この世をば…道長が詠んだ満月、1千年後の今宵も夜空に:朝日新聞デジタル (2018/11/23)
平安の貴族・藤原実資(さねすけ)の日記「小右記(しょうゆうき)」や道長自身の日記によると、道長はこの歌を寛仁2(1018)年10月16日に詠んだ。兵庫県の明石市立天文科学館の井上毅(たけし)館長が調べると、この日は確かに満月だったという。今年の旧暦10月16日は11月23日だ。
藤原道長の望月から千年、
寒空に 月を見上げて詠む:
この世をば
千里千歳の
月なると理 さやか
高き夜空に
月を見上げる人が、時と場所を経ていることから、この世の一体感・連続性を感じる。そして、それが満ち欠けの理(ことわり)に等しく支配されていることを思う。これらのことを、邪魔のない夜に、彩かで高い月が示している。
なお、3つの歌の本歌取です。道長の『望月の歌』、白居易の「八月十五日夜、禁中獨直、對月憶元九」、和泉式部の「暗きより暗き闇路に生まれきて さやかに照らせ山の端の月」。
千年後の日本人として、やることはやった感。
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月の歌
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