近畿地方が圧縮されて、大蔵海岸の悲劇が起きた

NHK「ブラタモリ」#64 神戸の港 ~神戸はなぜ1300年も良港なのか?~

近畿地方が東西に圧縮されてX形に隆起が生じる(主応力、固有ベクトルですね)。それが、六甲山地と淡路島。割れが集中する その間は、明石海峡になった。狭い明石海峡が速い海流を生み、明石海峡をすぎて海流が遅くなり、砂が堆積してできたのが、和田岬。

ここまでが、番組内容なのですが、、、

ああ、大蔵海岸の悲劇も、これが原因なんですね。明石市の大蔵海岸は、明石海峡の海流による侵食を防ぐために、埋立で作られた人工海岸。ここで、地下の砂が侵食で流出し、陥没事故が起き、女児が亡くなった。

初出:
Facebook 2017/ 2/18

「十分に発達した科学は魔術と見分けがつかない」記事3つ

「十分に発達した科学は魔術と見分けがつかない」と言いたくなるような記事3つ:

【やじうまPC Watch】京大ら、脳内の「やる気スイッチ」の画像化、操作に成功 – PC Watch 2016/12/20

加えて、研究グループの一翼をなす研究所「量子科学技術研究開発機構」の名前に未来感がある。

東京メトロ、あのメガホン型翻訳機「メガホンヤク」導入決定。訪日外国人向け案内に活用 – Engadget 日本版 2016/12/20

「反水素原子」の精密測定に成功 通常の物質と変わらず、東大など : 京都新聞 2016/12/20

初出:
Facebook 2016/12/25

工学系高等教育と日本式技術者の関係 ――現代日本「ものづくり」の背景――

一般教養は何に活かされるか。

専門科目(工学)は何に活かされるか。

● 一般教養 (人間の脳で言えば、大脳旧皮質にあたる):

教養は、ムスビに活かされ、個を連携させ 全体を推進させるために活かされる。

学術・教養は「結び技」である

学術・教養は「結び技」である。社会に出た後、取り扱う商品や専門技術の範囲内に閉じこもらず、それらを連携させて、全体を推進させていくためには、学術・教養の修養が必要である。

ムスビと「ものづくり」

ムスビの物語を重視する精神によって引き起こされる製造者の行動様式が、「ものづくり」である。

● 専門科目 (人間の脳で言えば、大脳新皮質にあたる):

工学は、社会進化に活かされる。

松下村塾――吉田松陰と山尾庸三と工学の誕生

「エンジニアとは、社会進化の旗手であり、生涯、研究・創作していく専門職である」

ムスビと「ものづくり」

「君の名は。」(2016) の口噛み酒と「シン・ゴジラ」(2016) のゴジラ血液凝固剤(作中で「八塩折之酒」[やしおりのさけ。日本神話において、ヤマタノオロチを眠らせた酒]に見立てられていることが示唆されている)を組み合わせた発想 *:

あらゆる物、特に工業製品において顕著であるが、空間的・時間的に結ぶことにより、産(む)すばれるのである。物は、空間・時間を、時に同じく、時に違えた、たくさんの人と自然・自然法則の手を経て産み出されているのだ。

この思想によれば、物は、ムスビの物語をもつメディアである。

そして、ムスビの物語を重視する精神によって引き起こされる製造者の行動様式が、「ものづくり」である。

ものづくり – Wikipedia [2016年3月4日 (金) 02:30 の版]

ものづくりとは日本の製造業と、その精神性や歴史を表す言葉である。1990年代後半から企業やマスメディアの間でさかんに使われるようになった。現在の日本の製造業の繁栄は、日本の伝統文化、固有文化に源を発するという史観である。

初出:
Facebook 2016/11/30

補足:
発想の始まりは、この俳句を詠んだときから

カモノハシとヒト

カモノハシとヒトは、両種とも、物理的な力を失い、替わりに情報を手に入れた進化を経た:

歯を失ったが、発達した三叉神経を手に入れたカモノハシ。

なぜカモノハシには歯がないのか? 祖先との比較で明らかに - 三重大 | マイナビニュース

三重大学は[2016年]10月13日、カモノハシと、その祖先で1300万年前に生息していたオブドゥロドンの感覚能力と生活様式の違いを明らかにしたと発表した。

同成果は、三重大学教養教育機構 浅原正和特任講師、東京有明医療大学、米セント・メアリー大学、豪ニュー・サウス・ウェールズ大学らの研究グループによるもので、10月12日付けの米国科学誌「Science Advances」に掲載された。

カモノハシはオブドゥロドンよりに比べて、くちばしの電気感覚を脳に伝える三叉神経がより発達していた。この結果から同研究グループは、電気感覚を強化するための三叉神経の発達が、カモノハシの歯の生える空間を奪い、歯を失うことにつながったと考察している。

噛む力を失ったが、大きな脳を手に入れたヒト。

髙城 忠: 「生き物としての人間」の教育の原点を考える I. 人間の経験が次世代に伝えられなくなりつつある現代. つくば生物ジャーナル Tsukuba Journal of Biology (2004) 3.

人間の脳の容積が増加し、思考力が格段に進化したのは、顎や頬を頭蓋に結合している筋肉に含まれるミオシンのうちの一種類の遺伝子が、突然変異を起こし、塩基配列の途中に終止コドン情報が入ってしまい、完全なミオシンを作れずに、顎や頬の筋肉が弱くなって噛む力は弱くなったが、逆に、頭蓋への負担は減り、脳の容積が増えたのではないかという、昨年[:2003年] Natureに発表された論文は興味深い。

2027年の社会は、自動運転のリニアをどのように受け入れるのだろう

2027年、リニア中央新幹線が東京-名古屋間で営業運転を開始する。

リニアは、自動運転である。運転手はいない。

1990年代に放送されたリニアを取り上げた番組に、こんなオチがあった。

リニアの技術の説明を受け終わった若い男性が、走行するリニアの最前列で前窓の景色を見ながらくつろいでいる。彼は、ふと気付く。運転手は、どこにいるのだろう。番組のナビゲータ役の初老の男性が語る、「自動運転なのですよ」。途端に、若い男性は恐がりだし、席を立って、車両の後方に行こうとする。

2027年の社会は、自動運転のリニアをどのように受け入れるのだろう。

初出:
Facebook 2016/11/ 8

谷山 豊 – アンドレ・ヴェイユ – シモーヌ・ヴェイユ

フェルマーの最終定理の証明の道筋になった谷山-志村-ヴェイユの定理の、ヴェイユ(アンドレ・ヴェイユ)は、「攻殻機動隊」内の用語のもとになっているシモーヌ・ヴェイユの兄である (初出: Facebook 2016/ 5/17)。

バルバス・バウは艤装中に付ける

護衛艦「あさひ」の進水式動画を見て、気になって調べて分かったのですが、「あさひ」の場合、進水式時点ではバルバス・バウ(球状艦首)は付いておらず、バウソナー(艦首ソナー)として艤装中に付けるそうです。

初出:
Facebook 2016/10/28

研究成果が文化を生んだか

2016年のノーベル生理学・医学賞を、東工大栄誉教授の大隅 良典氏が受賞される。

この発表以降 多く語られることは、〈ノーベル賞受賞は研究成果が発表されてから、二、三十年かかる〉ことである。

しかし、その二、三十年間に何もないわけではない。この間に、研究成果の方法・考え方が広まり、文化、つまり(学術界での)社会的なものになるのだ。

ノーベル賞選定に、成果が文化を生んだか、成果後の受賞者自他の活動が文化を産ませたかどうかの評価が含まれていることは、間違いないだろう。

初出:
Facebook 2016/10/23