太宰治 『パンドラの匣』 [Gemini]
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太宰治 『パンドラの匣』
「ひばり。」…
「カクラン。」…
「マア坊が泣いたって?」…
「ごはんを残したよ。」…
「やっとるか。」…
「かっぽれさんは、この女優を知ってる?」…
「意地わる。取りに来ないんだもの。けさから…
「ううん。」…
「桜の間」…
「こんなもの? 須川さん、そんな言い方をし…
「見ては、いけない。」…
「竹さんを、とても好きだと言っている人があ…
「怒ったの? そのひとは、本当にいいやつな…
「僕の友だちで、詩の勉強をしている男がある…
「どれもみな、うまいと思いますけど、この、…
「けっこうです。」…
「コスモスの句って、どんなの? わすれてし…
「なんだい、これは。」…
「こんなの、わからんかねえ。これは、万葉集…
「いやあ。」…
「ありがとう。」…
「君は、時々こんな事をするんだろう。」…
「全部読んだよ。面白かった。つくしって、い…
「早く、」…
「血筋がいいのね。ひばりが来たら、道場が本…
「マア坊って、きざな人だね。」…
「竹さん、さっき、」…
「竹さん、これからも、甘えさせてや。」…
「ええ、」…
「まるでもうこれは、重大な外交文書みたいで…
「自由主義者ってのは、あれは、いったい何で…
「むかし支那に、ひとりの自由思想家があって…
「右六名のうち、孔雀の扮装は最も醜怪なり。…
「ね、そういうわけのものでしょう? 自由思…
「何か御用?」…
「源さん、御苦労さまやなあ。」…
「そのまま、そのままの位置で、気楽にお聞き…
「マア坊は、まだ口紅をつけてるようじゃない…
「すっかり元気そうになったじゃないか。」…
「小さい時にどんな教育を受けたかという事で…
「単なる」…
「あのひとが、ねえ。」…
「あの歌を誰が作ったか、なんにも知らずに歌…
「いれものが、ございますかしら。」…
「もういちど、詩を書くかな。」…
「君たちは別だ。」…
「かるみ」…
「そろそろ、ホームシックかな?」…
「無理かな?」…
「場長さんが近く御結婚なさるとか、聞きまし…
「竹さんが結婚するんだって?」…
「竹さんはね、ひばりが恋しくって泣いたのよ…
「つまらなそうに飛んでいるねえ。」…
「かるみ」…
「おおきに。」…
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