宮本百合子 『道標』 「その猫、どうしてこう青いものがすきなんだ…

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青空文庫図書カード: 宮本百合子 『道標』

現代語化

「その猫、なんでこんな青いの好きなんだろう」
「さあ。リンゴがないからでしょ」
「ナターシャ、勤労者科はあと何年?」
「今は2年目だから、あと1年です」
「女の学生はどれくらいいるの?」
「少ないです。――たった9人」
「うちでは、まだ一般的に女性が遅れてます。生産面で働く勤労女性のうちでも、技術レベルの高い女性は少ないんです。それに勤労者科は昼間の仕事の後だから。授業もかなり大変だから、女性はやり通せない場合もあります。家庭があったり、赤ちゃんがいたりすると」
「あなたは大丈夫?自信ある?その体で昼間働いて、夜勉強して、辛いことあるでしょ?」
「問題なし」
「勤労者科で勉強してるのは、本当に勉強したいと思ってる人だけなんです。でも、時々、眠くて眠くて!どうしたって目が開かないことがあるんです。並んで順番に居眠りしてる姿ったら!おい!」
「でも、みんないい青年たちなんですよ。勤労者科には、全国で5万人くらいの若者が勉強しています。ルナチャルスキーが言ってたでしょう。『ソビエトにとって一番必要なのは、今勤労者科で困難に打ち勝って勉強している人たちだ』って」
「かけてもいいですか」
「どうぞ」

原文 (会話文抽出)

「その猫、どうしてこう青いものがすきなんだろう」
「さあ。彼女にはリンゴがないからでしょう」
「ナターシャ、ラブ・ファク(労働者科)はもうあと何年ですむの?」
「今二年めです。だから、あともう一年です」
「女の学生、何人ぐらい居て?」
「少ないんです。――たった九人」
「わたしたちのところでは、一般に云ってまだ婦人がおくれているんです。生産面に働いている勤労婦人の間でも、高い技術水準をもっている女はすくないんです。それにラブ・ファクは昼間働いてからですからね。学課だってかなり骨が折れるし、女はやり通せない場合もあるんです。家庭をもったり、赤坊がいたりすると」
「あなたはどうなの? 自信がある? その体で昼間働いて、夜勉強する、つらいことがあるでしょう?」
「ニーチェヴォ」
「ラブ・ファクではほんとに勉強したいと思っているものだけが勉強しているんです。ただ、ときどき、眠いことったら! どうしたって目のあいてないことがあるんです。並んで順ぐり居睡りしているかっこうったら! オイ!」
「でも、みんないい青年たちなんです。ラブ・ファクには、全国で五万人ぐらいの若者が勉強しています。ルナチャルスキーが云っていたでしょう、『ソヴェトにとって最も必要なのは今ラブ・ファクで困難にうちかちつつ学んでいる者たちだ』って」
「かけてもいいですか」
「どうぞ」

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