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□燃料電池ワールド Vol.2310
■2017年03月15日発行
◆燃料電池NPO pemdream
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2017/02/16 州は燃料電池自動車と信頼できる燃料電池発電を準備している〈PT〉
〔訳注〕ワシントン特別区(Washington, D.C.)発:2月15日に発表された燃料電池・水素エネルギー協会(Fuel Cell and Hydrogen Energy Association:FCHEA)の「2016年米国の燃料電池と水素の要約(2016 State Fuel Cell and Hydrogen Wrap Up)」によると、2016年には10州が燃料電池と水素関連の政策を制定した。これらの活動は、ゼロ・エミッション燃料電池車の増加を奨励し、信頼性の高い高効率の燃料電池発電の使用を増やして、アメリカの燃料電池産業を支援し、前進する勢いを助ける。今日、カリフォルニア州の車道には、ホンダ(Honda)、ヒュンダイ(Hyundai)、トヨタ(Toyota)の3メーカーがカリフォルニア州の顧客に販売、リースしている1000台以上の燃料電池自動車が走っている。これらの燃料電池自動車は、小売り水素ステーションの増加で支援されている。それは、2016年末に操業している25のカリフォルニア州のステーションとそれ以上の開発、さらに2017年にコネチカット州(Connecticut)、マサチューセッツ州(Massachusetts)、ニューヨーク州(New York)で4つの水素ステーションがプラスされ、300マイルの北東州水素燃料供給ネットワークが始まる。
これらの進展を考えると、2016年は活発な年であり、燃料電池自動車の数が増えることを準備している州があった。カリフォルニア州、コロラド州(Colorado)、コネチカット州、ニューヨーク州、ネブラスカ州(Nebraska)、ペンシルベニア州(Pennsylvania)の6つの州では、燃料電池車販売奨励金プログラムの資金が増加したほか、燃料電池車や水素燃料供給を含む新しいプログラムが開始された。ワシントン州はまた、水素自動車に対する税の免除を始めた。さらに、燃料電池技術のさらなる普及を促進させるために、コネチカット州、デラウェア州(Delaware)、マサチューセッツ州、ニューヨーク州、ロードアイランド州(Rhode Island)の5つの東海岸州では、2016年に新しい政策が実施された。現場での燃料電池発電の利用が拡大しており、オフィスや住宅の塔、製造工場、地方自治体の建物、企業のオフィスなどの施設に電力を供給し、燃料電池で発電した電力を電力網に供給する。これらの燃料電池の導入は、温室効果ガスの排出削減、電力信頼性の向上、エネルギー効率の工場、電力網の消費者需要の減少など、州のエネルギーと環境目標に貢献している。
2017/02/16 バラード社、中国の燃料電池エンジン製造と販売でブロード・オーシャン社と2500万ドルを調達〈PT〉
〔訳注〕バンクーバー and 中山(VANCOUVER, CANADA and ZHONGSHAN, CHINA)発:バラード・パワーシステムズ社(Ballard Power Systems)は本日、戦略的パートナーである中山ブロード・オーシャン自動車社(Zhongshan Broad-Ocean Motor Co., Ltd.:Broad-Ocean)と、技術移転、ライセンスと供給契約に関する正式契約を結んだ。これは、中国での30kWと85kW級FCベロシティ(FCveloCity)エンジンの組み立てと販売に関するものである。この取引のもとでブロード・オーシャン社は、上海を含む中国の3つの戦略地域で燃料電池モジュールを製造する。今回の取引は、当初5年間のバラード社の売上高が約2500万ドルと見積もられている。これには技術関連の売上高1200万ドルが含まれている。
2017/02/16 ハイドロジェニックス社、1.2MW級電解装置で初の水素製造試験に成功〈PT〉
〔訳注〕ミシソーガ(Mississauga、オンタリオ州カナダ)発:ハイドロジェニックス社(Hydrogenics Corporation)は本日、プロトン交換膜型電解槽の最新バージョンで、ベルギー(Belgium)のウフェル(Oevel)にある同社の生産工場での工場受け入れ試験第一段階で水素を成功裏に生産した。この1.2MW級PEM電解槽は、デンマーク(Denmark)ホーブロ(Hobro)のハイバランス・パワー・ツー・ガス実証試験プロジェクト(HyBalance Power-to-Gas demonstration project)のために今後数週間以内に出荷される。このプロジェクトには、プロジェクト・リーダーで大手産業投資家であるエア・リキード社(Air Liquide)を含む欧州企業コンソーシアムも参加しており、デンマークの国営企業Energinet.dkが運営するデンマーク・エコ発電研究基金「フォースケル(ForskEL)」プログラムはもちろん、欧州燃料電池水素共同実施機構(European Fuel Cells and Hydrogen Joint Undertaking:FCH-JU)も支援している。
■2017年03月14日のWEB LINK NEWS
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2017/03/14 水素の輸送コストを低減する、高効率な分離膜を新開発(スマートジャパン)
NOKと産業技術総合研究所(以下、産総研)の共同研究グループは、有機ハイドライドから燃料電池自動車(FCV)用の超高純度水素を分離精製する大型の炭素膜モジュールの開発に成功した。1時間当たり1m3(平方メートル)の水素精製能力を持ち、一度の分離操作でFCV用の超高純度水素のISO規格純度を達成できるという。有機ハイドライドを利用した水素ステーションの運用コスト低減への貢献が期待できるとしている。
新しいエネルギーとして注目されている水素。普及に向けた課題の1つが低コストな貯蔵・輸送技術の確立だ。水素は常温では圧力をかけても液化せず、?253度という極低温が必要になる。そこで化学反応を利用して水素を液化し、貯蔵・輸送しやすくする技術・手法の確立に期待が掛かっている。
その1つが「有機ハイドライド法」と呼ばれる芳香族化合物に水素を結合させて水素化物をつくりだす手法だ。例えばトルエンと水素を化学反応させると、メチルシクロヘキサンという液体になる。これは常温・常圧でそのまま運べるため、通常のタンカーやローリーの利用が可能になり、大量貯蔵や長距離輸送に向く。共同研究グループは、メチルシクロヘキサンをエネルギーキャリアとし、これを利用できる水素ステーションの研究開発を進めてきた。
開発した炭素膜モジュールは、1時間当たり1m3の水素精製能力がある。90度の水素/トルエン混合ガス供給時においても優れた性能を維持し、500時間以上にわたって安定的に分離が行えたとしている。また、JXエネルギーが実施した実運転条件による水素/トルエン分離試験で、FCV用水素規格を満足する高純度水素を安定的に製造できることも確認した。さらに水素精製のみならず、二酸化炭素回収やメタン濃縮、ガスの除湿(脱水)など多様なガス(蒸気)の分離精製への応用も可能だという。
水素を運搬しやすい有機ハイドライド法において、さらに水素を効率よくかつ低コストに取り出すことができる精製装置が可能になれば、水素利用のコスト低減が期待できる。研究グループでは今後、炭素膜の水素精製能力のさらなる向上と量産化、大型モジュール化の開発に注力し、実用化を目指す方針だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170314-00000009-biz_it_sj-bus_all
2017/03/14 【中国】ロボット産業の管理強化へ、過剰生産を抑制(NNA)
会見では、中国進出の欧州連合(EU)系企業で組織する中国EU商工会が先ごろ、中国が進める製造業の振興戦略「中国製造2025」に対し新たな分野での生産過剰発生や保護主義が強まると懸念を示したことについて、苗ウ工情相(ウはつちへんに于)が説明を行った。
苗工情相は、EU商工会が指摘する生産過剰分野があらゆる産業に拡大するとの懸念について、「中国製造2025」はあくまでガイドラインであり、実際の活動は市場の主導で進められると説明。「中国製造2025」の補足資料の中で示されている将来的な産業別のシェア見通しについても、「数値は予測であり、強制的に達成を目指す性質のものではないと既に明言している」と強調した。
またエコカーの製造で、EU商工会が市場参入には海外企業が持つ燃料電池などの技術を合弁パートナーに提供する必要があると懸念を示していることについては、「エコカー分野への参入に、エコカーの開発技術、製造技術を全て併せ持つことを求めているが、ただこれは国内企業も外資企業も同じ条件だ」と反論。外資企業に的を絞り中国への技術移転を強制しているわけではないと説明した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170314-00000001-nna_kyodo-cn
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