燃料電池ワールド Vol.2301 (2017/03/02 08:31)

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□燃料電池ワールド Vol.2301
■2017年03月02日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

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2017/02/07 インプラッツ社、インパラ白金精錬所で8MW級燃料電池プロジェクトを発表〈PT〉

〔訳注〕先進的白金グループ・メーカーのインパラ・プラチナ・ホールディングス社(Impala Platinum Holdings Limited:Implats)は、インパラ白金精錬所(Impala Platinum Refinery)を南アフリカ国営電力会社のエスコム社配電網(Eskom grid)から外して、燃料電池技術を使って精錬所に電力を供給することを目指している。このプロジェクトは、フィールドストーン・アフリカ社(Fieldstone Africa)から助言され、技術パートナーで国際株式ファンド・パートナーの斗山フュエルセル・アメリカ社(Doosan Fuel Cell America)との開発段階にある。そして、インプラッツ社とペンタクォーク・エナジー社(Pentaquark Energy)は経験豊富な戦略的パートナーとして独占的な討議を行ってきた。インプラッツ社はまた、南アフリカで天然ガスの主要サプライヤーであるスプリング・ライト・ガス社(Springs Light Gas Ltd)と、この工場への天然ガス供給を交渉している。

2017/02/07 インテリジェント・エナジー社の燃料電池スタック、ロンドン警視庁のゼロ・エミッション・スクーター実証に使われる〈PT〉

〔訳注〕ラフバラ(Loughborough、イギリス)発:インテリジェント・エナジー社(Intelligent Energy)のイギリスの燃料電池技術はこの夏、ロンドン警視庁(Metropolitan Police)の水素燃料電池技術艦隊の一環としてロンドン(London)の道路で使われるスクーター艦隊の核となる。インテリジェント・エナジー社は、スズキ・バーグマン(Suzuki Burgman)スクーターのために燃料電池スタックを提供した。このスタックはイギリスで設計され、製造された。バーグマンは、イギリスの統一車両型式認証(EU Whole Vehicle Type Approval)を獲得した世界初の燃料電池スクーターとなった。

2017/02/08 フェストアルピーネ社、シーメンス社、フェアブント社は、リンツ市でグリーン水素のための試験的施設を建設している〈PT〉

〔訳注〕欧州委員会(European Commission)は、グリーン水素製造の世界最大の電気分解プラント構築のために、研究パートナーのケーワン・メッツ社(K1-MET)とオランダ・エネルギー研究センター(Energy research Centre of the Netherlands:ECN)だけでなく、大手製鉄会社のフェストアルピーネ社(Voestalpine)、ドイツのシーメンス社(Siemens)、オーストリア最大の電力会社フェアブント社(VERBUND)と送配電会社のオーストリア・パワー・グリッド社(Austrian Power Grid)で構成するH2FUTUREプロジェクト連合を始めた。このプロジェクト・パートナーは、リンツ市(Linz)のフェストアルピーネ社の刷新的な水素実証プラントを実行するための研究で協力し、取り組む。巨大な産業またはエネルギー・プロバイダーは最近、欧州の深刻なエネルギー政策の難問に直面している。欧州連合(EU)の気候とエネルギー目標は、2030年までにCO2排出を40%減らすことを明記していて、エネルギー集約産業にとってほとんど解決できない問題を引き起こしている。欧州の電力部門は、不安定で新しく再生可能な太陽光と風力エネルギーの過剰生産とともに、急進的な変化を経験している。CO2フリーのグリーン電力に基づいて作られるグリーン水素は、エネルギー貯蔵のためだけでなく、工業用プロセスガスとしても使われのでとても大きな可能性を秘めている。H2FUTUREプロジェクトは、エネルギーと産業部門を結びつける画期的な出来事である。

■2017年03月01日のWEB LINK NEWS
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2017/03/01 バイオガス事業を拡大する北海道・鹿追町、水素を作りマンゴーも栽培(スマートジャパン)

 北海道のほぼ真ん中に位置する鹿追町(しかおいちょう)が、低炭素社会に向けた農山村のモデルとして再生可能エネルギーと水素エネルギーの取り組みを加速させている。2万頭以上の牛を飼育する酪農の町に、日本初の牛ふんから作ったCO2(二酸化炭素)フリーの水素を供給する「しかおい水素ファーム」が1月24日に開業した。

 しかおい水素ファームは鹿追町が2007年に稼働させたバイオガスプラントに併設している。1時間あたり100Nm3(ノルマルリューベ)以上の水素を供給できる能力がある。燃料電池自動車で1.5台分、燃料電池フォークリフトで8台分に相当する。さらに隣接する施設ではチョウザメの養殖を実施中で、燃料電池を使って電力と熱を供給する計画だ。

 鹿追町では毎日大量に発生する牛ふんを効率的に処理するために10年前からバイオガス事業に取り組んできた。牛ふんを発酵させてバイオガスを精製、それを燃料に発電して施設内で利用するほか、余剰分を固定価格買取制度で売電している。新たにバイオガスの用途を広げることを目指して、主成分のメタンガス(CH4)から水素(H2)を製造してエネルギーの地産地消を拡大していく。

 環境省が推進するCO2フリー水素のサプライチェーン構築事業の一環で、産業ガス大手のエア・ウォーターなどが2019年度まで実証プロジェクトを実施する予定だ。牛ふんから作ったCO2フリーの水素は鹿追町内だけではなく、隣接する帯広市の競馬場まで運んで燃料電池で電力と温水を供給する。
バイオガスプラントを町内全域に整備

 鹿追町で実施する実証事業を通じて、寒冷地における低炭素社会の実現方法を官民一体で検証していく。地域に豊富にある資源を生かして再生可能エネルギー由来の水素を作り、地産地消型の水素社会を実現する。CO2フリーの水素を使って燃料電池で電力と熱を供給することにより、地域全体のCO2排出量を削減しながら、観光事業や酪農業の発展につなげる狙いだ。

 鹿追町ではバイオガス事業を発展させるために、牛ふんからバイオガスを精製するプラントを5つの地区に整備する構想を進めている。地区ごとに牛ふんを収集して、バイオガス事業による新しい酪農業を町内全域に広げる計画だ。

 町の大きな悩みだった牛ふんから生じる悪臭が減り、雄大な自然と酪農を生かした観光業にもプラスの効果をもたらす。バイオガス事業を通じて新たな雇用が生まれ、地域の活性化を後押しする。今後はCO2フリーの水素を供給する事業が拡大していく。鹿追町の取り組みは日本の酪農地域を低炭素型に転換して発展させる先進的なモデルになる。 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170301-00000009-biz_it_sj-bus_all

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