燃料電池ワールド Vol.2272 (2017/01/20 08:30)

水素チャンネル Home

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□燃料電池ワールド Vol.2272
■2017年01月20日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://merumaga.fuelcellworld.jp/

※ホームページが完全復活しました。アドレスは従来通りの
http://merumaga.fuelcellworld.jp/ から入れます。サイト内は自由に閲覧できるので検索など、ご利用ください。「世界のヘッドライン」は従来は日にちごとでしたが、記事量が増えて対応できない日も出てくるので、記事の先頭にfuelcellworldの掲載日を記載して続けるだけにして、今年の1月2日分から始めます。昨年12月の記事は割愛します。【再掲】
                 ◇
■燃料電池関連イベント
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☆九州水素・燃料電池フォーラム/水素先端世界フォーラム2017【再掲】
http://www.kyushu.meti.go.jp/press/1701/170112_2.html
http://hydrogenius.kyushu-u.ac.jp/ci/event/ihdf2017/index.html

 2月2日(木)、国内外の第一線の団体や研究者などが一堂に会する「九州水素・燃料電池フォーラム/水素先端世界フォーラム2017」を開催します。

 今回は、米国エネルギー省(DOE)や経済産業省資源エネルギー庁から水素エネルギー普及への取り組みを講演いただく他、米国・欧州・国内の最前線で活躍されている講師陣から、FCVや燃料電池フォークリフト、水素材料、再生可能エネルギー由来水素製造に関する取り組みについて講演をいただきます。さらに、会場前では、九州内自治体や九州の水素関連事業者による、水素関連機器などを多数展示します。

 翌日の2月3日(金)には、九州大学伊都キャンパスにて、世界各地の研究者が最新の研究開発成果を発表し、来るべき水素社会の展望について議論を行っていきます。

 両日・両フォーラムとも参加費は無料です。水素ビジネス・水素エネルギー研究に関する世界最先端の情報を入手する絶好の機会です。みなさまの参加をお待ちしています。

 なお、1月30日〜2月3日の期間中は、「九州大学エネルギーウィーク2017」として様々なエネルギー関連イベントが開催されておりますので、併せてお知らせします。
http://www.congre.co.jp/q-pit/
プログラム:
◇日 時:2月2日(木)
◇場 所:アクロス福岡 イベントホール(福岡市中央区天神1-1-1)

 ※同時通訳あり(九州水素・燃料電池フォーラムは英語→日本語のみ)
◇参加費:入場無料(レセプションは別途)
【九州水素・燃料電池フォーラム】
9:30〜9:40 「開会挨拶」

   ?橋 直人局長(経済産業省九州経済産業局)、福岡水素エネルギー戦略会議(調整中)
9:40〜10:05 「水素エネルギーの現状と将来展望」

   佐々木 一成氏(国立大学法人九州大学副学長兼水素エネルギー国際研究センターセンター長)
10:05〜10:25「水素社会の実現に向けた取組の加速(仮題)」

   山澄 克氏(経済産業省資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部新エネルギーシステム課課長兼水素・燃料電池戦略室室長)
10:25〜10:35「九州地域での水素関連プラットフォーム構築に向けて(仮題)」

   庵原 一水氏(デロイトトーマツコンサルティング合同会社パブリックセクターシニアマネジャー)
10:35〜11:15「BIG HIT Project. Building Innovative Green Hydrogen systems in an Isolated Territory: a pilot for Europe」

   Mr. Jesus Simon Romeo(Aragon Hydrogen Foundation Head of Technical Department)
11:15〜11:30「福岡県の水素エネルギーへの取組みについて」
   牛島 英典氏(福岡県商工労働部新産業振興課課長)
11:30〜11:40「福岡市水素リーダー都市プロジェクト(仮題)」
   今村 寛氏(福岡市経済観光文化局創業・立地推進部部長)
11:40〜12:10「産総研 福島再生可能エネルギー研究所での水素関連技術開発」

   古谷 博秀氏(国立研究開発法人産業技術総合研究所福島再生可能エネルギー研究所エネルギー・環境領域再生可能エネルギー研究センター副研究センター長)
12:10〜12:40「トヨタの水素事業戦略について(仮題)」

   広瀬 雄彦氏(トヨタ自動車株式会社先進技術開発カンパニー先進技術統括部水素・FC推進グループプロフェッショナル・パートナー)
【水素先端世界フォーラム2017】
14:10〜14:35 「開会挨拶」

   杉村 丈一(国立大学法人九州大学水素材料先端科学研究センター研究センター長)
14:10〜14:35 「『水素社会』は来るのか 〜NEDOの研究開発の最前線〜」

   松本 真太郎氏(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構新エネルギー部長)
14:35〜15:05 「U.S. DOE Hydrogen and Fuel Cell Program Status」
   Mr. Chrles James Jr.(米国エネルギー省 DOE)
15:05〜15:30 「水素社会実現に向けた JXの取り組み」

   和久 俊雄氏(JXエネルギー株式会社水素事業推進部部長)
15:30〜15:55 「The activities of hydrogen compatible polymeric materials in DOE funding (Temporary)」

   Mr.Kevin Simmons(Pacific Northwest National Laboratory Team Lead Materials Testing & Development Applied Materials & Performance Group Senior Research Scientist)
15:55〜16:20 「Hondaの新型燃料電池自動車『CLARITY FUEL CELL』の紹介と水素社会実現への取組みについて」

   清水 潔氏(株式会社本田技術研究所四輪R&Dセンター主任研究員)
16:20〜16:45 「燃料電池フォークリフトの取組み」

   鈴木 宏紀氏(株式会社豊田自動織機技術・開発本部企画戦略グループグループ長)
◇レセプション 17:00〜18:30(参加費 2,000円/人)

  水素先端世界フォーラム2017との合同交流会、アクロス福岡 交流ギャラリーにて開催(定員150名程度)
【HYDROGENIUS研究シンポジウム】
◇日 時:2月3日(金)
◇場 所:九州大学椎木講堂、I2CNER第二研究棟(福岡市西区元岡744)

  世界各国の研究者、HYDROGENIUS各研究部門等の研究者による研究発表 言語:英語(※同時通訳なし)
◇申込み・問合せ 下記URLより、お申し込み下さい。
https://secure.congress.ne.jp/q_pit2017/regist_q_pit2017.html

  その他フォーラムに関する詳細は、以下の問合せ先までご連絡ください。
<九州水素・燃料電池フォーラム運営事務局>
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社福岡オフィス 担当:西村、川野 Tel:092?751?1321
<水素先端世界フォーラム2017運営事務局>
九州大学水素材料先端科学研究センター研究企画室 Tel:092?802?3927

 URL http://hydrogenius.kyushu-u.ac.jp/ci/event/ihdf2017/index.html
◇主催:
【九州水素・燃料電池フォーラム】経済産業省九州経済産業局、国立大学法人九州大学エネルギー研究教育機構、国立大学法人九州大学水素エネルギー国際研究センター、福岡水素エネルギー戦略会議、一般財団法人九州地域産業活性化センター、一般社団法人九州経済連合会

☆かながわ環境関連産業ネットワーク「第12回 創・蓄・省エネ フォーラム」【再掲】

 今回は次世代の電力安定供給を推進する企業、新たに水素・燃料電池産業参入へ挑戦するベンチャー企業及び燃料電池及びそのシステムの開発を支える共通基盤的な研究と普及拡大を推進するために企業・大学・研究機関などオールジャパンで構成された技術研究組合の方々にそれぞれの取組みや皆様への提案などについて講演いただきます。
<開催要項>
◇日 時:2月21日(火)13:30〜17:00
◇場 所:サン・エールさがみはら2階 第1研修室 http://sunyell-sagamihara.jp/
◇参加費:無料
◇定 員:80名(定員となり次第締切)
◇内 容:講演は(質疑応答含む)
13:30〜13:40 主催者よりご挨拶
13:40〜14:40 『再生可能エネルギー電力の地産地消について』
  藤田 雅大氏(湘南電力株式会社企画営業課)
14:40〜15:10 『環境エネルギーベンチャー企業 水素・燃料電池産業参入への挑戦』
  原 真吾氏(株式会社ER SYSTEMS代表取締役)
15:30〜16:30 『FCVの開発と普及拡大に向けた動向及び新規参入のポイント』

  大仲 英巳氏(技術研究組合FC?Cubic専務理事 元トヨタ自動車株式会社 FC開発部部長)
16:30〜17:00 名刺交換会
◇申し込みはこちらから:

 メールの件名を「第12回 創・蓄・省エネ フォーラム参加申込み」として、必要事項(1.会社・機関名、2.所属・役職名、3.貴名)を記入いただき、かながわ環境関連産業ネットワーク事務局 kankyou@sic-sagamihara.jp 担当:安藤、荻島、永井へ直接申し込みください。

 あるいは、以下のサイトの申込フォームから、または申込書(WORD)をダウンロードし内容を明記の上、http://www.sic-sagamihara.jp/enet/news/20170104.htmlkankyou@sic-sagamihara.jp  まで申し込みください。
◇主催者:(株)さがみはら産業創造センター
◇協 力:神奈川県

■世界のヘッドライン
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2017/01/06 パーフルオロイミド酸膜を使う燃料電池〈PT〉

〔訳注〕ドイツのヘルムホルツ協会(HZB)の科学者は、パーフルオロイミド酸(PFIA:Perfluoroimide acid)と呼ばれる代替プロトン交換膜タイプの水管理を探究するために、スリーエム社(3M Company)のパートナーして協力してきた。実験は、パーフルオロイミド酸の乾燥状態でも水がどのように保持されているかを明らかにするために、ドイツの第3世代シンクロトロン放射施設「ベッシー II(BESSY II)」の赤外線設備を用いて実施された。この記事は、パーフルオロイミド酸膜が、より高温および低湿度で広く使われているナフィオン膜(NAFION membranes)よりも優れている理由を説明している。

2017/01/06 水素自動車への可能性を開く新しい触媒設計〈PT〉

〔訳注〕ウルサン(蔚山)科学技術大学校(Ulsan National Institute of Science and Technology:UNIST)に帰する新しい研究は、現在、水素燃料電池に使われている希少で高価な白金(platinum:Pt)ベースの触媒に取って代わることができる非貴金属触媒の新しい戦略を提示した。米国化学会誌11月号に掲載された研究では、エネルギー・化学工学のサン・フン・ジュ(Sang Hoon Joo)教授と彼のチームは、鉄と窒素がドープされた炭素系(Fe-N/C)触媒を開発した。彼らは、高性能水素燃料電池触媒のために「シリカ保護層(Silica-Protective-Layer)」手法を導入した。

2017/01/06 「ヒュンダイix35フュエルセル」の週末〈PT〉

〔訳注〕我々はこのほど、週末の間はハンブルグ(Hamburg)で生活しているブロガーのデイビッド(David)に、「ヒュンダイix35フュエルセル(Hyundai ix35 Fuel Cell)」のキーを預けた。ドイツのグリーンな都市には4つの水素充填ステーションがあり、来年にはもう一つが開業する予定である。と語り始める記事は、燃料補給や燃料電池技術の仕組みについて述べている。

2017/01/06 ウッドランドヒルズ・ステーションを歓迎する水素燃料補給ネットワーク〈PT〉

〔訳注〕カリフォルニア州エネルギー委員会(California Energy Commission)は、もう一つの新らしい水素燃料補給ステーションをネットワークに迎え入れた。現在、トパンガ峡谷大通り(Topanga Canyon Boulevard)5314で公開されているウッドランドヒルズ・ステーション(Woodland Hills station)は、カリフォルニアの人々に彼らの石油燃料自動車を水素燃料電池電気自動車に置き換えることを検討するために必要な選択肢を提供している。燃料電池自動車は全電気プラグイン自動車と同じように、スモッグの原因になる大気汚染物質を出さない。カリフォルニア州は、地球温暖化と気候変動をもたらす温室効果ガスの排出を減らす。エネルギー委員会は、48の水素ステーションに資金を提供している。カリフォルニア市場に水素燃料電池自動車を最初に導入するために少なくとも100の資金提供を計画しており、2017年までに可能な限り確保できるように多くの人が働いている。

■2017年01月19日のWEB LINK NEWS
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2017/01/19 19日の朝刊(都内最終版)☆2・完(時事通信)
【フジサンケイ ビジネスアイ】
◆トヨタ 燃料電池車の新団体 業界横断13社 普及へ知見融合(2)【日刊自動車】
◆水素協議会が発足 トヨタなど国内外13社 世界規模で低炭素社会へ(1)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170119-00000001-jijnb_he-bus_all

2017/01/19 大成建設が国内初の燃料電池の導入実証、地域のエネルギーを最適化(スマートジャパン)

 大成建設は2017年1月17日、横浜市戸塚区にある同社の技術センターに、固体酸化物形燃料電池(SOFC)を導入すると発表した。SOFCから得られる電気と熱を、同センター内に構築したスマートコミュニティのエネルギーとして活用していく狙いだ。さらに2017年度中に複数建物のエネルギーを統合管理する「エリア・エネルギー・マネジメント・システム」(AEMS)も導入し、敷地内全体でエネルギー使用量の最適化を図る。

 導入するSOFCは、三菱日立パワーシステムズが開発を進めているもので、出力は250kW(キロワット)。同社がNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)に採択されている「固体酸化物形燃料電池等実用化推進技術開発事業」の一環として、実証的に設置する。

 SOFCは「リン酸形(PAFC)」や家庭用エネファームなどに使われてる「固体高分子形(PEFC)」などの他の燃料電池と比較して発電効率が高い特徴がある。三菱日立パワーシステムズのSOFCはセラミックス製の燃料電池で、さらに高温高圧で作動する「加圧型複合発電システム」という独自のシステムを組み合わせている点に特徴がある。

 なお、三菱日立パワーシステムズは今回の大成建設の他、開発パートナーであるトヨタ自動車と日本特殊陶業の工場などにもこのSOFCを実証導入するなど、2017年度中の実用化を目標に開発を進めている。
BEMSを束ねるAEMS

 SOFCは機体内部が高温となるため、効率を考えると連続運転での運用が最適な運転方式となる。しかし、こうした燃料電池を建物に適用する場合、エネルギー需給を最適にコントロールしながら、年間を通して生成される電力と熱を効率的に活用できるシステムを構築する必要がある。

 そこで今回は技術センター敷地内の建物に導入されているBEMSを統合管理できるAEMSを導入する。これによりエリア内の複数建物群のエネルギーを一括で管理・分析。そしてエリア全体のエネルギー使用量が最小となる予測・最適制御を各建物のBEMSに指示する仕組みだ。AEMSは2017年度中に導入する予定だ。さらにさらに余剰電力は、敷地外の保養所、社員寮などの自社施設へ自己託送を行い、広域でのエネルギー利用を図る。

 大成建設では今後、この取り組みで得られたデータと知見を活用することで、大型燃料電池の建築物への導入促進を図るとともに、エリア全体でのエネルギーマネジメントによる低炭素化技術の普及を推進していく計画だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170119-00000014-biz_it_sj-bus_all

2017/01/19 牛ふんで作った水素を燃料電池車へ、日本初の「水素ファーム」が稼働(スマートジャパン)

 鹿追町(しかおいちょう)は北海道の十勝地方にある人口5500人の町で、主要な産業は農業と畜産業である。町内で飼育する牛の数は2万頭を超えて、大量の牛ふんが毎日発生する。町の中心部から5キロメートルほどの距離にある「鹿追町環境保全センター」に、牛ふんから水素を製造して供給する「しかおい水素ファーム」が1月24日にオープンする予定だ。環境省が推進する「地域連携・低炭素水素技術実証事業」の1つで、家畜ふん尿からCO2(二酸化炭素)フリーの水素を製造して貯蔵・輸送・利用までの一貫体制を構築した日本で初めての「水素ファーム」である。

 鹿追町環境保全センターでは牛ふんからバイオガスを精製して発電するプラントが2007年から稼働している。1日あたり1000頭分に相当する80トンの牛ふんを発酵させて、メタンを多く含むバイオガスを生産して燃料に利用してきた。新たにメタン(CH4)から水素(H2)を製造する設備を導入したほか、貯蔵タンクや水素ステーションも併設する。牛ふんから作ったCO2フリーの水素を燃料電池自動車や燃料電池フォークリフトに供給する試みだ。

 さらに「カードル」と呼ぶ高圧ガスボンベを束ねた容器に水素を充てんして輸送する方式で、定置型の燃料電池でもCO2フリーの水素を利用できるようにする。環境保全センターではバイオガス発電の排熱を使って、キャビアを産むチョウザメの飼育にも取り組んでいる。今後は燃料電池で電力と温水を飼育施設に供給できる。

 同様にカードルを使って町内の酪農家や近隣の帯広市にある競馬場にも水素を輸送して燃料電池で利用する予定だ。地域で発生する大量の牛ふんが再生可能な水素エネルギーに変わり、CO2を排出しないエネルギーの地産地消が広がっていく。

 北海道では太陽光からバイオマスまで豊富に存在する資源を活用して、CO2フリーの水素を製造・貯蔵・輸送・利用できるサプライチェーンを道内各地に展開する構想がある。鹿追町のほかに北部の苫前町(とままえちょう)では風力発電の電力で水素を作り、東部の釧路市と白糠町(しらぬかちょう)では小水力発電の電力で水素を製造して利用する実証プロジェクトが進んでいる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170119-00000011-biz_it_sj-bus_all

2017/01/19 燃料電池車普及へ「水素連合」 トヨタなど13社 規格標準化向け(産経新聞)

 トヨタ自動車は18日、水素で走る燃料電池車の普及を目指した新団体「水素協議会」をホンダなどの自動車各社や欧州エネルギー大手などと共同で設立したと発表した。電気自動車(EV)に比べ普及が遅れており、各分野の知見を融合して導入拡大につなげる狙い。トヨタは環境対応車や自動運転での規格標準化に向け他社との連携を加速する「仲間作り」戦略を進めており、今回の取り組みもその一環となる。

 スイスで開かれている世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)で発足を発表したトヨタの内山田竹志会長は「低炭素社会に向け、運輸だけでなく産業界全体の水素移行を水素協議会で支えたい」と述べた。

 トヨタが燃料電池分野で同業のライバルや各種関連企業と手を組むのは、普及には「競争と協調」が欠かせないからだ。燃料電池車の開発に力を入れる同業とは1回の水素充填(じゅうてん)当たりの走行距離など技術では競い合いながら、規格の標準化では足並みをそろえる。インフラ整備では、一企業の対応には限界があり、各国政府だけでなくエネルギー関連企業の協力をあおぐ。

 トヨタは20年ごろに燃料電池車の世界販売を年3万台以上に増やす目標を掲げる。ホンダも中核技術になりうるとみて、米ゼネラル・モーターズ(GM)と提携し開発強化に取り組んでいる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170119-00000087-san-bus_all

2017/01/19 水素利用を推進するトヨタなど世界企業13社協働で「水素協議会」スイス・ダボスで発足(エコノミックニュース)

 エネルギー・運輸・製造業の世界的なリーディングカンパニー13社で構成する「Hydrogen Council(水素協議会)」が、スイス・ダボスで発足した。「Hydrogen Council」は、水素を利用した新エネルギー移行に向けた共同のビジョンと長期的な目標を提唱するグローバル・イニシアチブ(活動体)だ。世界初の水素に関するグローバル・イニシアチブとして、「Hydrogen Council」は水素を将来のエネルギー移行に向けたひとつの主要な“解”であると位置づけて活動を開始する。

 同カウンシルでは、政策立案者、ビジネス界、水素を利用する会社、国際組織、市民団体など多くのステークホルダーと協働し、水素利用の推奨策を示し、共同の目標を達成していくことを目指す。

 今回、発足に関わったメンバーは水素並びに燃料電池の開発と商業化のために、現時点で約14億ユーロ/年の大規模投資を、加速させていくと確認したという。適切な政策とスキームのもと、この額は更に増額する可能性があるとも。

 「Hydrogen Council」メンバー企業全体を合計すると、収入全体では1兆700万ユーロ、世界全体で172万人の社員を有するという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170119-00000016-economic-bus_all

2017/01/19 韓経:現代自動車・トヨタ自動車「グローバル水素車同盟」を結成(中央日報日本語版)

 韓国現代自動車がトヨタ自動車、BMWグループなどグローバル大手12社と「水素燃料電池自動車(FCEV)同盟」を結成することにした。世界初の水素車を量産している現代車をはじめ、完成車企業とエネルギー会社などが手を組んでグローバル水素社会をつくるという構想だ。「窮極のエコカー」として通じる水素車市場を先取りするためのグローバル自動車会社の競争も本格化する見通しだ。
◆幕開けとなった水素車の覇権競争

 水素車市場を占めるためのグローバル自動車会社の競争もさらに激しくなるものとみられる。水素車陣営の先頭には現代車とトヨタ自動車が立っている。現代車は2013年、世界で初めて「ツーソン(Tucson)」水素車の量産に成功した。1回の充電で400キロメートル以上を走ることができる。現代車は来年、平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)開催時点に合わせて水素車向けプラットホームを基盤としたスポーツユーティリティー車両(SUV)の次世代水素車を発売する計画だ。先進運転支援システム(ADAS)など現代車の最新技術を取り入れる予定だ。1回の充電で走行距離600キロメートル台を目標に開発するものと伝えられている。価格は6000万ウォン(約584万円、補助金を含めた実購買価格3000万ウォン台)になる見通しだ。

 韓国政府も歩調を合わせている。政府は水素車普及台数を2030年までに新車の割合の10%に達する63万台まで拡大し、水素充電所も520カ所に増やす予定だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170119-00000024-cnippou-kr

2017/01/19 日本の温室効果ガス排出、びっくりの2年連続減(ニュースソクラ)経済成長でも温暖化ガス排出減が可能になった

 環境省は昨年12月、2015年度の温室効果ガス(GHG=グリーンハウスガス)の排出量(速報値)が前年度比3.0%減の13億2100万トン(二酸化炭素=CO2換算)だったと発表した。05年比では5.2%減になる。

 温暖化ガスの排出量削減を定めたパリ協定の公約を達成するため、政府は昨年5月、2050年には現在比で温室効果ガスを80%削減する長期目標を盛り込んだ地球温暖化対策計画を閣議決定した。この計画の中で20年度には05年比3.8%削減を目指すとしているが、15年度の実績はこの目標をあっさり超えてしまった。まさにサプライズだ。

 実はGHGの排出量は14年度も前年度比3.1%減だったので、2年連続で減少したことになる。日本のGHG排出量は東京電力福島第一原発事故で国内の原発が止まり、火力発電が増えたことなどから、11年度以降ずっと増え続けていた。14年度に初めて減少に転じ、15年度はさらに減少した。GHGの排出量減少は当然化石燃料消費の減少を意味する。

 14年度の日本の経済成長率(名目)は2.1%、15年度は2.8%でいずれもプラス成長だ。この2年間に限っていえば日本もデカップリング社会が実現したことになる。来年度以降もこの傾向が続けば、日本も多くのEU加盟国と同様、経済成長プラス、化石燃料消費・CO2排出マイナスの持続可能な社会に移行できる。

 この点について、環境省の担当者は楽観的な見方をしている。原発事故以降、産業界、業務用オフィス、家庭、運輸などの部門でエネルギー節約型の活動が拡大、強化されてきているためだ。

 生産部門ではAI(人工知能)やロボット、IoTの活用などによって工場内の省エネ化が飛躍的に進んでいる。業務用オフィスや住宅などは再生可能エネルギーや水素エネルギーの活用などによってゼロエネルギーオフィス、ゼロエネルギー住宅が急速に増えてきた。運輸部門でもガソリン車に代ってハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車などの比重が増え続けている。

 このような変化に注目すれば、来年度以降も経済成長プラス、化石燃料消費・CO2排出マイナスの好ましい社会への移行が期待できる。そのためにも足元16年度の経済成長、化石燃料消費・CO2排出の数値がどうなるか気になるところだ。
■三橋 規宏(経済・環境ジャーナリスト、千葉商科大学名誉教授)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170119-00010002-socra-pol

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆福岡水素エネルギー戦略会議 燃料電池(エネファーム)部品研究会【再掲】
http://www.f-suiso.jp/info/11976.html

 水素・燃料電池関連の市場規模は、我が国だけでも2030年に1兆円程度、2050年に8兆円程度に拡大するとの試算がある中、当該市場への新規参入を促進するため、既に15万台以上が普及しているエネファームに関する部品研究会を開催します。部品研究会では、パナソニック(株)のご担当者様からエネファームで使用される関連部品の情報を提供していただくとともに、コストダウンに向けた取組みをご紹介いただきます。

 参加者には、製造工程の見学など更に特別メニューを準備しておりますので、是非ご参加ください。
◇日 時:平成29年1月25日(水曜日)13:30 〜 16:30
◇場 所:博多バスターミナル 9階 第14ホール http://www.h-bt.jp/j21-access

    (福岡県福岡市博多区博多駅中央街2?1) *JR博多駅横
◇日 程:
1,福岡水素エネルギー戦略会議の取組み
   福岡水素エネルギー戦略会議 事務局
2,環境・エネルギーの状況と水素社会の道筋
   清水 俊克氏(パナソニック(株) 燃料電池事業担当)
3,エネファームの進化とコストダウンの取組み
   佐野 秀治氏(パナソニック(株) 原価推進課長)
4、特別メニュー「パナソニック工場見学(平成29年3月予定)」

   ※10社(各社1名)程度を予定。事前にヒアリング等実施させていただきます。5,特別メニュー「技術アドバイザーの派遣(日程調整の上、実施)」
◇お申込みについて:戦略会議ホームページから、オンラインでの申込みが可能です。
http://www.f-suiso.jp/info/11976.html

 FAXまた、E-mailでのお申込をご希望の方は、上記URLより申込書をダウンロード後、必要事項をご記入いただき、下記までお送りください。
◇お問い合わせ・お申込先:

  福岡水素エネルギー戦略会議事務局【担当:高木】(福岡県商工部新産業振興課内)

   電話:092-643-3448 / FAX:092-643-3421 / メール:info@f-suiso.jp

☆福岡水素エネルギー戦略会議 第3回研究分科会
「燃料電池要素研究分科会/高効率水素製造研究分科会(合同開催)」【再掲】
◇日 時:平成29年1月27日(金) 13:00〜16:30
◇場 所:JR博多シティ 9階会議室2(福岡市博多区中央街1-1 JR博多駅ビル)
◇定 員:60名(定員になり次第締切りとさせて頂きます。)
◇参加費:無料
◇申 込:オンラインにてお申込ください。http://www.f-suiso.jp/info/11936.html
◇プログラム:
13:00〜13:05 燃料電池要素研究分科会 座長挨拶

          伊藤 衡平氏(九州大学工学研究院 機械工学部門 教授)13:05〜13:45 「燃料電池の宇宙利用に向けた研究開発の状況」

          内藤 均氏(宇宙航空研究開発機構(JAXA) 研究開発部門 第一研究ユニット研究領域主幹)
13:55〜14:35  「タイトル未定」

          伊藤 衡平氏(九州大学大学院工学研究院機械工学部門 教授)(仮)14:35〜14:55 休憩(名刺交換等にご利用ください)
14:55〜15:35 「水素社会実現に向けたホンダの取組み」

          中沢 孝治氏((株)本田技術研究所 四輪R&Dセンター第5技術開発室 第3ブロック 主任研究員)
15:45〜16:25 「JAEAにおける原子力水素研究開発の現状」

          竹上 弘彰氏((国研)日本原子力研究開発機構 高温ガス炉水素・熱利用研究センター 研究副主幹)
16:25〜16:30 高効率水素製造研究分科会 座長挨拶

          松本 広重氏(九州大学 カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所 教授)
◇問い合わせ先:九州大学水素エネルギー国際研究センター 蓮尾

         TEL:092-802-3303  Mail:info@h2.kyushu-u.ac.jp

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