宮本百合子 『道標』 「吉見さんはどうするって云っていました?」…

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青空文庫図書カード: 宮本百合子 『道標』

現代語化

「吉見さんはどうするって言ってました?」
「吉見さんは行くみたいですよ。あなたが外出されてたから、はっきりした返事は聞けなかったですけど――つまりあなたはどうするかってことですよね」
「申し訳ないけど、じゃ、ちょっと一緒に戻ってください」
「いいですよ!」
「ポリニャークのところに行くんだって?」
「ぶこちゃんは行く?」
「私は、気が進まないわ」
「それは困るんです。今夜はぜひ来てください」
「体調がちょっと悪いんです――下に、アレクサンドロフが来て待ってるんですよ」
「それについて?」
「そうです。秋山さんがあまり要領を得ないもんだから、先生とうとう痺れを切らしてアレクサンドロフをよこしたんでしょう」
「まあいいさ、ポリニャークのところへも一度行ってみようよ」
「じゃ、お願いします」
「5時になったら下に降りてきてください。じゃ」
「――急に言うんだから困るよ――ちょうど家にいる日だったからいいようなものの……」
「ぶこちゃん、何を着ていくの?」
「いつもと同じよ――ダメ?」
「いいんじゃない」

原文 (会話文抽出)

「吉見さんはどうするって云っていました?」
「吉見さんは行かれるつもりらしいですよ、あなたが外出して居られたから、はっきりした返事はきけなかったですが――つまりあなたがどうされるか、はね」
「すみませんが、じゃ、一寸いっしょに戻って下さる?」
「いいですとも!」
「ポリニャークのところへ行くんだって?」
「ぶこちゃんはどうする?」
「わたしは、消極的よ」
「それじゃ困るんです。今夜は是非来て下さい」
「どうも工合がわるいんだ――下へ、アレクサンドロフが来て待ってるんですよ」
「そのことで?」
「そうなんです。秋山氏があんまり要領得ないもんだから、先生到頭しびれをきらしてアレクサンドロフをよこしたんでしょう」
「まあいいさ、ポリニャークのところへもいっぺん行ってみるさ」
「じゃ、たのみます」
「五時になったら下まで来て下さい。じゃ」
「――急に云って来たって仕様がないじゃないか――丁度うちにいる日だったからいいようなものの……」
「ぶこちゃん、なにきてゆくんだい」
「例のとおりよ――いけない?」
「結構さ」

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