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みんちか
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2005年 4月25日、JR福知山線脱線事故に関して
はじめに
「あれっ、207...」。私が、事故の映像を見てはじめて思ったのはこれだった。 207系が走っている線区といえば、まず思いつくのが 福知山線(JR宝塚線)-東西線-片町線(JR学研都市線) の系統であるからだ。そして、悪い予感はあたり、事故は筆者の住んでいる地域に近い ところを走る福知山線で起きていた。 今回の事故で、犠牲となられた 107名 の方々の冥福をお祈りいたします。
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関連: JR福知山線脱線事故 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/JR%E7%A6%8F%E7%9F%A5%E5%B1%B1%E7%B7%9A%E8%84%B1%E7%B7%9A%E4%BA%8B%E6%95%85
JR西日本207系電車 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/JR%E8%A5%BF%E6%97%A5%E6%9C%AC207%E7%B3%BB%E9%9B%BB%E8%BB%8A
私の立場
ここで、私の立場について説明しておく。文章には、書く人によりなんらかのバイアスが かかるものであるから、読者がそのバイアスを補正する手助けとしたい。 ・JR西日本の就職セミナーに参加した。 ・福知山線と競合する阪急宝塚線沿線に住んでいる。 福知山線の独占区間である宝塚以北は小学生のころから利用したが、阪急との 競合区間である尼崎-川西池田間を始めて利用したのは高校3年生の ときだ。そして、いまだに阪急との完全な並走区間である川西池田-宝塚間を 利用したことはない。 現在の私にとっての福知山線は、播磨方面への最速ルートである。 JRは速いので、急いでいるときに利用するが、阪急の定期券をもっているので、 京都方面のJRに乗るには阪急梅田からJR大阪駅を利用する。一方、神戸は比較的 近いため、阪急でもJRでも到着時間に変わりがなく、阪急のみを利用したほうが 乗り換えが楽である。 このため、JRの韋駄天を活かすには神戸以西地域、即ち播磨地域に行くときに 限られ、 福知山線 - 尼崎駅 - 東海道線・山陽線 のルートを通ることにより、大阪駅経由よりショートカットができる。
鉄道とスピード
Nikkei Business, 2005年 3月 7日号, p.45 >ある私鉄の社外取締役を務める生命保険会社首脳は、「輸送時間の短縮は、 >今や鉄道会社の経営の最重要テーマになった」と指摘する。 JR西日本はスピードアップに力を注いできた。223系車両を使った東海道本線 「新快速」は最高速度130km/hで走行することにより、三ノ宮-大阪間(:30.6km)を 最短19分で結んでいる。 競合する阪急神戸線が同区間(三宮-梅田間:32.3km)を最短27分、阪神本線が 同区間(三宮-梅田間:31.2km)を最短29分で結んでいることを考えるとスピードの 面でJRは圧勝している。 これには、一般的にJRの路線の線形が良く(カーブが少ない)、高速化に適している ことが理由としてあげられる。 今回の事故では R300 (曲率半径300m) のカーブが問題となっているが、 阪急宝塚本線には2000年まで R100 (制限速度 30km/h) のカーブがあった。 関連: (旧・三国駅)
http://www.h5.dion.ne.jp/~wing-x/ezhtml/ezh/h_0502160.html#sta
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http://takagi1.net/ezhtml/ezh/h_0502160.html#sta
線形が良いということは、最高速度(に近い速さ)で長時間走行できることを 意味する。対して、途中に速度を落とさねばならないカーブがあると、カーブ区間の 低速走行に加えて、カーブ前後における加減速によって時間がかかることになる。 「速い」だけでは意味がない。最高速度で走ることのできない区間や途中停車駅での 停車時間を含めて「早く」目的駅に到着することによって初めて意味を持つのである。 関連: (つまり「速く」よりも「早く」ですね。)
http://mkynet.hp.infoseek.co.jp/webcic/lib/inw/inw_0209080.html#dtrif003
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http://takagi1.net/webcic/lib/inw/inw_0209080.html#dtrif003
(最高営業速度よりも、カーブを何km/h で営業走行するか、ということの方が大変)
http://mkynet.hp.infoseek.co.jp/webcic/lib/inw2/inw_0303140.html#1
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http://takagi1.net/webcic/lib/inw2/inw_0303140.html#1
尼崎駅における接続の重要性はここにある。 JR東西線が開業する前、JR福知山線の列車は大阪駅に乗り入れていた。1997年、JR東西線 が開業してJR福知山線の半数の列車はJR東西線に乗り入れるようになった。大阪駅に 相当する駅がJR東西線にもある(北新地駅)。しかし、JR東西線内では快速電車といえども 各駅停車であるため、従来の大阪駅乗り入れよりも、北新地駅乗り入れのほうが時間が かかることになった。 実際、JR東西線開業による乗客の減少を阪急電鉄は楽観視していた。 朝日新聞 1997年 2月24日 夕刊 14面 「かんさい鉄道新時代 1 」 * より。 >阪急電鉄は「便利さと不便さが相殺され、影響はほとんどない」と分析する。 そこで、重要となるのが尼崎駅における接続である。JR東西線に乗り入れる列車と 大阪駅に向う東海道線の列車との接続が、「輸送時間の短縮」のために必要となった のである。 * 管理用メモ: スクラップクリアブック No.5
鉄道と安全
Nikkei Business, 2005年 3月 7日号, p.47 >「株主だけでなく地域住民などすべての関係者(ステークホルダー)にとっての >価値向上」(東急の上條社長)を掲げる私鉄 価値の根底をなすのが安全である。安全でないものなど、誰も乗らない。 特に乗客が自ら運転を行わない鉄道においてはなおさらである。 なお、JR西日本の東海道・宝塚・東西・片町線のダイヤは非常に狂いやすい 状態にあった。 三戸裕子 : 定刻発車 ―日本の鉄道はなぜ世界で最も正確なのか?― (新潮文庫, 2005) p.232 >「よいダイヤは遅れない」とスジ屋(ダイヤ作成の担当者)はいう。 狂ったダイヤの復旧のために脈動した運行がミスを産み、ハインリッヒの法則に したがったロシアンルーレットの回転弾倉を回していったのかもしれない。 関連: (鉄道台車は「一重系」)
http://mkynet.hp.infoseek.co.jp/webcic/lib/inw2/inw_0303170.html#5
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http://takagi1.net/webcic/lib/inw2/inw_0303170.html#5
工学倫理の鉄則「コストとリスクのトレードオフ関係」の破綻
http://mkynet.hp.infoseek.co.jp/webcic/lib/inw2/wn-c_0401200.html#2
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[三菱自工](車って火を噴くようにもつくれるんですね)
http://mkynet.hp.infoseek.co.jp/webcic/lib/inw2/inw_0407050.html#1
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http://takagi1.net/webcic/lib/inw2/inw_0407050.html#1
2005/11/22: 耐震データ偽造問題から思い出したこと
http://star1ban.blog18.fc2.com/blog-entry-235.html
ハインリッヒの法則
http://www.h5.dion.ne.jp/~wing-x/academic/production_e/heinrich/index.html
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http://takagi1.net/academic/production_e/heinrich/index.html
ヒューマンエラーを収集したブログ『インシデントニュース』
http://www.h5.dion.ne.jp/~wing-x/ezhtml/inw3/inw_0509190.html#2
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http://takagi1.net/ezhtml/inw3/inw_0509190.html#2
http://d.hatena.ne.jp/caramelly/20050425/1114439239
>列車に乗っている間、我々は命を鉄輪のわずかなフランジに預けているわけだ。 フランジは"刀のつば"
http://www.h5.dion.ne.jp/~wing-x/ezhtml/inw3/za_0506013.html#5
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http://takagi1.net/ezhtml/inw3/za_0506013.html#5
技術進展への願い
試運転日誌 - 国内での過去の鉄道事故 死者数順リスト
http://d.hatena.ne.jp/caramelly/20050428/1114693366
これだけの犠牲を無駄にしてはならない。 プロイセンの鉄血宰相ビスマルクは「賢者は歴史に学び、愚者は体験に学ぶ」 * と 言った。 我々は、現在の事象に対してはせめて愚者として体験に学び、過去の事象に 対しては後に生まれたものとしての進歩の証として賢者として歴史に学ばな ければならない。 *
http://www.h5.dion.ne.jp/~wing-x/ezhtml/inw3/za_0506012.html#1
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http://takagi1.net/ezhtml/inw3/za_0506012.html#1
http://mkynet.hp.infoseek.co.jp/webcic/lib/inw2/za_0504022.html#1
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http://takagi1.net/webcic/lib/inw2/za_0504022.html#1
阪神大震災[1995年]における鉄道高架崩壊の教訓(体験)は、新潟県中越地震[2005年]に おいて活かされた。 鉄板が巻かれた鉄筋コンクリート支柱は一本も崩壊しなかった。 今回の事故に対しても原因究明に多くの関心がもたれ、教訓が活かされ、 先の人類が同じ失敗を繰り返し同じ苦しみを味わわないことを切に願う。
関連リンク
deblog - 脱線事故のJR福知山線の運転再開で思ったこと
http://d.hatena.ne.jp/TERRAZI/20050619/p3
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