誰が敵か味方か、という色眼鏡

「誰が敵か味方か」という色眼鏡で見ていたら、判断を間違う。

関連:
有川 浩 : 図書館内乱 (アスキー・メディアワークス, 2008) p.172.

「お前、何でも、1か0かで割りたがるの悪い癖。特に組織を考えるときにその癖出してたら大局見失うぞ」

鎌池 和馬 : とある魔術の禁書目録 14 (電撃文庫, 2007) p.56.

 黒幕。
 美琴は無意識の内に、その言葉を使っていた。おそらくそこに、彼女の望みがある。誰かが話をこじらせていて、たった一個の原因を取り除けば、それで全てが元通り……。なまじ美琴には『超電磁砲』という強大な能力があるため、そちらの方が分かりやすくてやりやすいのだろう。
 しかし、そんな『黒幕』なんてどこにもいない。

同時に活動している人々を一括りにするという考え方からの考察

人類を分ける方法として、同時に活動している人々を一括りにするという方法を考えることができる。

昔は、人は昼にしか活動できず、離れた場所の人と同時に話をすることはできなかった。だから、先述の人類の分け方は地域的であり、分けた結果を地図上に表現することができた。

日本に住んでいるから日本人であり、イギリスに住んでいるからイギリス人であること、この概念の一部は、この考え方によって形成されていたかもしれない。

現在、照明によって、人はいつでも活動でき、通信技術の発達によって、離れた場所の人と同時に話をし、同時に協働し、活動できるようになった。

一般的な日本人よりも、9時間遅い時間帯に働き(日本とイギリスとは9時間の時差がある)、イギリスに住む人と即時的・同時的な通信手段によって繋がり、一緒に活動する人を、100% 日本人であるとは言えないのではないだろうか。

地域をもって人類を分ける方法(国など)は、将来において、現在と同じ意味を持たないかもしれない。

電力使用ピークは悪ではない

現在、電力需給が逼迫している。

最も逼迫するのは、電力使用量がピークの時間帯である。

ピークを下げるために、一部企業は、平日を休業し、休日に業務を実施している。

さて、電力使用量がピークである時間帯には、その地域にある人々が最も(電力を消費する)活動をしている。

「ピークは悪しきものだ」と世間で言われているが、ピーク時に社会全体は最も活発であり、集中しているのである。

逆に、ピークが生じないように、時間を分散して人々が働いたら、どうなるだろうか。仕事の電話はつながりにくくなり、出張に行こうにも出張先の休業日を予定から外さねばならず、仕事がはかどらない。

ピークを作れることが、生産性を高めるのである。

人を動かす手段

人を動かす手段は、メディアだけではない。道具によってもできる。

水戸岡 鋭治 : 水戸岡鋭治の「正しい」鉄道デザイン―私はなぜ九州新幹線に金箔を貼ったのか? (交通新聞社, 2009) p.86.

身の回りのスペースが広がること、サービスが違うこと、椅子の機能が少し違うこと、そのことによって人の身ぶりはかなり違ってきます。グリーン車にいると人は優雅な身ぶりになります。

力を持った人を使ってどうしようか

「人にどう力を授けようか」

の次は、

「力を持った人を使ってどうしようか」

である。

「どのような状態になろうか」、そして「その状態になってどうするのか」(本来は、「どうするのか、そのためにどのような状態になるのか」であるべきだが)ということである。

人は、メディアや道具によって動かせる

トンカツ屋でのゴマ擦り

客にゴマをすらせて、その小さなすり鉢をソース皿にするというトンカツの提供形態は、全国区なのだそうだ。

私が確認したのは、
 ・かつくら
 ・花むら(花邑)
 ・かつ一番
の 3チェーン。

トンカツ屋チェーン・新宿さぼてんは、

今はどのとんかつ店でも提供されている胡麻をすって食べる方法。これは、さぼてんが始めた食べ方提案なのです。

だとしている。

さて、客に、ゴマ擦らせる面倒をさせる形態なのだけれど、客にリスクがほとんどない。味が落ちることも、客が火傷することも、客の衣服が汚れることもない。

店は安心して、客に、面倒をさせられるのだ。

面倒の効用は、以下をご参照のこと。

水戸岡 鋭治 : 水戸岡鋭治の「正しい」鉄道デザイン―私はなぜ九州新幹線に金箔を貼ったのか? (交通新聞社, 2009) p.83.

 ああ、また出てきたぞ、面倒を嫌い、すべてを簡単な方向にする現代の典型的な考えが出てきたぞ!

 確かに、荷物棚の蓋の開け閉めは面倒くさいかもしれません。また蓋を開ける時に不意に中の荷物が落ちてくることがあるので、注意をしなければならない。
 しかし、蓋の開け閉めくらい、手間ひまをかけてもいいと思う乗客もいるのではないかと私は思ったわけです。ちょっとしたリスクで落ち着いた空間を作り上げることができるなら、そのリスクを引き受けてもいいと考える人もいるのではないでしょうか。
 また、中から落ちて来る可能性があるので注意しなければならないということは、その下に座っている他の乗客のことも考えなければいけないということです。時には声をかける必要もあるでしょう。その時に乗客同士のコミュニケーションが生まれる可能性があるのではないでしょうか。