他人の正当な権利が侵害されるときの共犯者

(1)

その対偶は即ち:
「他人の正当な権利が侵害されるときの共犯者の役割をはたさない者は、自分の正当な権利を主張する。」

彼らが最初共産主義者を攻撃したとき – Wikipedia [2015年12月10日 (木) 04:40 の版]

ナチスが最初共産主義者を攻撃したとき、私は声をあげなかった
私は共産主義者ではなかったから

社会民主主義者が牢獄に入れられたとき、私は声をあげなかった
私は社会民主主義ではなかったから

彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった
私は労働組合員ではなかったから

そして、彼らが私を攻撃したとき
私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった

それは即ち:
(2) 「他人の正当な権利が侵害されるときの共犯者の役割をはたす者は、自分の正当な権利を奪われる。」

なお、(1)と(2)より、
「自分の正当な権利を主張しない者は、自分の正当な権利を奪われる。」

「人類補完計画」への現回答

一説によれば、本日 2015年12月31日は、「新世紀エヴァンゲリオン」において「人類補完計画」が発動された日です:

エヴァンゲリオンがさらにわかる動画:旧【最終調整版】 – YouTube

● 「人類補完計画」から想起される課題

「人類補完計画」とは、「できそこないの群体としてすでに行き詰まった人類を完全な単体としての生物へと人工進化させる補完計画」です。

ここには 2つの思想が内包されています:

(1) 人類を〈一つの存在〉だと見る視点の思想、

(2) 人類を単体にする、すなわち意思を連結する思想 です。

(2)は、 「コードギアスR2」・「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」など他の作品でも描かれています

フィクションだからと侮ってはいけません。芸術には予言能力があると言われています。

「人類補完計画」から想起される現実的な課題は、

(1-A) 人類、あるいはその部分集合(すなわち、集団)を、〈一つの存在〉だと見る視点に立った上で

(2-A) 意思を、どのような形態・方法・思想のもと、連結すると良いのか

ということです。

● 私の現時点での回答

私は、(1-A)の向上に関心をもち(人類圏における、情報の活用による、人類あるいは他の何かの向上)、
(2-A)に関して、 4つエンジンの日本にしよう――知性強靱社会の実現のために を書きました。

● 人類あるいは集団の意思の一例: 集合無意識

(1-A)の〈一つの存在〉がもつ意思のひとつには、 「コードギアスR2」・「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」において、連結される意思・連結された意思として描かれた、“集合無意識”があります。

“集合無意識”は、真・善・美 の総合評価が高い判断をしようとしますが、非合理な判断をしてしまうことが多々あります。善・美は、評価が難しいのですが、善に関しては、殺人は悪であるという評価基準が広く受入れられています *。

“集合無意識”は、短期的な視点に立った判断をしめすことが多いですが、生存が善であるため、人類の生存を担保する傾向にあります。

関連:
社会が持続的に発展するために

● 人類あるいは集団の意思の一例: 科学

(1-A)の〈一つの存在〉がもつ意思には、科学もあります。

科学は、真の度合いが高い判断をしようとします。科学は、長期的に、真の高みを目指した歩みです。

中期的には、誤った山に登ることもあります。一から別の山・別のルートを探して登りなおすこともあります(ルネ・デカルト「我思う、ゆえに我あり」――『方法序説』ダフィット・ヒルベルトヒルベルト計画、など)。登山隊の全滅もあり得ます(文明の衰退)。

補足:
* 殺人は悪であるが、「人」の範囲については、いろいろな考え方がある。

我が主軸 2015年版

端書

私が自ら企画した事業、及び私が付託されている事業の一切を経営し、能率的な運営により、これを発展せしめ、もつて我が意図する方向に世界を遷移させることを目的として、ここに私を定義する。

初出: 第1条

理念

〈後につづく者たちが我々よりも苦しまない世の中を確固として構築し〉、且つ〈我々は犠牲の世代にならず、現在を確保し、未来を準備する〉ことにより、不幸の最小化を図り、以て幸福を最大化する。

〈判断・行動基準〉、即ち 志向

 ○ 産業興隆、叡智結拓

叡智を結び、集約し、難所を突破して、革新を行う。

革新によって、産業を興隆させ、民の気持ちの淀み具合を小さくし、以て社会に慣性をもたせ、社会に累積性を持たせる。

初出: 社会が持続的に発展するために

そのような社会は、文化的である。文化的であるとは、社会を構成する集団において帰納的な情報量(:物体も含め)が多いことである。文化の度合いは、社会の深さ、社会が認識・関係する世界の広さ、情報の共有・活用具合、の積(掛け算の答え)を示す。

初出: 文化に関する考察

関連:
価値は消費されて生存と文化を生む
経済的生産は知的歴史にとって基礎をなす
複雑性と付き合っていこう
叡智結拓のために

 ○ 高民立世、超民連絡

  ・高民立世

高民(=知的に高く または 広く、知性・知能を意識的に発揮し躍動する民)(多数)を世に立たせ、高民(多数)によって世を立たせる。

初出: 高民立世

関連:
「知的ネット社会」構成者の心得

  ・超民連絡

社会が天才・秀才ばかりである必要はないが、天才・秀才が生き・活きる社会であるべきである。

そのために、天才・秀才の思考(の一端)が共有されるべきである。それは、天才・秀才と一般能力者の架け橋になり(天才・秀才を得体の知れない者にしない)、且つ社会に天才・秀才を補給する後方連絡線となる。これによって、天才・秀才は孤立せず、消耗されない。

初出: 天才・秀才が生き・活きる社会

(補足: 〈産業興隆、叡智結拓〉と〈高民立世、超民連絡〉は、ユグドラシルからの想起と対応する)

水準

 ○ 短期的

 
人類最強であることが標準である。

勝つために、思考し行動する。知性とは実証である。

初出: 「意味のないことをやる」ということに対して、緊張感をもって生きる

 ○ 長期的

世界は、泡沫(うたかた)である。

  ・泡沫に生き残る方法1: 累積

我々は生き残り、将来の秀でた人のために理論を、一般の人のために実例を、優れた形態で残すことにより、人類の累積性を高め、将来の人類の生き残りを図るべきである(それによって、また人類の累積性が高まる)。

我々は、可能な限り前進する。将来の人類は、さらにはるかに前進するであろう。

初出: 宣言

  ・泡沫に生き残る方法2: 循環

開いた循環をつくる。努力に報い・報われる努力循環の強靭社会を醸成する。

来歴:
我が主軸 2015年2月書付 2015/ 2/11
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「スター・ウォーズ フォースの覚醒」鑑賞メモ

2015年12月26日、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」を鑑賞してきました:

[ネタばれ注意]
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
全体的には、以下の感想です。

 ・エピソード456オマージュした描写が所々に見られる。

物語中盤は、まるでエピソード4・6です。竪坑で親子が相対するなんて、なんてエピソード5なんでしょう。

また、「機動戦士ガンダムSEED」の対ジェネシス・対メサイア戦が、「スターウォーズ」エピソード4・6 のオマージュであったことに気づかされます。

 ・エンジニア系ヒロイン“レイ”(役: デイジー・リドリー)が格好いい。

 ・帝国軍(ファースト・オーダー軍)の士官達が、弱い。

考えたこと:

軍の投棄物

レイは、帝国軍が撤退時に根拠地とした星に住み、投棄された兵器を回収して稼ぎにしています。

彼女が使用している浮上式の乗り物は、投棄された兵器から自作したものです。

軍は、最新技術(ただし、敵軍に対しては優位ではない技術)が盛り込まれたものを投棄します。これが投棄された地域の文明を変えます。

意思の忖度

旧作の“R2D2”同様、今作のドロイド“BB-8”もヒト語を話しません。しかし、ヒトとのコミュニケーションは成功しています。

ヒト-ドロイド間で、会話はできていませんが、意思の忖度[そんたく](相手の意思を理解すること)ができているのです。

意思の忖度は、重要テーマです。

関連:
今、注目されているのは「意思の忖度」か

星の消滅

本作では、いくつかの星が消えます (その中には、旧作に出ていた女性士官のいる星もありました)。そのシーンに、胸を締め付けられる感じを受けました。

それは、私のなかで、星が究極の単位だからでしょう。

星 = 一 = 全 なのです。

それが消えると、何も残りません。

その星に何億年も世代を連ねてきた生物も、
それを生み出した何もかもも、
それが生み出した何もかもも。

関連:
人類圏における、情報の活用による、人類あるいは他の何かの向上

人類圏における、情報の活用による、人類あるいは他の何かの向上

私が関心があること:

人類圏における*、情報の活用による、人類あるいは他の何かの向上。

* 例を挙げると、ヒト、人類(人対人、集団、社会((政治))、非社会)、人工システム(情報システム、物(消費財・耐久財・都市)、経済)、自然システム。

関連:
メディア=技術=身体の拡張=感覚の拡張

「人類圏における、情報の活用による、人類あるいは他の何かの向上」で捉えた鉄道

大東亜戦争

大東亜戦争の呼称に関する公文書 – Wikisource

今次戦争ノ呼称並ニ平戦時ノ分界時期等ニ付テ
一、今次ノ対米英戦争及今後情勢ノ推移ニ伴ヒ生起スルコトアルヘキ戦争ハ支那事変ヲモ含メ大東亜戦争ト呼称ス
二、給与、刑法ノ適用等ニ関スル平時、戦時ノ分界時期ハ昭和十六年十二月八日午前一時三十分トス
三、帝国領土(南洋群島委任統治区域ヲ除ク)ハ差当リ戦地ト指定スルコトナシ
但シ帝国領土ニ在リテハ第二号ニ関スル個々ノ問題ニ付其他ノ状態ヲ考慮シ戦地並ニ取扱フモノトス

※ 1941年(昭和16年)12月12日 閣議決定(原文は旧漢字、旧仮名遣い)

昭和90年

今年は、山陽新幹線全線開業 40周年、ということを起点に、今年が昭和90年であることに気づく。

 ※2015/12/10: 当初、誤って「(新大阪-岡山間)開業 40周年」と書いておりましたが、正しくは「全線開業 40周年」です。新大阪-岡山間開業は 1972年、岡山-博多が開業し全線開業したのは 1975年です。

90年をどう捉えるか。

30年×3 ならば、3世代だ。昭和30年(正確には昭和31年)は「もはや戦後ではない」、昭和60年はプラザ合意。

45年×2 ならば、大阪万博・所得倍増からの折り返しが完了。

20年+20年+50年 ならば、終戦、東京オリンピック(正確には、昭和39年)、その後半世紀。この半世紀を2等分すると、昭和65年(=平成2年)はバブル景気である。

そして、今年は、皇紀2675年である。零戦の制式化にはじまる皇紀2600年代も、4分の3が過ぎてしまった。

初出:
Facebook 2015/11/13

理想に拘泥した国力の使用は非常に危険

半藤 一利, 御厨 貴, 磯田 道史, 保阪 正康 : 「昭和天皇実録」の謎を解く (文春新書, 2015) p.184.

若槻[禮次郞]は、自存自衛のためならば敗戦を予見し得ても立つ必要あるも、大東亜共栄圏の確立等の理想に拘泥した国力の使用は非常に危険につき、聖慮を煩わしたき旨を言上する。

昭和天皇実録 昭和16年11月29日の項

月の歌

去る2015年 9月27日は中秋の名月でした。そして、次の日の28日は、満月でした。

しかも、2015年の月の地球最接近であり、最大の満月でした。

この月をまだ低いうちに見ましたが、大きく、黄金色の月で、見た価値がある、と感じました。

次の日、29日は、十六夜。月が南中する月天心に、空を見ました。ただ、月が明るすぎて、風情は少し足らなかったです。

邵康節「清夜吟」 | 自習ブログ

 清夜吟      邵康節

月到天心処。  月天心に到る処
風来水面時。  風水面に来る時
一般清意味。  一般の清意の味
料得少人知。  料り得たり人の知ること少なるを

月が天の正中に到る処
風が水面に吹き来る時の
このさわやかな感覚は
人の知ることまれであろうと推し量りえた

(1)

さて、月といえば、この歌です:

天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に いでし月かも ―― 阿倍仲麻呂

この歌で仲麻呂が思っているのは、昔、奈良で自分が見た月です (「三笠の山に いで月」)。

つまり、
 人 :同じ
 場所:異なる
 時間:異なる
です。

この考え方で、月の歌を探しましょう。

(2)

 人 :異なる
 場所:同じ
 時間:異なる

西行「山家集」より

その他の「修行」歌について(2)

  みちのくにへ修行してまかりけるに、白川の関にとまりて、所がらにや常よりも月おもしろくあはれにて、能因が、秋風ぞ吹くと申しけむ折、いつなりけむと思ひ出でられて、名残おほくおぼえければ、関屋の柱に書き付けける

09 白川の関屋を月のもる影は人のこころをとむるなりけり
   (岩波文庫山家集129P羈旅歌・新潮1126番・西行上人集・山家心中集・新拾遺集・後葉集・西行物語) 

西行は、「白川の」の歌を詠むにあたり、能因の「都をば霞とともにたちしかど秋風ぞふく白河の関」を思い出しています。

(3)

 人 :異なる
 場所:異なる
 時間:同じ

白氏文集卷十四 八月十五日夜、禁中獨直、對月憶元九: 雁の玉梓 ―やまとうたblog―

八月十五日の夜、禁中に独り直(とのゐ)し、月に対して元九を憶(おも)ふ  白居易

銀臺金闕夕沈沈  銀台 金闕 夕べに沈沈
獨宿相思在翰林  独り宿り 相思ひて翰林(かんりん)に在り
三五夜中新月色  三五夜中 新月の色
二千里外故人心  二千里の外 故人の心
渚宮東面煙波冷  渚宮の東面に煙波(えんぱ)は冷かに
浴殿西頭鍾漏深  浴殿の西頭に鐘漏は深し
猶恐淸光不同見  猶ほ恐る 清光は同じく見ざるを
江陵卑湿足秋陰  江陵は卑湿にして 秋陰足(おほ)し

【通釈】銀の楼台、金の楼門が、夜に静まり返っている。
私は独り翰林院に宿直し、君を思う。
十五夜に輝く、新鮮な月の光よ、
二千里のかなたにある、旧友の心よ。
君のいる渚の宮の東では、煙るような波が冷え冷えと光り、
私のいる浴殿の西では、鐘と水時計の音が深々と響く。
それでもなお、私は恐れる。この清らかな月光を、君が私と同じに見られないことを――。
君のいる江陵は土地低く湿っぽく、秋の曇り空が多いのだ。

和泉式部日記 「式部」による

BROKEN MOON -和泉式部と王朝恋歌- > 和泉式部日記 夢よりも儚き > 9月

我ならぬ人もさぞ見ん長月の有明の月にしかじあはれは

よそにても同じ心に有明の月を見るやと誰に問はまし

(4)

 人 :異なる
 場所:同じ
 時間:同じ

和泉式部日記 「宮」による

BROKEN MOON -和泉式部と王朝恋歌- > 和泉式部日記 夢よりも儚き > 9月

我ならぬ人も有明の空をのみ同じ心にながめけるかな

よそにても君ばかりこそ月見めと思ひてゆきし今朝ぞ悔しき

(3)で紹介した「式部」の歌に対し、「宮」が返した歌です。実は、「宮」は「式部」の家まで来ていたのですが、門が開かず会えなかったのです。

(5)

 人 :同じ
 場所:異なる
 時間:同じ

これは、物理的にあり得ませんね。

(6)

 人 :同じ
 場所:同じ
 時間:異なる

例えば月の名所を再び訪れて詠んだ歌があると思ったのですが、このような歌は、見つけられませんでした。

最語に

月々に月見る月は多けれど 月見る月はこの月の月 ―― よみ人知らず

暗きより暗き闇路に生まれきて さやかに照らせ山の端の月 ―― 和泉式部

信長の17条の意見書


足利義昭 – Wikipedia (2015年5月30日 (土) 01:49 の版)

元亀3年(1572年)10月、信長は義昭に対して17条の意見書を送付した

弾劾状