経済は、用水路であり、富は、自然の恵みが姿を変えたものである。
自然の恵み、すなわち、その根源をたどれば、太陽(あるいは地球内部)における核反応のうち、ほとんどは無駄になる。
自然の恵み(の全体からすれば、そのごく一部)を、それを受けられない空間・時間に行き渡らせている仕組みが、経済である。それは、山に降った雨をそのまま海に流すのではなく、広い土地に行き渡らせる用水路(、さらには水を蓄え放出する溜め池を含めた灌漑システム)に例えることができる。
経済は、自然の恵みを富に、富を富に変換する仕組みなどから構成される。富は、自然の恵み(その本質として、エネルギーや情報)が姿を変えたものである。
利用できる富に変換できる仕組みが現に存在することへの安心感、将来登場することへの期待感が、人に新たな資産を作らせる動機を持たせる。資産は、自然の恵みやそれが変換されて生まれた富を、空間・時間に行き渡らせている仕組みの一部になり、その働きを強くさせる。すなわち、経済を発展させる。