燃料電池ワールド Vol.2315 (2017/03/23 08:54)

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□燃料電池ワールド Vol.2315
■2017年03月23日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

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2017/02/22 中国の大連、水素エナジー・プログラムを開始〈PT〉

〔訳注〕ECNS発:水素燃料電池と水素エネルギー自動車プログラムは、中国北東部の遼寧省(Liaoning province)大連市(Dalian)で2月21日(火)に開始された。このプログラムは、世界で最も先進的な技術を大連市に導入し、工業化を達成することが期待されている。大連水素エネルギー研究所(Dalian Metal Surface Coating Research Institute)のLiang Yi社長は、次のように話した。「同社は、大連金属表面コーティング研究所(Dalian Metal Surface Coating Research Institute)とともに、水素燃料電池の研究、製造、販売に取り組んでいる。我々は、ドイツのイーエムティー社エネルギー・材料技術(e.m.t GmbH Energy & Material Technologies)と、水素燃料電気プレートと表面コーティング技術で協力する。第1回大連国際水素シンポジウム(Dalian International Hydrogen Symposium)は5月末に開催される予定である」。

2017/02/22 ITMパワー社とシェル社、初の水素燃料補給ステーションを開設〈PT〉

〔訳注〕ITMパワー社(ITM Power)は、シェル社(Shell)とともに、イギリスの前庭(forecourt)に立地する最初の水素ステーションの公式開放を発表した。水素燃料補給ステーションは、国内で最も忙しい燃料補給ステーションであるM25にあるコバム社(Cobham)サービスに位置している。このステーションは、イギリスで開設されるITMパワー社の4番目の公共水素燃料補給ステーションである。

2017/02/23 セレロトン社、ホライゾン2020プロジェクトの中でスイス連邦教育・研究・イノベーション事務局から燃料電池システム用のガス・ベアリングを設計する資金を調達している〈PT〉

〔訳注〕FCH発:ホライゾン2020(Horizon 2020)とスイス連邦教育・研究・イノベーション事務局(Swiss State Secretariat for Education, Research and Innovation:SERI)資金は、ヨーロッパのいくつかの国の企業や研究機関とともに「燃料電池と水素2共同事業(Fuel Cells and Hydrogen 2 Joint Undertaking)」プログラムを通して適応された。このプロジェクトの目的は、乗用車に使われる燃料電池システム用の高度な部品を開発して、効率と信頼性を向上させ、コストを削減することである。セレロトン社(Celeroton)は、100kW級燃料電池システムに使うガス・ベアリング・ターボ圧縮機の設計と実現化のために、スイス連邦教育・研究・イノベーション事務局から欧州ホライゾン2020骨組みプログラム(Horizon 2020 framework programme)の範囲内で資金を調達している。ボルボ自動車グループ(Volvo Car Group)はこのシステムを統合して試験する予定である。

2017/02/23 燃料電池・水素エネルギー協会、米国労働者を支援するための投資税額控除法案の提出を支持する〈PT〉

〔訳注〕ワシントン(WASHINGTON、特別区)発:エネルギー安全保障法(Technologies for Energy Security Act, H.R. 1090)の導入に伴い、燃料電池・水素エネルギー協会(Fuel Cell and Hydrogen Energy Association:FCHEA)は、下院議員のトム・リード(Tom Reed)議員、同じくパトリック・ミーハン(Patrick Meehan)議員と、燃料電池やその他の技術のための税法と同等に回復させる立法を共同提案する仲間である。エネルギー安全保障法は、第114議会で議員に提示された措置と同じであり、2022年までに投資税額控除(Investment Tax Credit:ITC)を段階的に廃止するものである。

■2017年03月22日のWEB LINK NEWS
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2017/03/22 「燃料電池バス」が握る? 水素社会実現のカギ(東洋経済オンライン)

 水素と酸素の化学反応によって発電した電気エネルギーによって走り「究極のエコカー」とも呼ばれる燃料電池自動車。東京都交通局は3月21日、東京駅丸の内南口と東京ビッグサイトを結ぶ都バスの「都05」系統で、試験用車両ではない市販車としては全国初となる燃料電池バスの営業運転を開始した。
なぜ東京駅―ビッグサイト間の路線に?

 今回導入された2台の燃料電池バスは都バスの深川自動車営業所(江東区)に所属し、走る路線は東京駅丸の内南口-東京ビッグサイト間の「都05」限定という。都交通局によると、同系統に燃料電池バスを投入した理由の一つは「臨海部の主要路線であり、多くの人の目に触れること」。そしてもう一つ重要なのは「営業所の近くに『水素ステーション』があること」だ。

 燃料電池車を走らせるには、水素を充填するための「水素ステーション」が必要だ。燃料電池バスの営業運行開始に先立ち、小池知事が試乗した3月6日には、営業所から2キロメートルほど離れた有明地区に岩谷産業の「イワタニ水素ステーション東京有明」がオープン。営業所に水素を充填する設備はないため、燃料電池バスはこのステーションで水素を充填する。
■水素「1日の運行は十分に持つ」

 今回導入されたトヨタFCバスは、水素をフルに充填すると約200キロメートルの走行が可能という。「都05」のルートは片道約8.4キロメートル。交通局がWebサイトで公表している3月末までの予定では、平日・土曜・日曜でダイヤは異なるものの、1日4往復を運行することになっている。「1台あたりの走行距離は1日40キロメートル程度なので、1日は十分に持つ。水素の充填は2日に1度くらいになる」(都交通局)という。
「20年までに約100台」課題は?

 燃料電池バスについて、都は2020年までに全体で約100台、都バスで約70台の導入を目指している。水素エネルギーの普及に向け「一歩先んじて、このように公共のバスでやってみることが(水素社会の)土台作りになる」(小池知事)との考えだ。2020年の五輪に向けて都が計画している、都心と臨海部を結ぶBRT(バス高速輸送システム)でも、燃料電池バスの導入が想定されている。

 だが、普及に向けては課題も多い。まずは車両の価格だ。今回の燃料電池バスの価格は1台約1億円といい、一般のディーゼル路線バスの新車がおおむね2000万円台なのに対して高額だ。特に民間バス会社が導入する場合は大きなネックとなりそうだが「国の補助と合わせ、ディーゼルバスと同程度で購入できるよう、都も『燃料電池バス導入促進事業』によって補助する」(都環境局)という。
■ステーション整備はバスとともに? 

 一方で、燃料電池バスの増加が水素ステーションの整備を促す役割を担うという見方もできる。経済産業省の「燃料電池自動車等の普及促進に係る自治体連携会議」の資料によると、燃料電池バスは1台で燃料電池乗用車45台分の水素を消費するという。一般の乗用車と違い、決まったルートでダイヤ通り走り、かつ消費量の大きいバスは水素の安定的な供給先として、ステーションの運営を支えることにもなるわけだ。

 都環境局によると、現在都内にある水素ステーションは12カ所。目標では2020年度まで35カ所に整備するとしており、「バスの走る沿線で整備が進むよう設置を働きかけていく」という。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170322-00163960-toyo-bus_all

2017/03/22 スズキ、世界初の燃料電池スクーター貸し出しへ(読売新聞)

 スズキは21日、燃料電池スクーター「バーグマン フューエルセル」を試験的に貸し出すと発表した。

 2019年3月までに計18台を希望する企業などに使ってもらい、量産の採算性を見極める。

 スズキは静岡、福岡、神奈川の3県にバイク用の水素の充填(じゅうてん)設備も整備する。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170321-00050146-yom-bus_all

2017/03/22 アンモニアから水素 岐阜大教授ら製造装置を開発(岐阜新聞Web)

 岐阜大次世代エネルギー研究センター長の神原信志教授(55)=化学工学=が、アンモニアを原料に水素を製造する装置の試作機を開発し、21日、「実用化のめどが立った」と発表した。プラズマを用いることで触媒を使わずに常温で高純度の水素をつくり出せるのが特長で、燃料電池に利用可能なことも確認した。産業・家庭用の発電機や自動車への利用を視野に入れており、2020年までの製品化を目指す。

 群馬県の電装品メーカー澤藤電機との共同研究で、アンモニアから無触媒で高純度の水素を製造できる装置は世界初という。水素を使う燃料電池は次世代エネルギーとして注目されているが、水素は蓄えたり運んだりするために氷点下252.9度に冷却して液体にしたり、高圧で圧縮する必要があり、取り扱いは難しい。

 神原教授らは、低温プラズマの電子エネルギーでアンモニアを分解する技術を開発。試作した装置は、長さ約40センチ、直径約4センチの石英ガラスの円筒内に電極にもなる合金製の水素分離膜を設けた二層構造のプラズマ膜反応器と、プラズマ発生用の高電圧電源を組み合わせた造り。反応器にはアンモニアの混入を防ぐ働きもあり、装置を稼働して2?3分で限りなく100%に近い純度の水素を生成できた。

 装置の容積は液化アンモニアのタンクとセットで120リットル程度で、現在、燃料電池車が積んでいる高圧水素タンクとも置き換え可能なサイズ。神原教授は「アンモニアは燃えにくく安全で、コストは重油や軽油の半分以下。エネルギー効率をさらに高め、普及にこぎつけたい」と語った。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170322-00003892-gifuweb-l21

2017/03/22 「水素先進都市」を臨海工業地帯に、風力発電と副生水素を生かす(スマートジャパン)

 神栖市(かみすし)は茨城県の東南端に位置して、市の東側は太平洋に面している。沿岸部の工業地帯には海から吹きつける強い風を利用して風力発電所が数多く運転中だ。工業地帯の中心にある鹿島港の機能と都心から100キロメートルの距離にある立地を生かして製造業が集まり、人口も増え続けている。ただし市内には鉄道がなく、輸送手段は自動車が中心だ。

 工場と自動車から大量に排出するCO2(二酸化炭素)の削減と新たな産業の振興を目指して、「神栖市水素エネルギー利活用戦略」を3月17日に公表した。水素で走る燃料電池自動車、水素から電力と熱を作り出す燃料電池を普及させて、「安全で持続可能なエコ・シティ」を目指す。それと合わせて工業地帯で発生する副生水素と風力などの再生可能エネルギーを活用した水素の製造に重点的に取り組んでいく方針だ。

 神栖市は工業が盛んな茨城県内でも日立市と並ぶ生産規模を誇り、製造品の出荷額は年間に1兆円を超える。それに合わせて輸送に伴うCO2の排出量も多くなる。茨城県が2016年3月に策定した「いばらき水素戦略」では、2020年までに県内6カ所に水素ステーションを展開する計画で、そのうちの1カ所は神栖市内を予定している。

 国が2016年3月に策定した「水素・燃料電池戦略ロードマップ改訂版」では、バスやフォークリフトを含めて燃料電池自動車の普及台数を2020年までに4万台に拡大する目標を掲げた。神栖市では10台の燃料電池自動車の導入を皮切りに、国のロードマップに合わせて2030年以降の長期をにらんで家庭用の燃料電池(エネファーム)も普及させていく。

 策定した戦略をもとに4種類のモデルを展開できれば、茨城県内はもとより全国の自治体に先行して「水素先進都市かみす」を実現することは十分に可能だ。市内に鉄道がない弱点を再生可能エネルギーと水素エネルギーで克服する。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170322-00000017-biz_it_sj-bus_all

2017/03/22 アクテイブが福島事業所増設 矢吹で20年5月に稼働予定(福島民友新聞)

 東京理科大発のベンチャー企業・アクテイブ(千葉県野田市)は、矢吹町の福島矢吹事業所を増設する。2020年5月の稼働を予定しており、バイオ燃料電池や高付加価値農産品、リサイクル炭素繊維の製造販売などを展開する。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170322-00010003-minyu-l07

2017/03/22 【個別銘柄】米金利低下で金融軒並み安、マクセル急落、全国保証高い(Bloomberg)

 シード(7743):4.3%高の1994円。28日付で東証2部から1部に指定替えになると発表。流動性向上や投資家層の拡大が期待された。澤藤電機(6901):30%高の334円。岐阜大学との共同研究でアンモニアを原料に高純度水素を製造する装置を開発したと22日に化学工業日報が報道した。常温・常圧・無触媒で製造が可能で、燃料電池での発電も確認したという。同紙ではアンモニアを燃料とする燃料電池自動車が実現する可能性もあるとしている。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170322-51108181-bloom_st-bus_all

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