設計解たる形が持つべき性質

品物の設計において採用する、品物の形状は、以下の性質を満たしていなければならない。

● 機能性 ―― その形状が品物に求められている機能を果たすこと。

● 性能性 ―― 品物に求められている機能を果たすために、十分な強度((応力集中の軽減など))・重量(の軽さ/重さ)・抵抗(の小ささ/大きさ) などをもつこと。

● 形式知性 ―― その形状を正確に伝達できること。

● 成形性 ―― その形状を低コストに作れること。

● 組立・分解作業性 ―― 挿入部の案内テーパ・面取り、他の部品に遮蔽されない掴み部・治具の取り付け部をもつこと、など。

● 安全性 ―― 鋭利な起伏・運動部分が露出していないこと、など。

リーダーについての、最近のまとめ

● リーダー は、予定が埋まっていないことを良しとせよ

常に突発的事態の対処を見据えよ。知らなかった・忙しかったでは、済まされない。

Twitter / @takagi1: 20巻pp.108-109. 「権力の座にあるものは確信犯であることからまぬがれえないのだ!」 #沈黙の艦隊_耐久読書

Twitter / @takagi1: #nhk 戦闘指揮は、無視界操縦。気づいたところで自軍を制御できない。だから、早期警戒と通信が大事。

緊急対処のために、マルチロール者との連携を密にとり、彼の仕事を、自由に差し替えられる状態を保て。

● リーダーは、局所の顕在的な問題よりも、大所の潜在的な問題に注意せよ

前者は誰にでも対処できるが、後者はリーダーにしか対処できない。

● リーダーは、明言せねばならない

Twitter / @takagi1: そろそろ「戦争」を運営せねばならないか、すなわち不確実性のなかで明言する、それが担当者ではなくリーダーの仕事だと。それは、If-then関係と最適化によって為される行為ではない。

● リーダーは、社外パートナーとの信頼関係構築に気を払うこと

Twitter / @takagi1: …最終目標が大きいものであるほど、目標達成の成否は倍化の能力に支配される。 #g_age

● リーダーは、将来には楽観的であれ

Twitter / @takagi1: N氏談。「指揮官は、部下の前では、現在には厳しくあれども、将来には楽観的であれ。将来に楽観的でなければ、部下が萎縮してしまう」。

※註:
本記事は、決して包括まとめではない。仕事 | TAKAGI-1の科学・技術的日々Blog 一番星 旧: 仕事 を併せ読んで、未熟な私の知る限りが分かるだろう。

関連:
出川 通 : 技術経営の考え方 MOTと開発ベンチャーの現場から (光文社新書, 2004) pp.57-58.

筆者が実感として持っている、プロジェクトマネジメントの三カ条を挙げて本章のしめくくりにしたいと思います。

(1) 率先垂範とは自分が全部やることではない。とるべきリスクはきちんととり、メンバーへのリスク転嫁をしないということである。
(2) 開発は不確定要素(不安要素)が非常に多い業務である。だからこそ、常に明るく、楽観的にふるまう。
(3) 社外(顧客、パートナー)との信頼関係の構築を優先させること。その後が社内。

供給体制における環状路線

供給体制における環状路線は、冗長な路線に結節された、当該結節点の間の、両方向に移動できる区間である。

即ち、

A→B⇔⇔C⇔⇔D
└→→→→┘

の場合、B-C区間は、環状路線である。(両方向に移動できる区間を「⇔」印で表わす。A-BとA-Cが直結され、冗長な路線が存在している。)

斬撃戦に関する考察

斬撃による彼我の戦闘は、

・自らの体に、敵の刃渡りを交接させない

という制約条件のもとで、

・敵の体に、自らの刃渡りを交接させる

ことを目標として、目標までの「軌道」を描くことである。

・自らの体に、敵の刃渡りを交接させない

という制約条件が満たされない、即ち、「解が無い」状態になると、自らの負けである。

実際「軌道」が目標に達した方が勝ちであり、また、計画「軌道」が時間的に短い方が勝ちである。

敵は「解が無い」状態を強制しようとし、また、偶発的にも「解が無い」状態になりうる。

それに対するために、「解」を探し、「解」を生まなければならない。

永続的に完璧な信頼性をもって存在する「解」を生む代表的な方法が、敵を殺傷することであり、「解が無い」状態になる前に敵を殺傷する必要がある。

よって、「軌道」の無駄は、少ない方がよい。

補足:
「間合いを把握できない」とは、制約条件が不明であり、また無駄のない「軌道」を計画できない状態だと考えられる。

補足2:
Fateシリーズにおいて、サーヴァント『セイバー』の剣を見えないようにする『風王結界(インビジブル・エア)』は、敵に間合いを把握できなくしている。

生産・使用と、思想・表現・言論の自由

私は、国産にかかる政治コストにおいて、法規が新たな製品の国内生産を可能にする柔軟性を持っていなければならないことを述べた。

より根本的には、思想・表現・言論の自由である。新たな思想・表現・言論が可能でなければ、新たなあらゆる事柄を、国内で生産・使用することはできない。

多人数での思想共有に大きな障害が発生するリスクがあるからだ。現代では、生産・使用を多人数で行い、コストを下げなければならないのだ。

なお、
ヨーロッパ諸国のたいていの国において、国民の思想・表現・言論の自由が保障されているものの、キリスト教が一部自由を(潜在的に)制限している。

たとえば、ホンダは、ASIMO 開発の途中でローマ教皇庁に人間型ロボットを作ることの是非について意見を求め、問題がないことを承認してもらった。

国産にかかる政治コスト

国産とは、技術力(生産設備、生産者の知識・教養・技能・管理能力など)だけによって実現されるものではない。

その国の法規が国内生産を可能として、はじめて実現する。

すなわち、法規が、

 ・新たな製品の国内生産を可能にする柔軟性

 ・安全・環境保全の確保

を両立していなければならない。

そのためには、法規の内容が、技術の本質と乖離していないことが必要であるが、新たに生産しようとする製品に関する技術は日進月歩である。

故に、

 ・適切な法規に改訂する政治コスト

が継続的に払われていなければならない。

3次元ベクタードノズル

上下・左右にエンジン推力を偏向できるノズル (上下あるいは左右、どちらか一方向のみ偏向可能なものは「2次元」と表現される)。

Su-27 Mighty Wing

Su-30MKI

1997年に初飛行、1998年から配備が開始されたインド向けのSu-30MKIは、Zhuk-PH N011フェイズドアレイレーダーを持ち、またSu-37で培われた推力偏向ノズルをさらに進化させたAL-31FPおよびAL-37PPをもち、3次元推力偏向能力をもちます。このことにより世界初の3次元推力偏向エンジンを持った実用戦闘機となりました。恐らくはSu-30MKIはSu-37の機動性を上回るでしょう。

PAK FA (航空機) – Wikipedia (2011年12月3日 (土) 08:27‎ の版)

候補機
T-50

T-50の仕様に関する信頼できる情報はまだ少ないが、アメリカのF-22に対抗するために高度なステルス性と、サトゥールンAL-41ターボファンエンジン(推力14.5t程度)2基の搭載によってアフターバーナー無しでのスーパークルーズの実現を目指していると伝えられる。また、Su-47と1.44の技術を取り入れていると言われている。ノズルは推力偏向式でそれぞれ左右に+-16度、上下に+-20度ずつ可動し、高い空中機動性を発揮するともいわれる。

なお、ベールクト(Su-47, S-37 Berkut)には搭載されていない。

Su-47 (航空機) – Wikipedia (2011年12月7日 (水) 19:42‎ の版)

TVC(推力偏向システム)が搭載されていると誤解されるが、現時点では、排気系は通常のノズルである

イベントに間に合わせなきゃ

出川 通 : 技術経営の考え方 MOTと開発ベンチャーの現場から (光文社新書, 2004) p.106.

 開発の目標は、新技術をいかに使うかではなく、いかに早く目的を達成する装置を完成させるかです。

NHKスペシャル「世界を変えた男 スティーブ・ジョブズ」(NHK総合テレビ、2011年12月23日 午後10時00分~10時49分)
Steve Jobs

技術は短期間で廃れるが

生み出された物語は
何十年、何百年と語り継がれていく

――「TIME」誌(1999年)