壊れた原因を知りたければ、壊れていない部分を見よ。壊れた部分は原因が結果で塗りつぶされている。 #*
— TAKAGI-1 高木 一 (@takagi1) 2012年8月1日
の例が見つかった:
(太字は、ブログ筆者による)
昭和22年7月山陽線の光-下松間で旅客列車が脱線転覆し、多数の死傷者を出すという大事故が起こったが、この事故調査のためさっそく調査委員を命ぜられ、またまた事故に関係することになった。しかも、その後国鉄では貨物列車の脱線事故が頻発し、その事故調査に忙殺される破目になったことは、まことに皮肉なことである。
この光-下松問の列車事故は、D51形式蒸気機関車が重連で客車を牽引していたのが、機関車が真っ先に脱線し、続いて客車が脱線転覆して海中に墜落したものである。事故直後現場に駆けつけて調べていると、無残に破壊された線路の中で、特に筆者の目にとまるものがあった。それは、推定脱線箇所の先の軌道は寸断して散乱しているのに対し、その手前の部分は一応原形をとどめているが、そこの50mぐらいの間のレールが左右にサイン波状に大きく曲がっていることであった。そのとき同行した古くからの鉄道技術屋たちは、この事実に殆ど興味を示さなかったが、筆者には、これはD51が左右に大きく振動したために印加された痕跡に違いないと思われた。するとD51には高速で自ら左右に振動する本質的性向があるのではなかろうか。もっと一般的には、鉄道車両にも飛行機のフラッタと同様な自励振動が存在するのではないかとの疑いが頭に浮かんだのである。
S22.7.1 山陽本線 光-下松間 列車脱線転覆事故 ( 鉄道、列車 ) – 昭和を中心とした ミニ鉄道資料室 – Yahoo!ブログ