『モノに備わった、ヒトが知覚できる「行為の可能性」』(『知覚されたアフォーダンス, Perceived Affordance』) * をそなえており、
『意味ある秩序状態をつくり出すために意識的に努力すること』
としてのデザインによって、変容し続ける膨大な情報を表現するには、高速計算機が必要である。
月: 2013年7月
導入に積極的なタイミングで
新しいものの導入に積極的なタイミングで、新しいものを、付随サービスとともに、供給できるか。
何らかの問題が発生しても、すぐに対処して、導入積極性が維持された状態を保たなければならない。その業務量に耐えられる供給組織を持っているか。
応力拡大係数
応力拡大係数は、破壊力学において、き裂先端部の応力状態を表わす量である。
応力拡大係数の値が、ある閾値(:破壊靭性)を超える場合に脆性破壊が始まり、また、別の閾値(下限界応力拡大係数)を超えている間、脆性破壊によるき裂が進行する。
よく見落とされていることは、
応力拡大係数には、単位がある。すなわち、応力拡大係数は、無次元量ではない、
ということである。
応力集中係数は、無次元量である。対して、応力拡大係数は、一般に MPa・mm1/2 という単位をもつ。即ち、[Pa・m1/2] = [N・m-3/2] = [kg・m-1/2・s-2] の次元を持つ。
応力拡大係数は、名前がそれを分かりにくくさせているのではないか、と思う。名付けるならば、「拡張応力量」が妥当だと考える。
ウェイン・E・マイヤー提督
ウェイン・E・マイヤー提督 (Wayne E. Meyer)って、2009年にお亡くなりになっていたんだ。同氏は、イージス戦闘システム・イージス艦のプログラム・マネージャーとしての功績が極めて大であり、「イージスの父」として知られる。
大熊 康之 : 軍事システムエンジニアリング―イージスからネットワーク中心の戦闘まで、いかにシステムコンセプトは創出されたか (かや書房, 2006) p.344.
Meyer提督に上記の指導をうけた際、提督から、…「Act like you are in charge, Spend it like you’ve got it, Build a little, Test a little, Learn a lot (当事者らしく行動せよ、資源は自分のものとして思いどおりに使え。小部分を造り、その小部分を試験し、そこから多くを学べ)」との物造り哲学
「Act like you are in charge, Spend it like you’ve got it, Build a little, Test a little, Learn a lot.」 私は、これを実現しようとして、うまく実現できていない。
圧倒的優位性を実現する装備。そして、Do × Cancel=不可能を可能にする
圧倒的優位性を実現する装備として、シミュレータがある。
なぜならば、圧倒的優位のひとつの形態として、「不可能を可能にする」ことが挙げられる。
「不可能を可能にする」ひとつの方法として、針穴のように範囲の狭い正解を実現するという方法がある(*)。
そのためには、正解を、予め知っておかなければならない。二律背反な様々な性質を、ちょうどいい具合に掛け合わせる正解(トレードオフの解決)である。どうしても生じてしまう短所には、それを補う付加装置の取り付けを決定し、準備しておかねばならない。
さらに困難な「不可能」を「可能にする」には、「不可能を可能にする」ことを連続的に実現し、ある一連の行動を成功させる必要がある(**)。
“二律背反な様々な性質を、ちょうどいい具合に掛け合わせた正解”を”予め知”るために、シミュレータは、有効である。
シミュレータによって、「不可能を可能にする」。そして、圧倒的優位性を実現するのだ。(そして、大規模シミュレータの最たるハードウェアが、スパコンである。)
さて、シミュレータがもつ本質とは、何だろうか。
それは、「Do × Cancel」、即ち、何かを実施すること 且つ それをした影響を帳消しにして最初から再挑戦することだ、と考えられる。
「Do × Cancel=不可能を可能にする」のである。
シミュレータは、様々な要素現象が重なり合う(総合された)複合現象について、「Do × Cancel」する。
なお、主に(分析された)要素現象について、「Do × Cancel」するのが、実験である。
自由に空を飛ぶという「不可能を可能にする」ために、ライト兄弟は、風洞や、揚力係数直接計測装置や、D/L比直接計測装置という実験装置を製作し、実験した。ライト兄弟に先立つ飛行機の開発者達も、実験装置を作り、実験をした。条件を変えるたびに毎回、試作飛行機を作って飛ばしていたら、操縦者の事故、多くの資金、多くの時間を「Cancel」できず、「不可能を可能に」できていなかっただろう。
ここで、鎌池 和馬氏の「とある魔術の禁書目録」における、主人公・上条当麻の性質を思い出すのである。彼の右手はあらゆる異能(魔術・超能力)を打ち消す性質をもつ:
鎌池 和馬 : 新約 とある魔術の禁書目録 5 (電撃文庫, 2012) p.51.
「そんな世界は怖いだろう? 思い通りのワガママを振りかざすとしても、何か保険が欲しいだろう? 平たく言えば、世界を元に戻すためのバックアップ、基準点とでも言うべきか。その右手は、国際キログラム原器みたいなものかな? 世界を歪めるだけ歪めて、一メートルの長さも一グラムの重さも思い出せなくなったとしても、君の右手はあらゆる魔術を打ち消すのだから、基準点はなくならない。君の右手の長さを、重さを、温度を、それぞれ計測していく事で、全てを歪め過ぎた者は、元あった世界がどんなものだったのかを思い出せる。それは命綱となり、あまりにも方向性を曲げ過ぎてしまった世界を、いつでも元に戻す事ができるようになる」
それが願い。
保険があれば好き放題に暴れられる。
遠慮も容赦も必要なく、己の欲望を好きなだけ巻き散らせる。
そういう意味での、『変える者』が一方的に思い描く、あまりにも身勝手な願い。
「Do × Cancel=不可能を可能にする」という考え方は、シミュレータ、実験に留まらず、さまざまな分野において、役立つ考え方である。例えば、伝統、政治における保守は、革新が行動するときの保険とも見れる。保守勢力は、良いものを保守することだけが、その機能ではないのかもしれない。
最後に、もう一度、記しておく:
Do × Cancel=不可能を可能にする