平成17年12月22日
条例第21号前文
私たちが暮らす池田市は、大阪の都心部近く、大阪府北西部に位置し、市域の西側に猪名川、中央に五月山を有する、水と緑に恵まれたまちです。
江戸時代には、酒造り、細河郷の植木を筆頭に、近郷の物資の集散地として栄え、加えて著名な文人や学者の来往により文化も隆盛しました。この時代に始まった北摂随一の火祭り「がんがら火祭り」は、現在にも継承されています。
近代に入って以降は、わが国初の割賦による住宅分譲が行われ、さらには、20世紀最大の発明の一つインスタントラーメンも私たちのまちで誕生しました。クレハトリ、アヤハトリの織姫伝説とあわせて「衣・食・住における事始めのまち」は、大阪国際空港や高速道路網に代表される近代都市基盤のもとで、自動車産業などの新たな都市型産業も育んできました。
私たちは、先人が築き守り続けてきたまちの文化伝統と歴史に、自主的にそれぞれの思いを調和させてより暮らしやすいまちを創造し、未来を担う子どもたちへ責任を持って引き継がねばなりません。
よってここに、市民がまちづくりの主体であることを再認識し、子どもからお年寄りまで、世界を愛し平和を願い、命の尊さと人権を尊重し、お互いに助け合いながら、輝かしい“未来のまちづくり”に自ら取り組むことを宣言するとともに、市民と市議会そして執行機関等がまちづくりの基本理念を共有し、暮らしやすく、個性豊かで活力に満ちた地域社会を実現するため、最高規範の条例を制定します。