クラウゼヴィッツ「戦争論」

     

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購入: 2000/10/26 (上巻), 中巻・下巻は不明
松岡正剛の千夜千冊『戦争論』

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関連:
凡庸・優柔不断な上級指揮者の能力、あるいは一位・トップの価値
http://mkynet.hp.infoseek.co.jp/webcic/lib/inw2/wm-c_0405230.html#3

クラウゼヴィッツについて改めて学ぶ
http://mkynet.hp.infoseek.co.jp/webcic/lib/inw2/za_0406063.html#1

クラウゼヴィッツ「戦争とはなにか」翻訳と註釈
http://clinamen.ff.tku.ac.jp/Clausewitz/Was_ist_der_Krieg.html

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この本からの引用、または非常に関連する記事

全 13 件

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ランチェスターの法則「べからず集」 --- *2 戦力の集中

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ラチェットの精神

記事ページ 発行: 2008年04月02日

社会人になって丸2年がたったが、いま思うのは、いかにして社会を逆戻りさせないか、ということである。

そのためには、成果を確実に刻み付けていかねばならない。

そうでなければ、社会は錆び付いていってしまう。我々は社会を研ぎ澄まさねばならないのだ *。

 * この文章の発想の元:
ヘンリー・ペトロスキー=著, 中島 秀人・綾野 博之=訳 : 橋はなぜ落ちたのか―設計の失敗学 (朝日選書, 2001) p.211.

>こうして、技術の失われた偉大な教訓のいくつかが再発見され、未来の技術者の中で、技術的思考と判断は、錆び付くどころか研ぎ澄まされることになるだろう。

中学生になったら自らの手で人を殺せることを認識すべきだという話を聞いたことがある。

私は社会人になってから、自らの死を想定しなければならないと感じている。

古来よりある事柄について纏めようと文章を書いていた人間が、纏め終わる前に死んでしまうことがある。

例えば、クラウゼヴィッツ「戦争論」は、クラウゼヴィッツの死後、夫人 マリー・フォン・クラウゼヴィッツによって刊行された。よって、少なくとも推敲の面で、「戦争論」は未完成の作品なのである。

いろいろな思索をいつか纏めるために頭のなかにしまっておくだけでは、自らの死によって、その情報は消滅し、社会を逆戻りしてしまう。

随時、成果を確実に刻み付けていかねばならない。

関連:
小林 一三 : 私の行き方 (PHP文庫, 2006) p.32.

> 慶大の卒業生で、宝塚の大劇場で座席券の売りさばきやその取り扱いの仕事をしていたMという青年は、...いつもいつもその残務がキチンとして、その晩当人が仮に死んだとしても、翌日誰にでも分かるように片付けている。



関連:
「後につづく者たちが、我々よりも苦しまない世の中」にするためには
( (1) 生産性の向上 手段2: 前例の創出 )
http://www.h5.dion.ne.jp/~wing-x/ezhtml/inw3/za_0803200.html#1

スペシャリストとは対極にいる私がやるべきこと
http://www.h5.dion.ne.jp/~wing-x/ezhtml/inw3/za_0709170.html#1

考えを集積していく
http://mkynet.hp.infoseek.co.jp/webcic/lib/inw2/za_0404180.html#4

言葉にする努力
http://mkynet.hp.infoseek.co.jp/webcic/lib/inw2/za_0405180.html#4

メメント・モリ
http://star1ban.blog18.fc2.com/blog-entry-1600.html

 

仕事とは条件をクリアして期限までに納品すること

記事ページ 発行: 2008年06月15日

日垣 隆 : ラクをしないと成果は出ない (大和書房, 2008) p.18.

> 仕事の定義とは、と聞かれたら、「条件をクリアして期限までに納品すること」と私は即答します。

ルルーシュさんの「条件はすべてクリアされた」(条件はクリア - コードギアス用語集@はてな)という言葉が思い出されます。

戦闘においては、

 狭義の条件のクリア = 決定的な損害を敵に与える一連行動に対する障害の排除

 大局的な条件のクリア = 戦闘における勝利

であり、

 「納品する」もの = 敵戦力の破壊・敵の国土・敵の権益

です。
関連:
クラウゼヴィッツ=著 篠田英雄=訳: 戦争論 (中) (岩波書店, 1968) pp.21-22.

> 勝者はこの時機を利用して、物理的諸力の破壊による本来の利益を獲得せねばならない。こうして得たところの利益だけが、確実に勝者の有に帰するのである。

... 会戦中の損失は、多かれ少なかれ勝者と敗者とに共通である、しかし会戦後の損失はそうではない。この損失は、通例は敗者の側だけにあり、或は少なくとも敗者の側の方が莫大である。


 

給養方式が戦争を規定する

記事ページ 発行: 2008年07月21日

クラウゼヴィッツ=著 篠田英雄=訳: 戦争論 (中) (岩波書店, 1968) p.233.

>戦争が給養方式を規定するのか、それとも給養が戦争を規定するのか、という問題である。この問題に対する解答はこうである。―― 戦争の遂行に必要な自余いっさいの条件が許す限り、先ず給養方式が戦争を規定するだろう、しかしこれらの条件が従来の給養方式に反対し始め、もはやその存続を許さないようになると、逆に戦争が給養方式を規定するのである、と。

はじめてこの文章に出会ったとき、「給養方式が戦争を規定する」の意味がわからなかった。

しかし、マーチン・ファン クレフェルト「補給戦―何が勝敗を決定するのか」を読んで、意味がわかった。

  「腹が減っては戦はできぬ」。だから、「腹が減らないように戦をする」、

ということなのだ。

具体的には、次の2点があたる。
  • 現地徴発が成功するように、豊かな穀倉地帯を進軍する。
  • 食糧を求めるために頻繁に移動する。*1

*   *   *

マーチン・ファン・クレフェルト=著, 佐藤 佐三郎=訳 : 補給戦――何が勝敗を決定するのか (中公文庫, 2006) p.31.

>結論は再び兵站上の考慮が戦略より優先されることになった。


*1: これは、第一次大戦以後、補給物資の主が、食糧から弾薬に変わることによって、解消された。さらに、今度は、頻繁な移動が、かえって不可能になった。

マーチン・ファン・クレフェルト=著, 佐藤 佐三郎=訳 : 補給戦――何が勝敗を決定するのか (中公文庫, 2006) p.387.

>新しい必要物質[:弾薬]は、基地からの絶え間ない補充でまかなうしかなかった。そのために、今や停止中の軍隊を維持するのは比較的容易になり、急速に移動中の軍隊を維持するほうがほとんど不可能になった。


関連:
補給艦は楽しい
http://mkynet.hp.infoseek.co.jp/webcic/lib/inw2/wm-c_0409240.html#2

 

事故は体系的、戦略的に対策を打てば減る

記事ページ 発行: 2008年08月15日

山之内 秀一郎 : なぜ起こる鉄道事故 (朝日文庫, 2005) p.305.

>事故は体系的、戦略的に対策を打てば減るのである。

山之内氏の文章は、「体系的、戦略的」で一つの意味を為している。

「体系的、戦略的」とは、トップダウン形態であることを意味する。

それには、以下の3項目が必要だと考える。

  • マスタープランやロードマップを策定する。 *1
  • 上級管理者を資源 *1 として投入する。
  • 資源を集中投入する *2 。

*1 :
戸部 良一, 寺本 義也, 鎌田 伸一, 杉之尾 孝生, 村井 友秀, 野中 郁次郎 : 失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫, 1991) pp.344-345.

>組織の戦略とは、外部環境の生みだす機会(opportunities)や脅威(threats)に適合するように、組織がその資源を蓄積・展開することである。

>そのためには、まず組織はその戦略的使命(ストラテジック・ミッション)を定義しなければならない。つまり、軍事組織として環境要因のなかにいかなる機会・脅威が潜在的に存在するかを主体的に洞察し、彼(敵)と我(味方)の強みや弱みを相対的に分析し、いかなる方向と領域で我の資源を最も効果的に展開するかについての基本的なデザインを描かなければならない。

*2 :
クラウゼヴィッツ=著 篠田英雄=訳: 戦争論 (上) (岩波書店, 1968) p.314.

>戦術と戦略との差異に関する結論は、―― 戦術は兵力を小出しに(継続的に)使用しても差支えないが、戦略は兵力を必ず同時的に使用せねばならない、ということである。


 

2005/12/ 8: 12月8日といえば

記事ページ 発行: 2005年12月08日

「大本営陸海軍部午前六時発表、帝国陸海軍は今八日未明西太平洋上において米英軍と戦闘状態に入れり」

>秘匿と迅速とは、奇襲を支える二個の要件である。そしてこの両者は、政府および将帥における旺盛な遂行力と軍における厳正な軍紀によって初めて可能となる。怯懦と弛緩した軍紀とをもってしては、奇襲の成功などはまったくの論外である。

(クラウゼヴィッツ=著 篠田英雄=訳: 戦争論 (上) (岩波書店, 1968) p.299 より)

 

追撃できますか

記事ページ 発行: 2010年09月04日

戦闘の利益は追撃によって得られる。追撃できるだけの資源をもつこと。

クラウゼヴィッツ=著 篠田英雄=訳: 戦争論 (中) (岩波書店, 1968) pp.21-22.

> 勝者はこの時機を利用して、物理的諸力の破壊による本来の利益を獲得せねばならない。こうして得たところの利益だけが、確実に勝者の有に帰するのである。

>... 会戦中の損失は、多かれ少なかれ勝者と敗者とに共通である、しかし会戦後の損失はそうではない。この損失は、通例は敗者の側だけにあり、或は少なくとも敗者の側の方が莫大である。



 

圧倒性と奇策の違い

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「戦争とは他の手段をもってする政治の継続である」の功罪、第一次大戦前夜

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知性の目的は、破滅の回避

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