太宰治 『斜陽』 [Gemini]
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太宰治 『斜陽』
「かず子は、まだ、駄目なのね。朝御飯が一番…
「お母さまも、さっき、何かお思い出しになっ…
「大丈夫よ。直治は、大丈夫よ。直治みたいな…
「何をしていらっしゃるのですか?」…
「きめましたよ」…
「お母さま、思ったよりもいい所ね」…
「わかりました。お母さんは?」…
「どうしたのよ? どうしたのよ? いま、私…
「でも、お嬢さんがおひとりで廻るのがおいや…
「あいつが、スパイか」…
「毎日、つらいでしょう。きょうは一つ、この…
「夏の花が好きなひとは、夏に死ぬっていうけ…
「そう。また、はじめたらしいの。けれども、…
「かず子」…
「知っていました」…
「どう? お母さまは、変った?」…
「もし、もし。大丈夫でしょうか。焼酎を召し…
「舌が痛いんですって?」…
「ママ! 僕を叱って下さい!」…
「お酒でも飲むといいんだけど」…
「あなた、ものを売って、これから先、どのく…
「あの、お断りの手紙、いまごろ軽井沢のほう…
「ミルクを沸したから、いらっしゃい」…
「いかがでございました? この村の先生は、…
「バリバリ音が聞えているぞ」…
「音、とても悪いの? バリバリ聞えてるの?…
「先生は、なんとおっしゃっていたの?」…
「寒くない?」…
「お母さま」…
「あなたは、更級日記の少女なのね。もう、何…
「表紙の色が、いやだったの」…
「お母さまの手が腫れて」…
「だめなの? そうでしょう?」…
「新聞に陛下のお写真が出ていたようだけど、…
「いままでって、……」…
「どちらさまでしょうか」…
「阿佐ヶ谷ですよ、きっと。阿佐ヶ谷駅の北口…
「じゃ、失敬」…
「おなかが、おすきになりません?」…
「ちょっと」…
「みなさん、お強いのね」…
「とにかくね」…
「ざこ寝が出来るか。寒いぜ」…
「仕様がねえな。福井さんのとこへでも、たの…
「木の枝って、美しいものですわねえ」…
「けれども、君たち貴族は、そんな僕たちの感…
「しくじった」…
「たのむ」…
「こうしなければ、ご安心が出来ないのでしょ…
「ひがんでいたのさ。僕は百姓の子だから」…
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