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あー、よく寝た。今何時だろう
まだみんな寝てるのかなー
めっちゃ静かだな
ふーん
さてと
うん
あー、悪かったなー
すごくキレイだね!
言ったでしょ?ね、言ったよね?
さあ…私、聞いてなかった。あの人っていつもああなの?
会ったよ…元気そうな人だったね
あの人っていつもあんな感じなの?
ディナーの時、面白いことあったよねー。話していい?
嬉しい!
私、もう溺れそう
ほんとに一緒に行けたらいいのに…
変だね、あれってどういう意味?
まあ、そうしてもいいけどさ…
大丈夫だよ。もう気にしないで
困ったなあ…何て?ねえ?
いや、なんでもないよ
ここ寒くない?
こんばんは…邪魔じゃないよね?
その箱、今どこにある?
うん…ありがとう
あれ、そうだったっけ…?
ごめん、変なとこ見ちゃって
そこについてる刺繍があまりにもキレイで、つい見ちゃったの。そしたら、あなたの小さい手がそこを引っ張ってたのよ
ここに来て、いろいろ感じることがあるのよ。強く感じてるわけ
あの人って何の仕事してるんだろう
すごく忙しそうだけど…
でも、私たち…どうやってあの人と話すんだろう?私、ロシア語が下手すぎてさ
あなたって、ほんとに不思議だよね
だって…あなたって結構さっぱりしてるのに…私よりもずっと。なのに、なんか変よね
軽蔑してるわけじゃないけど…でも、あんなことは…
行くとき誘ってね
手紙書いてたから…
今夜?急だねー
私、あんまり積極的じゃないの
仕方ないよ。私はダメなんだ
何て言ったの?
今の作家で、誰の文章が優しいんだろう
そう、それはよかったね
ねえ、あなたはどう思う?
私、退屈なんだよね
教養のある人と一緒に住めたら幸せだろうな
断るのに苦労するよね
2日くらい猶予を持って返事したら?…そっちがいいんじゃない
その間に、すごくいい借り手が見つかるかもしれないしね
いいんじゃない
それ珍しかったね!
どうもありがとう。すっかりお邪魔しちゃって…
コート、脱いだらどう?
びっくりしちゃったよ
気にしないで。でも、なんかあった?体調悪いの?
私が干してるんだけど、正直ちょっと怖いんだよね
大丈夫だよ。じゃあね
書いてくれるまで何度でもお願いしてみてね
あの人たちはいつもそうなのよ
会ってみようか
そうだと思うよ
座っていいよ
みんな、どう思う?
私もあんな風に一緒に咲きそろいたいな…あの人たちみたいに。なんて人間らしいんだろう、咲きそろうって…
そうかな…でもなんで?
はぐらかさなくていいじゃん
どういう意味なのそれ?
分かんないよ…何を勘違いしてるんだろう
あんた、自分のそういう感覚を認めすぎてるんじゃない?
そうは思わないよ。だって、あんたがああいう風に絡んできた時、私どうしたらいいの?どうやったら気が済むの?
もうそんなことしないよ。お互いのためにさ…普段は特に問題なく暮らしてるのに、こんな時だけ急に変になるのは、本当に病的だよ。苦しくなるし、恥ずかしい…
もちろんそうだよね。他に原因なんてないし
あの話し方、本当に変だよね。そんなにお金ないなら、どうしてこんなとこにいられるんだろう
何かあったの?
それでいいね。じゃあ、すぐ行ってくる、ディナーまでに
どうせ私に分かる範囲の簡単なことなんだけど、一生懸命書いてるうちに、なんかだんだん変な気分になっちゃって困った
本気なら話してみたら?
私の場合、うまく行き過ぎてるんだよね。そこが問題なんだよ
うわー、めっちゃ綺麗!
私の肩につかまって!大丈夫?
明日でお別れだね。みんなソワソワしてるよね。
私、ピアノ下手だから歌うね。
あ、太陽こんなに大きくなったんだ。
でも、楽しかったわ。送ってもらったみたいなもんだし。
さっきは迷惑かけちゃってごめんね。
ほんと意地悪なんだから。
私もそう思う。
ドームに行こう!まだ踊るのは早いし。
そうだよね、なんか私もそんな気がしてきた。
これから毎日そんな話ばっかり聞かなきゃいけないの?嫌だわ。
そっか、待っててくれたんだ。ありがとう!
それはどうかな、自分のことってわかんないからね。
ありがとう。あと、研究費は1時間いくらです。
私が行ってもいいの?
そう。あの頃って幽霊が流行ってたんだよね。結構有名だったし。
あ、雪だ。
ここの料理、見た目が綺麗だよね。
うん、ここの料理は結構いい感じだよ。
あ、スズメがこんなとこまで来てる!可愛いね、見て!
スズメってなんでこんなにたくさんいるんだろう?どこにでもいるよね。
あ、滑りやすい!危ないよ。
怖いよ、そんなこと言わないで。
私も怖い。
今夜だけはもう議論やめて。
でも、こんな良い夜に頭痛くなるのは嫌だわ。
さ、行こっか
あ、白鳥の巣初めて見たかも。でも真っ黒に見えるんだね。
また昼に来ようよ。こんなに暗いとよく分かんないもん。
ここだよ。
怖いよ、そんなこと言わないで。
初めて見たよ。でも真っ黒に見えるね。
白鳥の巣、初めて見たよ。でも、なんか真っ黒に見える。
うん、ありがとう。
さ、行こうよ。
でも、そうだね。
私、もう眠いんだよね。
本当に見てもらいたいな。今度一緒にオペラ行こうよ、ね。
じゃ、私サロンにまた行ってもいいんだよね?それ、この間から聞きたかったの。
私も無理ないと思ったよ。
私、一人でここにいたくないわ。
怖くて眠れないの、もうちょっと話して。
今夜は眠れない。雷が一番怖いの。
ほんとに、ここ静かすぎて耳が痛くなりそう。
俳句やってみたら?
カメラ買おうかな。
無理だけど、でも撮れたらいいな。後で失敗したって思いそうだもんね。
あ、牛だ。
私もだよ。いつかどこかで写真撮ろうね。
疲れたら、私が先に行くからさ。そう言ってよ。
ここだと思う。ここってそういう人が来る場所だもんね。
おー、いい音じゃん。ちょっと聞いてみなよ。
どこかでサンドイッチでも食べよっか。お腹すいてきた。
じゃ、あなたも食べて。
今日ほど楽しかったことってないかも。こんな楽しいことが一生ないと思うと、なんか怖い。
でもそうだね。こんなことって、一人にずっと許されるとは思えないもん。
でも、仕方ないよね。私がいると困るんだもん。
だって、それは分かんないよ。
うわー、すごい雨。ちょっとお願いがあるんだけど、もっと中に入ろうよ。
でも、言っちゃダメかもしれないね。
準備できたみたい、あれ?
今夜はずっと歩くんだから、そんなに嫌がらないでよ。あー楽しい!久しぶりにいい気分だよ。ねえ、ちょっと。
前に一回読んだことあるんだけど、もう忘れちゃった。
でも、変だよね。
そんなこと言っちゃダメだよ。もしそんなこと言ったら、結果は二つしかないんだから。
綺麗な女優さんだね。声もいい。
『椿姫』まだ見えないね。
愛してるからダメ。
なんでダメなの?
でも、もう約束したんだもん。
私のことそんなに心配してるの?私は自由だよ。
ダメだよ、あなたは。
じゃあ、おやすみ。また明日ね。
昨夜はちゃんと寝れた?
どうなるんだろうね、私たち。
こんなことがずっと続いたらどうなるんだろうね。どこもかしこもこんな感じになるのかな。
あ、ほんとだ、カエルだ。面白いね。私たちもカエルみたいだよ。
じゃあ、人間はどうなっちゃうの?
今から分かってるのに、どうして防げないんだろうね。
お昼だと道に迷うくらい面白いね。もっと奥に行こうよ。道はちょっと面倒だけど。
もうちょっと行こうよ。せっかくここまで来たんだから。きっと抜けられるよ。
ほんとにごめんね、こんなところに連れてきちゃって、失敗したな。
だって、こんなに深いとは思わなかったんだもん。どうしよう。
テニスの音だね。どっちの方かな?
あっちだよ。右にまっすぐ行けば一番近いよ。おー、いい景色。
あー、楽しかった!
この森、ほんとに不思議な森だよね。侮れないわ。
そうみたいだね。
うん、オペラで会ったんだよ。
どこの通りもみんなお休みしてるよ。
私もさっきから、日本の生け花に似てるなって思ってたよ。
じゃあ、もう結構撮ったんだね。
だって、怖いじゃん。そんなとこ。
怖い、怖い!
もう帰りたい。なんかゾクゾクしてくる。
ダメだよ、そんな乱暴なのは。
怖い、怖い!
全然見えないよ。
あのコウモリが顔に当たった時は本当に怖かった。めっちゃビビったもん。
私もそう。人の部屋と自分の部屋が同じに見えるんだけど、なんか寂しい感じがするよね。
さっき「なんか分かんなくなった」って言ってたけど、何のことだったの?あれ?
神経衰弱って感じだね、あなたも。
ふふ。
じゃあ、あなたも取っていいよ。
あなたもこれ着なよ。もうそんなに暑くないし。
来てるよ。ここに。
あ、そうだね、あなただけお花取ってた方がいいね。
こういうことは絶対に忘れないからね。
まだまだ修行が足りないね、私たち。
何言ったの?何か言ったよね。
あんなこと、もうないんだろうな。全部夢だったんだよ。
大丈夫。泣いたりしてごめんね。何でもないの。
もうやめときなよ。ダメだよ、そんなに飲んじゃ。
私がさしてあげるから、じっとしててね。じっとして。
そうだね。それが一番いいと思う。
じゃあ、ギリギリだったんだね。
それで、あなたはどうするつもりなの?
でも、なんだか嬉しそうだね、あなた。
じゃあ、私も危機だったんだね。
そうだよ。夜中にひとりで来るなんて、理解できないよ。ドア開けちゃいけないと思ったんだけど、何か急ぎの用事があったのかと思って。ほんとびっくりした。もう嫌だ、あんなの。
あなたみたいな人って、これからどうなるんだろうね。それが心配だよ。
うん、お約束だよ。
ほんとにあの時は、あなたにすごく親切にしてもらったよね。
これ、いいね。
聞いてるよ。
私もこっちの方がいいかなって思ってる。
うん、それでいいと思うよ。
踊ろうか。
こんなレビュー、初めて見た。
じゃあ、やっぱり決めたんだね。
もうそろそろ決めようかなって思ってる。
うん、そうだね。
あなた、今までそんなこと考えてたんだね。
分かんないよ。
さあ、行こうか。
おかえり。
楽しかった!でも、がちゃんってぶつかるときは怖いね。
どうなるんだろう?大丈夫かな?
これだけでいいんだよ。もう大丈夫。
でも、帰る時間が分かってるなら、わざわざ無駄なことしなくてもいいじゃん。
どっちも声だけだとなんか変だよね。やめようか。
でも、今夜だけはもっと話したいな、私。
でも、本当にそう思ってるの?私が間違えるだろうなんて。
何だか私にはよく分かんない。みんなこっちが間違ってるって言うけど。そんなことって――。
そんなこと――あなたって本当に慎重な人だよね。感心しちゃった。でも、怖い人でもあるよね。
私はあなたみたいに考えられないんだよね。自分が間違ってるとは思えないけど、あなたがそう思ってるなら、何言っても無駄かもしれない。
そんなこといつも考えてるから、あなたみたいになるんだね。でも、私はもっと気楽に考えてるよ。深く考えすぎるとダメだと思うんだよね。ここで感じたことが、一番変わらないって私は思うな。ほんとにそう思う。
じゃあ、バイバイ。
本当に帰っちゃうの?
どういう意味、それ?
行こうよ。みんな待ってるから。
本当にいい天気だね。私、いつも運がいいんだよ。来る時もいい天気だったし、今日もそうだしね。
うん、そうだね。
じゃあ、また来るよ。一回行っちゃえば、なんてことなく来れる気がするんだよね。神戸で船の梯子登れば、それだけでOKだから。
そうかな?
じゃあ、行ってくるね。元気でね。
バイバイ。
バイバイ。
でも、鼻血出たんだよね。すごく出たの。
もう時間じゃない?
みんなこっちのことは間違いだって言うけど、あなたがそんな風に思ってたなんて、なんかイヤだな。毎日あんなに楽しかったのに。
ここで感じたことが、一番変わらないって私は思うな。ほんとにそう思う。
はい、お茶。
パン、もう焼けてるよ。
変な人。
つまらなかったの?行ってみて。
いいね、これ。早く元気になって、私もどっか行きたいな。
こんなに幸せでいいのかな。この幸せ、ずっと続くのかな。
でも、私にはできないんだよね。
ちょっと待って。
この人だったのかな?あの人は。
あの時は本当に楽しかったね。
こんなに幸せでいいのかな。この幸せ、いつまで続くんだろう。
じゃあ、私があげた半分だね。どうしたんだろう。
だって、あんなに約束しておいたんだから、忘れるとは思わなかったよ。
そんなものかな。
それにしても、ね。
私の家にも一度遊びに来てよ。汚いけどさ。
あなた、本当に何かあったんじゃない?
なんか目眩がするんだよね。すみませんけど、タクシー探してもらえますか?
あそこは空気がこもっててダメなんだよね。歩いたほうがいいよ。
今日は早いね。
こんな苦しみを書いても、あなたみたいな冷たい人は、きっと笑うんだろうな。
バイバイ。
わざわざありがとう、すごい雪だね。
でも、あんな変な病気、一回かかっちゃえば安心だよね。
自炊してたみたいだけど、続けてね。
缶詰のお土産だけは持ってきたけど、もういらない頃かなって思った。
怖いね、でも大丈夫かな?
いいお湯だったよ。入らない?
嬉しいな。待ってたよ。どんなごちそうかな?
あの時は何だったっけ。スープにジャガイモに、ソーセージだったよね、たしか。
この人、そういうの嫌いなんだよ。だから、明日のごちそうが楽しみ。
あ、雪が止んだね。あなたの山小屋ここから近いの?行ってみたいな。
今からなら、私も手伝えるよ。
今日は汗かいちゃった。暖かくていい天気だね。
シンプルでいいね。あなた、無欲になったって手紙で自慢してたけど、ここなら私も無欲になれるかも。
なんでだろうね。そんなに違うの?
ご馳走来たよ。
こんなにたくさん食べるの?珍しいものばかりだね。
でも、次に行くなら、私ちゃんと研究したいことがあるの。前回はすぐ帰ると思ってたから、ちょっとだけ外から見ただけだったんだけど、帰ってからもっと勉強したくなっちゃって。
こんなこと、もうやめよ。せっかくのご飯がもったいないよ。
でも、今日の料理美味しかったわ。
じゃあ、私どうすればいいって思うの?
私の知識は、学校で習った頃のままよ。
でも、そんなこと知ってるでしょ。
じゃあ、あなたはどっちにいるの?
あれから手紙書いたんだ。後で渡すね。
できるだけ早く帰ってきてね。
うん、ありがとう。元気にしてるよ。
大丈夫だよ。あなたさえ良ければね。
でも、知ってるでしょ。行こうよ。
綺麗だね。なんか見たことあるような気がするけど、私もこれが一番好きだな。
綺麗なお庭だね。
あるよ。
この前、あなたのあの人見たよ。
ある場所があるよ。――でも、あなた本当にあの人が好きなの?
でも、私の目は間違ってないよ。案外あなたもそうじゃない?
まあ、そうね。今日写真見て、もっと早く会えばよかったって思ったわ。
あの女性は綺麗な人だね。でも、帯留がちょっと変だったわ。
あそこで、まあ――
ちょっと聞きたいこと頼まれてるんだ。
見せてよ、後で。
あの人はのんびりしてるから、行くのか行かないのか分からないんだよね。
他にあったかな?探してみるね。
カビてなかった?なんか変なもの引っ張り出して。――あの子、自分の好きなもの以外は全然気づかないんだよ。癖が悪いの。
早く美味しいもの、持ってきて。
でも、良かったわ。
この前も楽しかったね。
それじゃあ、筆と紙が大変なんだね。
早くこれで詩を書いてもらいたいわ。
こっちで起きたことは、全部間違いだなんて、あなたがいつもそんなこと思ってたのが、なんか嫌な気分だわ。
何て書くの?
でもなんか私、まだ怖いんだよね。ほんとに大丈夫なのかなって。
なんでか分からないんだけど、やっぱり怖いわ。
私はこっち。
芝生まで明るく見えるね。
そうだね。一番似てるわ。
私、怖いな。なんでだろう。
ご飯だよ。みんな下で待ってるよ。どう?
明日にはもう帰らなきゃいけないんでしょ。
うん。でも私はいつでもいいんだよ。
なんかちょっとおかしいよね。そうだね。
先生って厳しいんだね。しかも帰ってからもね。「君みたいなのは硯でごしごし磨かないと」って言って、書道までさせられるの。
あの人は手紙なんて書ける人じゃないけど、どうしたんだろうね。あなたのところに伺うなんて、よくわからないわ。
行っても全然いいよ。
ううん、全然見えないよ。
面白いね。
ううん、何も食べたくないよ。
似てるかどうか分かんないけど、みんなにハーフっぽいって言われるよ。
誰がつけたかなんて知らないよ。
大丈夫、近いからひとりで帰れるよ。
そうだよ、こんなことめったにないんだから。
めっちゃ忙しいの。朝から晩まで、全然本読む時間ないんだよ。
うん、好きだよ。
いろんな雑誌見るよ。読むのは何でも好きだから。
英語、習いたいな。
あと、音楽もやってみたいんだよね。
まぁ、あるけど…ほんとにやらせてくれる?
うん、それでいいよ。
うん、やめるよ。
大丈夫だよ、水あげたらすぐ元気になるって。
わー、すごいおしゃれ! こんな家に住みたいな。
ううん、大丈夫、これで十分だよ。
うん、起きてるよ。今何時?
うん、別に寂しくなかったけどね。
でもさ、夏は田舎もいいかなって思うよ。
どっか、海に泳ぎに行きたいなあ。
温泉より海の方がいいな、ほんとに行きたい!
あんな汚い海じゃ泳げないよ。
この夏中に絶対泳げるようになりたいな。
もっと遠く、もっと遠くまで行きたい。
あー、お腹すいたなあ。
いやだなぁ、私…。
ああ、この歯のこと?
作ってくれるの?
うん、ちゃんと勉強して、絶対偉くなる!
先生、ごめんなさい!
バカじゃん!
どう? 私の方がちょっと賢いでしょ?
ズルくないよ、これも作戦だし。
ちょっと失礼しますね。
なんで?
ほら見てみなよ、考えるよりやってみた方がいいんだって。
そんな弱気なこと言ってるからダメなのよ。ダンスってさ、練習だけじゃ上手くならないんだから。人前で堂々と踊ってるうちに上手くなるんだよ。
じゃあいいよ、私ひとりで出かけるから。
そうかな? これで変じゃないかな?
なんか変だな、これ気に入らないんだけど。
ダンス行くならもっと派手じゃないと、こんな服じゃ目立たないよ。ねぇ、作ってよ! これからちょくちょく出かけるんだし、衣装なきゃ無理だよ!
私、女中じゃないからね。
じゃあ、なんで急に主義変えたの?
夜のパーティーなら紺のスーツかタキシードが定番でしょ? それに、ソフトカラーじゃなくて固いやつ着けるんだよ。それがマナーだから、覚えときなよ。
大丈夫だよ、きっと…。
ぶつからないように行けばいいんだよ。ほら、あの人もあそこ突っ切って行ったじゃん。だから大丈夫、行ってみようよ。
ネクタイ、左に曲がってるよ。
あ、あそこ空いてるっぽいね。あのテーブルにしよっか。
えー、やだ! 何が見られるってのよ!
ほら、また滑った! そんなに急いで回るからだよ! もっとゆっくり! ゆっくりってば!
そうそう! 肩を上げちゃダメだってば! もっとこの肩を下げて! 下げて!
ちょ、そんなにぎゅっと手握んないでよ! まるで私にしがみついてるみたいで、こっちが窮屈だよ! ほら、また肩が!
すごく上手ですね、全然踊りづらくないですよ。
今夜のバンド、めっちゃいいね。
音楽が良くないと、せっかく踊ってもなんか楽しくないんだよね。
今日は楽しかったね! また近いうちに行こうよ!
私は頭いい女ってことだね。
世界一の美人は私です!
ちょっと!なんで帰っちゃうの?ご飯食べてってよ!
うわー、すごい天気!これじゃ帰れないでしょ?今日は泊まってきなよ!
じゃあ、私出ていくからね。
出ていく。
いつ帰ってきたの?
なんで私を起こしてくれなかったの?
そこで座って何してたの?…私の寝顔見てた?
ふっ、変わってる人ね!
私、良い子になったでしょ?
ああ、そうだね、そんなこともあったね。
なんて小さくてヨタヨタした馬なの!もっとしっかりしなさい!はい、どーどー!
あれ以来行ってないから、行きたいな。
うん、明日でも行ってきてみるわ。それで気に入ったら決めてもいい?
ほらね、だから私がここにしようって言ったんだよ。
やだー、私嫌だもん。
こんな暑い中ダンスなんて無理だよ。涼しくなったらまた出かけよう。
へぇ、そんなに面白かったんだ?
行かないわけじゃないけど、邪魔だから帰ってもらうわ。って言ったら追い出してやるわ。…そんなこと言っちゃダメ?
関係ないわよ。そんなに疑うなら証拠でもあるの?
うん、私は潔白よ。
うん、誓うよ。
じゃあ聞くけど、私の態度のどこが怪しいって言うの?怪しいなら証拠見せてよ。
じゃあ、どうしたらいいの?以前のことはもう言わないって約束したじゃん。
でもさ、それじゃ困るわ。今すぐ必要なものがいろいろあるんだから。
謝りになんか行かないよ。
私?…荷物を取りに来ただけだよ。
私、喉乾いてるんだけど、お茶一杯もらってもいい?
どうだろうね…。
毎晩来ちゃダメってこと?
友達だから仕方ないじゃん。
あら。
えっ、やだ、女性の体見ちゃダメよ!
じゃあ、いいこと教えてあげる。水道の水を頭からザッと浴びるといいよ。
じゃあ、先におやすみなさい。寝言言わないでね。
ふふふ。
騒がしいなぁ。今夜はネズミがすごく暴れてるね。
どうでもいいわよ、大きなお世話だし…。ああ、すっごく気持ち良かった。
そうだよ、今になって気づくなんて、遅すぎるよね。
あ、そうじゃないよ。本気で頼んでるんだから、そのくらい親切にしてもいいでしょ?でも、ヒステリー起こされて怪我でもされたら大変だけどね。
だってさ、夜会服着ると肩まで全部出るじゃん。
うん、そう。別に難しいことじゃないよ。
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公開開始: 2024/10/10