「巨神兵東京に現わる 劇場版」鑑賞メモ

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」と同時上映された「巨神兵東京に現わる 劇場版」を 2012年11月18日に見てきました。

巨神兵が放つビームの密度に、大東亜戦争における都市爆撃(焼夷弾絨毯爆撃)の姿を見た。

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』/『巨神兵東京に現わる 劇場版』 劇場用パンフレット p.V.

創造の神は七日間でこの世界を創ったらしい。
僕たちだってこの世にいろんなものを作ってきた。
こんなふうに一瞬にしていろいろ壊されてくように見えるけど、
たぶん壊すほうだって同じくらい時間がかかるに違いない。
炎が世界を壊すのに七日間かかるなら、それだけ逃げるチャンスもある。
逃げろ。生き延びろ。新しい世界を自分で創ればいいんだ。

小学生のときの国語の教科書に載っていた、宮大工による「樹齢○○年の木で作った建物は、○○年もつ」という話を思い出した。

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」鑑賞メモ

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」を 2012年11月18日に見てきました。

結論

知を集めよ。

自分以外にもう一人ではダメだ。もっと多くの人の知を集めよ。

その他

「コネメガネ、援護!」…「仰せのとおりに、お姫様!」

二重反転フライホイールに萌えた。

マヤちゃんの、口が悪くなっている。

敵の動きが立体的だと、敵は本気。

パロディーいっぱい。「ナディア」がいっぱい (ネモ船長がいる)。

「エヴァ」は聖書や精神分析学の言葉を多用し、映像手法でも過去の映画などからの「引用」が数多く指摘された。しかし、庵野監督は「これだけ情報があふれている時代に、オリジナルなんてどこにあるのか。様々なものからイメージをとりこんで、それをどこまで広げて再構築するか、なんですよ」  ( 朝日新聞 1997/ 7/24 夕刊 より)

アスカが実に頼みになる。TVアニメ版のような精神崩壊をしていなくて、大いに安心。

冬月: 世界を壊すことは造作もないが、再構成することは困難だ。世界は不可逆なものだから。

それを槍2本で成し遂げようとしたのが、カヲルとシンジだった。

「さりとては」の者は

「さりとては」の者は、平均への回帰によって刈られ、現実に適応し、強化されるのである。

TVアニメ版「新世紀エヴァンゲリオン」で主人公・碇シンジは、居場所を見つけ、「逃げてもいい」という結論を得た。それは、人から人間への変化、即ち You(単数)からYou(複数)への変化であった。

人は成熟するにつれ、自分ではどうにもできないことについて、特定から一般になる。一方、自分の意思が反映できることについては、一般から特定になる。

一般のほうが、特定よりエネルギーが高いために、エネルギーの流れが生じ、そのなかで自己組織化により散逸構造が作られる。また、意思によっても構造は作られる。

そのようにして、新たな構造が作られるのだ。

補足:
本文章の着想の原点は、伏見 つかさ「俺の妹がこんなに可愛いわけがない〈11〉」 である。

関連ツイート:

言語による責任分割

言語が、責任を分割する。Aの言語による意思表明を、Bは確認し、その意思表明をAが反故した責任を、Bは(公的には)負わない。

責任の分割によって、他者との適切な距離が作られる。

新世紀エヴァンゲリオンセリフ集 第参話「鳴らない、電話」

大人になるってことは、近づいたり離れたりを繰り返して、お互いが余り傷つかずにすむ距離を見付け出す、ってことに。