ストーリーがもつ説得力の根源

以前、以下の文章を書いた。

「ゲキ・ガンガー」を書け――国民文学による優れた考え方の共有

広く伝わるストーリーによって、多くの個人に考え方を修得させることができる。

考え方は単独では伝搬性が弱い。深く理解されず、すぐに忘れ去られる。しかし、ストーリーにくるまれると、深く理解され、忘れられにくい。

ストーリーは、強い説得力を具備している。

この説得力の根源は、因果関係のヒューリスティクスだと、考える。

因果関係がもつ無矛盾性が、ストーリーが実際に存在するように思わせているのである。

結城 浩 : 数学ガール/ゲーテルの不完全性定理 (ソフトバンク クリエイティブ, 2009) p.362.

 ミルカさんはそう言うと、ホワイトボードに四つの標語を書いた。


 《無矛盾性は存在の礎 [いしずえ] 》