並列化を実現する道具としての対話型AI

人間は、マスメディアの存在や、組織所属(「御恩と奉公」。上位者と下位者の双方の利益)を担保に、人間同士が並列であることを期待する。さらに会話により、並列であること確かめようとする。しかし、本心を語っているかどうかは分からない。

対話型AIは、並列化され、且つ人間のパートナーになる。そして、パートナーの並列化により、人間が並列化される(多様性が失われる)。

生成AIがもたらす思考の均質化 ニューヨーク市立大教授 – 日本経済新聞 (2024年3月19日)

「Chat(チャット)GPT」をはじめとする対話型AIは利用者の質問に対し、学習した大量の情報の中から最も確からしい回答を示す特徴を持つ。思いがけない発見や出合いは生まれなくなり、企業や人々の発想が無意識のうちに似通ってしまう可能性がある。

ラシュコフ氏は生成AIがもたらすこうした傾向について、各種の実験で試行回数を増やすとデータの偏りが小さくなる統計的な現象になぞらえて「平均への回帰」と呼ぶ。特定の生成AIへの依存が行き過ぎれば企業やビジネスパーソンは個性を失い、自らの競争優位性を損なう恐れがあると指摘する。