技術とは、再現の方法である。
失敗の再現の方法も、技術である。
品質工学の考え方は、ばらつきを減らしてから平均を変化させる、すなわち
(1) 品質をまず管理して、= 再現できるようにして、
(2) それから向上させる = 成功を再現できるようにする
である。
技術とは、再現の方法である。
失敗の再現の方法も、技術である。
品質工学の考え方は、ばらつきを減らしてから平均を変化させる、すなわち
(1) 品質をまず管理して、= 再現できるようにして、
(2) それから向上させる = 成功を再現できるようにする
である。
汎用品の商品開発には2つの果実がある。
上記の文について私の思いを正確に伝えるために表現を改めると、以下の2つの果実を得る手段(アプローチ)として、汎用品の商品開発があるのである。
ひとつは、高度な者に(安価な)手段を与えることである。即ち、CAN。
そのためには、商品の原価低減は必須である。原価低減をさらに一段と実現する(不可能だと思えるような原価低減を実現する)ためには、商品が量産されなければならない。そのためにはそれが一般な者にも購入されなければならない。一般な者は、高度な機能を必要としないから、一般な者に対する宣伝は上手になされなければならない。
もうひとつは、一般な者を変化させることである。即ち、CHANGE。
一般な者は商品の高度な機能を使いこなせないが、商品から新たな環境を取得する(新たな環境に没入する)。それは、商品の新たな使用環境(小型軽量商品の屋外・移動中の使用など)、新たな使用感(複数機能の同時使用、新たなインターフェイス、新たなアーキテクチャ((使用制約)) )、新たに提供される体験(商品を通じて、商品の機能を活かして提供される、作られた体験)である。これらが、商品を使用する一般な者を変化させる。
ここで、振り返ると、重要なことは、商品の原価低減、一般な者に対する宣伝、一般な者への新たな環境の提供である。
メディア=技術=身体の拡張=感覚の拡張。この関係は、私に、横軸を与える。
マーシャル・マクルーハン: Understanding Media: the Extensions of Man (1964):
われわれの文化は統制の手段としてあらゆるものを分割し区分することに長らく慣らされている。だから操作上および実用上の事実として『メディアはメッセージである』などと言われるのは、ときにショックとなる。このことは、ただ、こう言っているにすぎない。いかなるメディア(すなわち、われわれ自身の拡張したもののこと)の場合でも、それが個人および社会に及ぼす結果というものは、われわれ自身の個々の拡張(つまり新しい技術のこと)によってわれわれの世界に導入される新しい尺度に起因する、ということだ。
小林 啓倫 : 今こそ読みたいマクルーハン 電子書籍版 (株式会社マイナビ, 2013) 位置No.773/2576.
さて、「メディア(テクノロジー)は人間の身体を拡張し、感覚も拡張する」というのがマクルーハンの基本的なメディア観でした。
小林 啓倫 : 今こそ読みたいマクルーハン 電子書籍版 (株式会社マイナビ, 2013) 位置No.752/2576.
マクルーハンの頭の中では、「メディア=テクノロジー=身体の拡張=感覚の拡張」という等式が成り立っているわけですね。
私は、知識のコンテンツよりも、知識のコンテナ(:メディア)に興味がある人間だ。
関連:
自分が本当に好きなことが何かと考えたとき、それが情報保管のアレンジなのかも知れないと思う
私が興味があるのは、知識のコンテンツではなくて、知識のコンテナであり、メタ知識であることを。 2013年6月1日
私にとって、比較的形而上的に捉えているメディアと、比較的形而下的に捉えている技術を同じものだとみる見方を得たことは、大きな前進である。
ものづくり – Wikipedia [2014年2月7日 (金) 00:00 の版]
ものづくりとは日本の製造業と、その精神性や歴史を表す言葉である。1990年代後半から企業やマスメディアの間でさかんに使われるようになった。現在の日本の製造業の繁栄は、日本の伝統文化、固有文化に源を発するという史観である。
原価低減や信頼性工学の観点からいえば、部品数は少なければ少ない方が良い。
しかし、それとは反対に、部品数が多いことの長所が書かれた文章があったので紹介する:
日本エネルギー産業の大本命? オールジャパンの力を結集した「浮体式洋上風力発電」がはじまった! : ギズモード・ジャパン
洋上風力発電は2万点も必要になるその部品の多さから自動車産業にも匹敵するほど裾野の広い産業とも紹介していて、期待が大きく膨らむプロジェクトということがわかりますね。
設計とは、媒体と反媒体の配置を決める行為である。
・肉の設計: 肉、即ち、荷重を受け持つ構造は、応力、より正しくは、運動量の媒体である。
・通路の設計・隙間の設計: 通路・隙間を埋める流体は、媒体である。通路・隙間の枠は、反媒体である。
・筐体の設計: 筐体は、外乱・反〈目的〉な現象に対して反媒体であり、意志・合〈目的〉な現象に対して媒体である。
設計が扱う対象が媒体と反媒体を配置だ、という視点をもてば、設計行為が扱える領域を広く考えることができる。
肉の設計は、反力受けのためにされる。
(反力を発生させて、位置を保持する)
通路の設計は、流体の移動のためにされる。
(流体そのものの移動、圧力の急速な均一化、排熱など)
隙間の設計は、相対運動や、流体圧力の利用のためにされる。
(お互いに寸法公差、熱膨張、変形がある品物同士の運転時・組立て時の相対運動、良好な潤滑。
圧力導入による張り力・自己シール性の発生、圧力バランスによる駆動力の軽減)
筐体の設計は、外界との良い接触のためにされる。
(全体が移動する際の空気抵抗の軽減、内部への侵入防止、メンテナンス時のアクセス性の良さ、操作・監視箇所の明示、見栄えの良さ)
技術が無臭になっていく。
最近の阪急電鉄 神戸線・宝塚線では、節電のためか、最新の9000系車両が活躍をしている。
そのなかで、神戸線において、8000系車両に乗った。駅を出発する時に、制御に用いられている GTO-VVVFインバータ 由来の磁励音(磁歪音)が響きわたる。
対して、9000系車両は静かだ。今度登場する1000系車両は、さらに静かなのだろう。
電気機器が発する音は不要である。それが無くなっていく。少なくとも、一般人がそれを聞くことはなくなっていく。技術が無臭になっていく。
技術が無臭化について、より一般的な例を示そう:
原動機が発生できるトルクと回転数は、原動機の種類・型式によって異なる。たとえば、電動機は、一般に、小さすぎるトルクと大きすぎる回転数をもつ。
また、回転機器が必要とするトルクと回転数も、機器の種類・型式によって異なる。
原動機と回転機器の両者共に最適な条件での組み合わせできない場合には、さまざまな工夫がなされてきた。工夫は、機械全体の効率を高める。しかし、そもそも工夫が必要だということは最適ではなく、したがって、高められた効率といっても、それは最適な効率から劣っている。即ち、臭いだ。
今日、電動機とインバータを用いることによって、両者共に最適に近い条件での組み合わせが比較的容易にできるようになった。技術が無臭になっていく。
戦後○○年というのは《戦争の記憶》の忘却度合いを表わす数字であると同時に、中小企業の年齢であり、その創業者が現役である残存具合を表わす数字であった。有名な企業では、(中小企業ではないが)ソニーが1946年に操業している。
さて、今年は、オイルショック40年にあたる。オイルショック前の高度経済成長期に創業した企業は、創業 40+α年を迎えている。
創業時に25歳だった、経営者あるいは若手工員は、現在、65+α歳。そろそろ引退を考える時期である。熟練の術・技を磨き蓄えてきた先人たちが、引退するのである。
材料の性質は、そのミクロ組織によって作られる。
材料は組織をもち、組織要素の方向の揃い方・絡まり方、組織要素の形(針状・球状など)・大きさによって性質が異なる。
(材料という媒介に依る・依らずに関わらず、) ミクロでの作り込みが実現されたとき、その効用は大きく、機械全体に及ぶ。
補足:
ガンダム作品において、サイコフレームが、それを表現している。