GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 宮本百合子 『道標』
現代語化
「アンナ・シーモヴァとゴーリキーって、なんか共通点あるって思った?」
「――そうかなあ」
「考えてみたら、2人とも労働者出身だから、そういう意味では似てるかも」
「それだけじゃなくて――革命も経験してるし。――ゴーリキーってすごい人間的だったよね。まるで人生そのもので、日向の古い糸杉みたいにまっすぐで清々しい感じがした。アンナ・シーモヴァにも、似たものを感じるな。人間らしさがはっきりしてるけど、ちゃんと女って感じがする」
「…………」
原文 (会話文抽出)
「あなた不思議だと思わない?」
「アンナ・シーモヴァとゴーリキイと、どこか共通な感じがあるのに気がついた?」
「――そうかなあ」
「そう云えば、あのひとたちは、どっちも働く人の中から出ているんだから、そういう意味では共通な感じがあるかもしれない」
「そればかりじゃなく――革命を経験した人たちだというだけでもなく。――ゴーリキイはあんなに人間で、まるで人生そのものみたいに見事で、それで日向の年とった糸杉の匂いのようなまじりけない男が感じられたでしょう。アンナ・シーモヴァに、似たものが感じられるわ。あのひとの人間らしさに、くっきりと女がはめこまれているわ」
「…………」