科学以前と以後にまたがる物語

世界の奇書をゆっくり解説 番外編 「天体の回転について」

11:33~

ティコ・ブラーエ 1546~1601年 (正確・膨大な天体観測)
ヨハネス・ケプラー 1571~1630年 (ティコの観測データ → 楕円軌道)

ニコラウス・コペルニクス 1473~1543年 (地動説)
ガリレオ・ガリレイ 1564~1642年 (望遠鏡を使った観測。地動説の一般流布)

アイザック・ニュートン 1642~1727年 (万有引力の法則 * → 楕円軌道)

  * 人の世(リンゴの落下)も神の世(天体の運行)も同種の力で動く

エドモンド・ハレー 1656~1742年 (ニュートン理論の流布)

関連:
水村 美苗 : 日本語が亡びるとき (筑摩書房, 2008) p.130.

コペルニクス、ガリレオ、ケプラー、ニュートンという、近代科学が辿ったもっとも重要な道のりは、ポーランド、イタリア、ドイツ、イギリスと、ヨーロッパ全土を大きく忙しく駆けめぐる道のりだったのである。そして、かれらはみなラテン語で書いた。十七世紀後半に活躍したニュートンでさえラテン語で書いたのである。のみならず、ガリレオの『新科学対話』がイタリアで禁じられたとき、それはオランダで出版された。〈学問の言葉〉のラテン語が〈普遍語〉であることによって、学問はやすやすと俗世界の権力をも越えられたのである。

目立つ技術の現代史。ソフトウェアから、軽なハードウェアとAIへ

私の中に1990年代から鬱積していたソフトウェア技術への憧れは、2000年にパソコンを持ち、インターネットに繋がり、そして Google が巨人になっていく様をみるにつれ、確固たるものになった。目立つ技術はソフトウェアにあった。

しかし、2007年の iPhone 登場から、目立つ技術はハードウェアに向かった。スマートフォン+ガジェット という組み合わせで新たにできることが広がったのだ。目立つのは、画面の中ではない。画面の外(ハードウェア。軽重でいえば、軽なハードウェア)である。

そして、任天堂は、ゲーム機+段ボールガジェット という組み合わせ「Nintendo Labo」(「はぁ~なるほど!」が飛び交った、『Nintendo Labo』のピアノをハンズオン | ギズモード・ジャパン, 本日発売「Nintendo Labo」の親子体験記【基本編】。驚きと感心の連続で,作る過程から面白い! – 4Gamer.net)を商品化し、段ボールガジェットの工作を遊びに組み込んだ。

2018年 現在は、見える軽なハードウェアと、見えないAI (深層学習を中心)が、 目立つ技術である。

これが、文化と相互作用している。

初出:
Facebook 2018/ 4/21