宮本百合子 『道標』 「しずかねえ」…

青空文庫現代語化 Home書名リスト宮本百合子 『道標』

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。 正しく現代語化されていない可能性もありますので、必ず原文をご確認ください。


青空文庫図書カード: 宮本百合子 『道標』

現代語化

「静かだね」
「本当、どこにも音がしないね」
「町ってどの方向にあるんだろう」
「ムッシュ」
「私たちのヴェルダンは、そのものが記念碑です。ヴェルダンは、沈黙の都市です。ここに住んでる人はほとんどいません」
「他の人たちも来たところで、みんなでご飯にした方が良くないかしら」
「――あっちの連中が着くのはどうせ12時過ぎだろうし、もし気取ってても逆に面倒なことになる。僕たちは僕たちだけで済ませておきましょう」
「見学にどのくらい時間がかかるかしら」
「うーん……4、5時間くらいかな。でも、佐々さんはここを見たら、きっとセダンやメッツも見に行きたいって言うだろうな」
「そうなの?」
「ここから行けるの?」
「メッツは、ここからは2時間かからないんじゃないかな――セダンはランスの北だから、シャロン、ね、さっき通ってきた、あの辺で乗り換えになるかもしれない」

原文 (会話文抽出)

「しずかねえ」
「何て、どこにも音がしないんでしょう」
「町はどっちの方角にあるのかね」
「ムシュウ」
「われわれのヴェルダンは、市そのものが記念塔です。ヴェルダンは、沈黙の都です。ここで暮している住民はごく少ししかいません」
「ほかのかたたちも来てから、みんなで御飯にした方がよくはないかしら」
「――あっちの連中の着くのはどうせ十二時すぎだし、もしすましてでもいたら却って厄介なことになる。僕らは僕らだけですませておきましょう」
「見物にどの位時間がかかるのかしら」
「さあ……四五時間のものだろう。しかし、佐々さんはここを見たら、きっとセダンやメッツへも行って見たいって云い出すんだろうな」
「そうお?」
「ここから行けるの?」
「メッツは、二時間もかからないんじゃないかな、ここからなら――セダンはランスの北だから、シャロン、ね、さっき通って来た、あの辺で乗換えになるかもしれない」

青空文庫現代語化 Home書名リスト宮本百合子 『道標』


青空文庫現代語化 Home リスト