東北の震災から、6年が経ちました。
当時の Tweet です:
原発事故報道の問題点。(1)単位が間違っている。積算値が示されない: 報道は主にマイクロSv/h単位でなされ、通常の何倍、通報基準値の何倍と伝えられる。これは異常があるかどうかを判断には役立つが、異常が前提の状況では強調されるべきでない。
— TAKAGI-1 高木 一 (@takagi1) 2011年3月14日
(承前) マイクロSv/h単位はその瞬間の状況の深刻さを表すが、爆発被害域・噴出被害域以外の関心は、マイクロSv、つまり積算値に関わる。リスクは積算値(・重み付き総和)によって計られる。
— TAKAGI-1 高木 一 (@takagi1) 2011年3月14日
(承前)(2)時間連続値・地点分布データが示されない。
— TAKAGI-1 高木 一 (@takagi1) 2011年3月14日
マスコミの、単位に対する扱いがひどい。
— TAKAGI-1 高木 一 (@takagi1) 2011年3月16日
原発事故報道への問題認識は、その後、科学コミュニケーションへの関心・取り組みにつながりました。
「科学と科学好きと社会を結ぶ」交通路“Intercity Science”開通
私は、2009年の事業仕分けにおけるスパコンに対する「2位じゃダメなんでしょうか」、2011年の震災での原発事故に関する報道(人体へのリスクは積算値で論じられるべきなのに、時間あたりの値で論じられた)に触れて、科学コミュニケーションの重要性を感じていました。
それが、今年2014年のSTAP細胞問題(科学から離れた話題の蔓延)により、いよいよ科学コミュニケーションの一助になる仕組みの作成が必要だと考えるようになりました。
さて、今となっては、積算線量(:マイクロSv単位)を、報道する第一の値にするのは、不適当であると考えています。
理由は、以下です:
・状況の回復・悪化を判別するためには、時間当たり線量(:マイクロSv/h単位) が直接的である (安心させる数値・放射線対策の効果が分かる数値は、時間当たり線量である)。
・積算線量は、モニタリングポストに常時いる人間の外部被曝量になる。人は放射線遮蔽物のなかに移動することができるし、その反面 内部被曝をする。積算線量は、個々の人の健康被害の度合いを代表しない。
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http://takagi1.net/blogja/archives/480