太宰治 『斜陽』 「阿佐ヶ谷ですよ、きっと。阿佐ヶ谷駅の北口…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 太宰治 『斜陽』

現代語化

「阿佐ヶ谷ですよ、きっと。阿佐ヶ谷駅の北口を真っ直ぐ来て、そうですね、一丁半かな? 金物屋さんありますよね、そこから右に入って、半丁かな? 柳やっていう小料理屋ありますよね、先生、このごろは柳やのおステさんとすごく仲良しで、べったりで、かないませんよ」
「たった今帰りましたが、大勢で、これから西荻のチドリのおばさんのところに行って夜通し飲むんだ、とかおっしゃってましたよ」
「チドリ? 西荻のどの辺?」
「よくわかりませんけど、西荻の駅を降りて、南口の、左に曲がったところだとか、とにかく、交番で聞いてみれば、わかるんじゃないでしょうか。何せ、一軒では終わらない人で、チドリに行く前にまたどこかに寄ってるかもしれませんよ」
「チドリに行ってみます。さようなら」

原文 (会話文抽出)

「阿佐ヶ谷ですよ、きっと。阿佐ヶ谷駅の北口をまっすぐにいらして、そうですね、一丁半かな? 金物屋さんがありますからね、そこから右へはいって、半丁かな? 柳やという小料理屋がありますからね、先生、このごろは柳やのおステさんと大あつあつで、いりびたりだ、かなわねえ」
「たったいまお帰りになりましたが、大勢さんで、これから西荻のチドリのおばさんのところへ行って夜明しで飲むんだ、とかおっしゃっていましたよ」
「チドリ? 西荻のどのへん?」
「よく存じませんのですけどね、何でも西荻の駅を降りて、南口の、左にはいったところだとか、とにかく、交番でお聞きになったら、わかるんじゃないでしょうか。何せ、一軒ではおさまらないひとで、チドリに行く前にまたどこかにひっかかっているかも知れませんですよ」
「チドリへ行ってみます。さようなら」


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