司馬 遼太郎 の『天明の絵師』は、池田に居住した絵師・俳人 呉春 (1752~1811) が主人公の短編小説です。講談社文庫『最後の伊賀者』に収録されています。
与謝蕪村の弟子。池田での生活では、なかなかの色男として描かれています。
蕪村 亡きあとは、丸山応挙と知り合いになり、大きな影響を受け、写実的な作風に転身して、(現世で) 成功します。
司馬 遼太郎: 新装版 最後の伊賀者 [Kindle版] (講談社, 2014〈底本は講談社文庫(2007)〉) p.193/279.
紹介さきの摂津池田に足をとめると、ほうぼうで重宝がられるままに、腰をおちつけてしまった。池田は猪名川のほとりにあり、「酒都」といわれるほどに富裕な醸造家が多く、それぞれ家屋敷も大きい。どの家もしきりと普請し、建具をかえる。ふすまを更えるたびに絵が必要なのである。
司馬 遼太郎「新装版 最後の伊賀者」(講談社文庫)
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