山形鋼を使う設計

強度が必要な品物を山形鋼(アングル、L字型鋼)を利用してつくる設計において重要なことは、

 L型の鉛直辺を削らないこと

である。

山形鋼の強度は、鉛直辺によって実現されている。強度が必要な部分において、鉛直辺を削ってしまったら山形溝を使う意味がない。

逆に言えば、鉛直辺をどこに配置するかが一番最初に決まるのだ。

鉛直辺 * と干渉してはいけない領域を計画図上に描いていく。そして、隙間を縫うように平行な2線を描けば、そこにL型の鉛直辺を収めればよい。

ここで重要なのは、

 L型の鉛直辺の肉厚は、多少薄くてもよい

ということである。

肉厚 t を減らしても、辺の長さ h を長くすればよい。断面係数 Z は、t の1乗、hの2乗に比例するのだ。

* L型内角のRはこの時点では考慮しなくてよい。