7月24日は、2020年東京オリンピック開会式まで、ちょうど4年の日でした。
4年後、オリンピック・パラリンピックが終わった後、我が国が(一時的に)後退局面に入ることは、極めて確率が高いです。
1964年の東京オリンピックでもそうでした。1964年10月から1965年10月にかけては、証券不況と呼ばれています。「華麗なる一族」のモデルになったとされる、山陽特殊製鋼が倒産したのも、この不況でした。
1965年11月から、我が国は、いざなぎ景気に入ります。証券不況が1年で終わったのは、戦後初の赤字国債発行ということもあったのでしょうが、やはり高度経済成長期であったことが大きいと考えます。
1960年12月、国民所得倍増計画――10年間でGNPを倍増させる計画――が、閣議決定されています。その期間の真ん中が、証券不況でした。
2020年の東京オリンピックに話は戻って、2020年の世界に、高度経済成長期のような比較的単純な経済成長の仕組みは、ないでしょう。
2020年東京オリンピック後の後退局面を早く抜け出し、また後退局面に端を発して起こりうる政治・文化などの混乱を防いで、同大会を暗黒時代の象徴としないために、我々は、今から手を打っていかねばいけないでしょう。