現実学術によって、混沌から守りながら最適化を図る

まず管理する大事なのは秩序だ 秩序が制約を生む。我々は制約によって混沌から守られながら、自由な発想の元に、最適化を図る。

現実を対象とする学術(以下、「現実学術」と書く)は、「混沌から守りながら、最適化を図る」ために、《混沌から守りながら、望み・欲求を叶える現象を起こすために、何(変数)をどの値に変化させればいいのかを見つけること》が目的である。

言い換えれば、現実学術において、後々まで残る成果とは、外乱・内乱のなかにあっても、変数の変化に従い性能が目論見どおりに変化する、即ち、基本機能失わないシステムを構築・発見することである。

現実学術が成功している状況では、世界は単純である

補足:
当初、本文章における「現実学術」を「工学」と書いていた。

本文章の発想の起点は、品質工学にある。これは、工学分野において培われ・共有されている思考の対象分野が、人類の製造行為による生産物に限らず、その効用が普遍的であることを強く示唆する。

「現実学術」という言葉は、本文章において、現実を対象とする学術という意味で用いている。理想化された(=都合がよい)ものに満足しない学術である。

例えば、工学、医学、経済学、政治学、産業技術総合研究所のいう第2種基礎研究などである。

「工学」以外の「現実学術」を文章に例として当てはめて、その成立を確認し、「現実学術」という言葉の使用が適切だと判断した。

学術・教養は「結び技」である

学術・教養は「結び技」である。社会に出た後、取り扱う商品や専門技術の範囲内に閉じこもらず、それらを連携させて、全体を推進させていくためには、学術・教養の修養が必要である。

補足:
これは、京都産業大学の学生募集広告を見かけた時に、同学が掲げる「むすびわざ」を、「結び技」だと有益に誤解して、考えた文句である。有益な誤解は、言語がその性質として不完全であるが故に為せるわざである。

京都産業大学が掲げる「むすびわざ」とは、「産す業」であり、「新しいもの、こと、価値を産み出すこと」である。

京都産業大学 「むすびわざDNAプロジェクト」 始動宣言

本学は産学協同を実践する総合大学の完成を最終目的として、「産業大学」と名付けられました。『最高学府は社会を支える人材育成の産業(むすびわざ)であるべきだ』と考えた学祖荒木は、産学協同はアカデミズムに反するという時代背景にあって、あえて「産業」の二文字を掲げ、社会との交流を推し進めました。 「むすびわざ」とは「産業」の読み方のひとつであり、「むすぶ」は「むす」から派生した語で、「産み出す」という意味をもちます。

「新しい業をむすぶ」と読み解き、新しいもの、こと、価値を産み出すことを表しています。 京都産業大学の「産業」とは、まさにこの「むすびわざ」を表すのです。

 これが学祖荒木俊馬の「産業」に込めた思いであり、産学協同に代表される社会との連携のなかから新たな価値を生み出すことで、他に類をみない教育・研究を実践する大学を志し、多くの同志達とその具現化に営々と努めてきたのです。

経済は、用水路である

経済は、用水路であり、富は、自然の恵みが姿を変えたものである。

自然の恵み、すなわち、その根源をたどれば、太陽(あるいは地球内部)における核反応のうち、ほとんどは無駄になる。

自然の恵み(の全体からすれば、そのごく一部)を、それを受けられない空間・時間に行き渡らせている仕組みが、経済である。それは、山に降った雨をそのまま海に流すのではなく、広い土地に行き渡らせる用水路(、さらには水を蓄え放出する溜め池を含めた灌漑システム)に例えることができる。

経済は、自然の恵みを富に、富を富に変換する仕組みなどから構成される。富は、自然の恵み(その本質として、エネルギーや情報)が姿を変えたものである。

利用できる富に変換できる仕組みが現に存在することへの安心感、将来登場することへの期待感が、人に新たな資産を作らせる動機を持たせる。資産は、自然の恵みやそれが変換されて生まれた富を、空間・時間に行き渡らせている仕組みの一部になり、その働きを強くさせる。すなわち、経済を発展させる。

「公共」宇宙と宇宙領土

宇宙は「公共物」、すなわち大国により管制され、有事においては大国の私物である。

現在、宇宙は、制高に役立っている。すなわち、
 ・敵の情報をさぐる
 ・味方に有益な情報を提供する。やりとりの中継点になる
 ・敵に物質(例えば、爆弾)を送る
ことができる。

将来、宇宙は、資源の源にもなる。資源は権益を生み出す。そして、資源開発・採掘には、定住する人口が必要である。これは人口の受け入れの起点になる。

定住者は、周囲を監視する。また、権益と人口は、軍事力の発動の理由になる。特に、民間人の人命保護は、内政・外交共において、強力な根拠になる。また、一定規模の人口の受け入れが可能ならば、一定規模の軍、すなわち一定の戦闘を継続しうる軍の駐留が可能になる。

ここに、宇宙領域の領土化が始まる。領土化に成功した国は、そこから採掘される資源、そこに設置された製造設備、その製造設備の生産物を、最大限に利用できる。領土は「公共物」よりも、使いやすいのだ。

また、宇宙領土と地球上の本国の連携行為によって、「公共」宇宙の管制を、より効率的に実施できる。

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