「へえ」…
「難破した愛の小舟」…
「まあ、ちょっと見て!」…
「どうした、ぶこ!」…
「われわれの住んでるのはこの辺なんですがね…
「ここでも、このごろは労働者の男や女が、賃…
「――それじゃ効果がないじゃありませんか」…
「賃銀値上げのかけ合いのようなことは、お客…
「えらい御執心ぶりだね」…
「ね、世界の人たちは、何のためにこれだけ毎…
「ね、フランスは、自分の金を輸出資本にして…
「――変ね。――誰もいやしないのに」…
「さあ、ここがディト街ですぜ」…
「あなたは、デュトへ行くのかね」…
「これ、ほったらかしといて、いいのかい?」…
「あら、たくさんの西瓜!」…
「そう云えば、ほんとにあのひとは感動したと…
「いい気持の夕方になったねえ」…
「どなたですか?」…
「磯崎君は?」…
「ほんとに、何のおもてなしもできなくて」…
「何しろあたしは、須美子さんを子供の時分か…
「須美子さん、あなた、もっともっとお描きに…
「わたくしは駄目よ」…
「磯崎も気の毒ですわ」…
「ごめんなさい。ついわたし、こんなことまで…
「ひるねしていたんじゃなかったの」…
「わたし、うちの連中のことを考えていたの。…
「あら! あなただったの!」…
「子供のことなんかでおさわがせしちゃわるい…
「ちょっと! こっちへ来られる?」…
「ムシュウ・マスナガ。電話、エトワール29…
青空文庫現代語化 Home
>
書名リスト
>
青空文庫現代語化 Home
リスト