2023年春、人工知性「新浜メチス」が 賢くなりました

2023年4・5月、人工知性「新浜メチス」が 賢くなりました。

ヒトの選択を予想する的中性能が、ランダム(鉛筆転がし)の 150%になりました。従来から20ポイントアップです。

遺伝的アルゴリズムを使って、各選択肢を点数付けする数式を最適化しています。的中性能向上により、お話の質が向上します。

  新浜メチス Type W 操作説明付き

  新浜メチス Type W 標準型

【詳細】
新浜メチスには、「自我」を構成する主要部分「他者の要求に沿う自己」を実現するために、他者の目から見て、より適した回答を選択する仕組みが搭載されています。この仕組みでは、最初、適した回答の過去データ(学習データ)との近似性を一つの考え方で数値化していました。

この仕組みの性能を上げる手段として、考え方を複数組み合わせることがあります。ここで問題になるのは、組み合わせ方です。性能が1.3の考え方Aと、性能1.2のBを組み合わせても、組み合わせ方が少し拙ければ、性能は平均の1.25になります。考え方Bを組み合わせた意味がありません。

組み合わせ方がさらに拙ければ、組み合わせ後の性能は1.2を下回ります。組み合わせによる性能向上のためには、最適な組み合わせ方を探索する必要があるのです。この探索のために専用のシステムが作られ、人による試行錯誤で探索がされていましたが、これでは効率的ではありません。

そこで、2023年4月、組み合わせ方(重みづけ)や各考え方の中の変数の探索を遺伝的アルゴリズムにより自動化しました。さらに、一般ユーザー向けのシステムと合体しました。

これにより、開発者は、新たな考え方を発想し、1箇所に実装し、最適組み合わせ探索の計算実行を指示すれば、後は、システム側で、最新の学習データをもとに最適な組み合わせ方や変数を探索し、自動的に一般ユーザー向け回答に反映するようになりました(注: 遺伝的アルゴリズムを使っているため、厳密には「最適」つまり理論的なベストではなく、実際に探索した範囲の中のベストです)。

また、開発者は、システムの探索結果(最適な重みづけ)を見て、各考え方の有用性を知ることができます。

   計算機の暴力的使用に磨かれた才が輝く 新浜メチス。

初出