池田市が進むべき方向とそのために市内観光スポットが有する価値

 


 

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2013年 8月11日

高木 一 TAKAGI, Hitoshi

筆者は、生まれてから就職した 2006年まで、大阪府池田市に在住し、また池田市立の小学校において教育を受けた者です。2013年 7月19日に池田市観光案内所がオープンしたことに触発されて、この文章を書きました:

池田市が進むべき方向 

池田は、大阪都市圏の一員であり、その中核たる大阪の衛星都市(ベッドタウン)として、大阪都市圏で事業を営み・事業に従事する現役世代の活力と知性を再生し、また、子供世代の活力と知性を高め、大阪都市圏及び世界に送り出す基盤として機能するべきである。

現在は、「都市の時代」である。即ち、競争力の源泉は、大きな人口を持った巨大都市、及び短時間で行き来できる都市の集合である。池田は、20分で、大阪都市圏の中核たる大阪に到達しうる地域である(阪急池田駅-阪急梅田駅)。

さらに、2045年に予定されているリニア中央新幹線(*)の開業後は、名古屋(名古屋駅)まで 50分程度、東京(品川駅)まで 90分程度(**)で到達しうる地域である。

  * 現在の大阪空港-羽田空港間(航空機)は、1日片道30便程度であるが、リニア中央新幹線では、新大阪駅-品川駅間を名古屋駅のみ停車する最速達列車が1日片道70本程度運行されると予想される。すなわち、待ち時間が少なく、多くの人が高速に行き来できるようになる。

  ** 阪急新大阪連絡線(十三駅-新大阪駅)が開業していると想定。同線は、大阪市営地下鉄四つ橋線の北伸区間である西梅田・十三連絡線と一体整備される計画である。

活力と知性をはぐくむ前提: 治安に優れた街 

活力と知性をはぐくむ前提は、治安・安心である。

大阪府の犯罪発生率番付によると、2009年の犯罪率(人口100人あたりの犯罪件数)は、大阪府下 74市区町村において、池田市は 66位であり、治安に優れている。

活力の源のひとつ: 靴音が映える街 

池田市では、歩行者に尊厳がある街が形成されている。

池田は、靴音が映える街である。自ら歩く人から成り、住む人に自分がそうであることを認識させる街である。これは、活力の精神的な源になる。

活力と知性を高める池田の歴史 

池田の歴史は、市民の活力と知性を高めることに役立つ。

市内観光スポットの価値  

池田の歴史を示す 形ある物が、池田市内の観光スポットである。観光スポットは、過去を振り返るためだけのものであっては価値が小さい。以下に記すように、市民の良い気持ちの持ち方の供給源になってこそ、価値がある。

観光スポットに関する知識は、市民によって多く思い出される。そして、市民は、観光スポットがもつ良い属性を、自身が持つ属性にする。

人の状態は、気持ちの持ち方によるところが大きい。観光スポットは、市民の良い気持ちの持ち方の供給源になり、市民の状態を高める。

ここで重要になるのが、市民が、観光スポットがもつ良い属性を知っていることである。すなわち、各々の観光スポットがもつ意味が分かりやすく提供されていなければならない。

各々の観光スポット・銘品が持つ意味  

池田の観光スポット及び銘品は、総合すると、

  池田が文化都市、先進・進取・発明の街である

という意味をもっている。市民に認識されたこの意味は、市民の活力と知性を高める。

各々の観光スポット・銘品がもつ意味を以下に記す:

漢織・呉織 (あやはとり・くれはとり)伝説にまつわる観光スポット

 すなわち、呉服神社・伊居太神社・染殿井・星の宮 等

 意味: 池田は、古代から先進地域であった。

ダイハツ ヒューモビリティワールド

 意味:
  ・大規模なものづくり、モノの発明・改良、モノを生産する仕組みの発明・改良が、池田では行われている。
  ・人々の願いと叡智によって、モノはだんだんと発達してきた。

● 阪急・小林一三、阪神間モダニズムにまつわる観光スポット

 すなわち、逸翁美術館池田文庫小林一三記念館室町(*) 等

 意味: 経済活動は、文化をつくる(例えば、先進の住環境、生活形態)。

  * 日本初の電鉄会社開発の郊外住宅地であり、住宅ローン制度が日本で初めて組まれた。ただし、室町は住宅街であり、観光スポットとは言い難い。

● 銘品: 池田酒池田炭細河の植木

 意味: 産業は、文化に貢献する。(前項の「経済活動は、文化をつくる」と同じ)

● 落語にまつわる観光スポット

 すなわち、落語みゅーじあむ

 意味:
  ・人が交じり合う場には文化が生まれる。
  ・自らの技能を高め、また文化を新たに進めようとする活動、それを実施する人が存在する。

インスタントラーメン発明記念館

 意味: (発明記念館の設立主旨を要約)
  ・知恵は頭の中にある。立派な設備にあるのではない。
  ・発想の源は、身近にある。(発想し、それを創造にまで高める)創造力を充実させていこう。
  ・七転び八起き。
  ・人間にとって一番大事なのは創造力であり、発明、発見こそが歴史を動かす。

高まった活力と知性が成し遂げること 

高まった活力と知性は、新しいモノを生み出す動機になる。

市民がそれを行動に移したとき、人類は次に進む。

 

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履歴:
2013/ 8/11: 公開開始

 

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