宮本百合子 『道標』 「何と云いました? あの温泉のある美しい山…

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青空文庫図書カード: 宮本百合子 『道標』

現代語化

「何のこと? 箱根の温泉があるあの公園ってさ」
「ハコネ? あそこ?」
「そうそう。そこで箱買ったんだ。超ちっちゃい板をくっつけて作った箱で、中に隠しポケットもあった」
「ああ、寄木細工のやつでしょ。あれって貯金箱じゃん」
「それどこやった?」
「俺知らないよ」
「俺ら、めちゃくちゃ失ったんだ。親が超金持ちだったのに」
「ドーリアの親はシベリアにいるみたいだよ。確かそうだったよね?」
「そうだよ、そうだよ」

原文 (会話文抽出)

「何と云いました? あの温泉のある美しい山の公園――」
「どこだろう、ハコネですか」
「おお、ハコネ。そこで、わたくし、一つの箱買って貰いました。小さい小さい板のきれをあつめて、きれいにこしらえた箱です、そして、それ、秘密のポケットもっていましたね」
「ああ寄木細工の箱だ――貯金箱ですよ」
「その箱、いまどこにあるの?」
「知りません」
「わたしたちはどっさりのものを失ったんです。――両親は、非常に金持でした。大きな金持の商人でした」
「ドーリヤさんの両親は、シベリアの方に生活しているらしいですよ。――そうでしたね?」
「そうです、そうです」

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