勝負どころは「ゼロから1」をさまざまな領域で創出する豊かな苗床と機動力

令和2年度 東京大学学位記授与式 総長告辞 | 東京大学

皆さんも、研究が言葉として結晶化し論文にまとまる前の段階でゆれ動き、さまざまな悩みと向かいあってきたのではないでしょうか。じっくりと考え、言葉を探っている姿は、ゼロ点振動のように、傍からは何もない状態に見えます。しかし、それは新しい知を生み出すために不可欠のプロセスなのです。大学院での研究生活を通して皆さんは、そうしたゼロ点振動の力を経験されたのではないでしょうか。

プリンストン高等研究所の初代所長のエイブラハム・フレクスナーは「科学の歴史を通して、後に人類にとって有益だと判明する真に重大な発見のほとんどは、有用性を追う人々ではなく、単に自らの好奇心を満たそうとした人々によってなされた」と述べ、教育機関は好奇心の育成に努めるべきだと主張しています。皆さんも本学での生活のなかで、何かに熱狂的に取り組んでいる友人や海外の研究者に驚き、いつの間にか興味を持つようになった経験があるかもしれません。好奇心を育むことは多様なゼロを豊かにすることなのです。

多様なゼロを揃えておくことの重要性

残念ながら、社会には見える「1」になった成果しか評価しない人びともいます。高度経済成長期に1を10にすること、すでに実現した10を100に増やすことが歓迎されたのは、成長の道筋がはっきりしていたからです。

しかし、現代は予測困難な課題が次々と生まれる変化の時代です。課題が浮かびあがってきてから、これまで通りの対応をしても慌てるだけです。研究者の好奇心のエネルギーを秘めた「多様なゼロ」をたくさんそろえておくことが、なにより重要なのです。つまり勝負どころは「ゼロから1」をさまざまな領域で創出する豊かな苗床と機動力なのです。

「クロニクル」をつくろう

第3回 「個」の力が報道を強くする|地方メディアの逆襲|松本 創|webちくま(1/3)

〈「クロニクル」をつくろう いまという時が歴史の中でどう刻まれるのか──このことを意識してコンテンツを作ろう。視聴者・ユーザーにとって、いまという時が、後々振り返った時に、「ああ、あの時はこういう時代だったんだな」ということがわかるようなコンテンツを作ろう〉

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クリエイターは、SNSのダークサイドに堕ちないで欲しい。という勝手な希望。 | milieu(ミリュー)

現在の物事を、歴史的な軸で捉えてお話されていくのですが、それは現象を文化として伝えて残していくには欠かせないこと。

社会に記憶されるものは、線・ストーリーである

ターミナルデパートの はじまり

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日本初・世界初のターミナルデパートは、1929年 4月15日開業の阪急百貨店(現、阪急百貨店うめだ本店)です。

(現・近鉄大阪上本町駅に設けられた三笠屋百貨店(1926~1935年)を最初のターミナルデパートとする見方もあります。)

懐かしの阪急百貨店よもやま話 1/3 「阪急百貨店の誕生について」

懐かしの阪急百貨店よもやま話 2/3 「大食堂はこうして誕生した!」

懐かしの阪急百貨店よもやま話 3/3 「百貨店に古美術品売り場誕生!」「その他阪急百貨店の取り組み」

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バナキュラーとブリコラージュ

【朗読+α】未来作りに関する私の考え(2018年7月) ―― 高木 一

こんにちは。

この動画は、チャンネル管理人が何を考えているのかを紹介する動画です。

チャンネル管理人が2018年に書いた文章の朗読と、それへの追加事項からなります。

それでは、スタートです。

未来作りに関する私の考え(2018年7月)

朗読は以上です。ここからは、追加事項です。

チャンネル管理人は、この文書を書いた2018年当時には、Twitterなどのフローメディアを使った、良い未来の実現を考えていました。

2020年現在では、これに加えて、「再編集性」に注目しています。

「再編集性」に関して、チャンネル管理人は、周囲世界の再編集と手元の再編集を考えています。

・周囲世界の再編集

生活・生存環境を、多様な要望に合わせて改変する。工夫という知的行為による自由。

・手元の再編集

物・機械と知識を、多様な環境・要望に適合させて、個人の不可能を可能にしたり、パフォーマンスを上げる。工夫という知的行為による自在。

「自分は○○だと考える」と「○○だと考えない人が存在する」

時間に余裕があるかどうかは、民主主義の成熟と深く関わっている