燃料電池ワールド Vol.2210 (2016/10/14 08:30)

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□燃料電池ワールド Vol.2210
■2016年10月14日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

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■世界のヘッドライン(08月25日)
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2016/08/25 ベルデ社の水素発生と燃料電池一体型システムのための米国特許承認〈PT〉

〔訳注〕ボストン(Boston、マサチューセッツ州)発:ベルデ社(Verde LLC)はこのほど、再生可能エネルギー産業についてもう一つの米国特許を与えられた。新しく承認された特許は、同社の水素発生装置と燃料電池一体型システムの設計を記述している。

2016/08/25 ヒュンダイ、2018年に新しく半額の燃料電池電気自動車を発表する〈PT〉

〔訳注〕韓国ヘラルド(Korea Herald)発:ヒュンダイ自動車(Hyundai Motor)は、最新のヒュンダイ・ツーソン・フュエル・セル(Hyundai Tucson Fuel Cell)の約半分の価格の6000万ウォン(5万3400米ドル)の値札で新しい燃料電池電気自動車を発表する計画である。2750万ウォンの政府補助金を考慮すると、顧客の購入価格は約3350万ウォンに下げることができる。より安い値札にもかかわらず、駆動範囲は一回の充電で現在の415キロから600キロに延長される、と自動車メーカーは言った。この計画は8月24日の政府・産業界提携の記念イベント中に発表された。ヒュンダイはまた、今年の末までに世界初の燃料電池バスを発表することを追加した。

2016/08/25 研究所から高速道路に、電気自動車の燃料電池触媒の改良を移動する〈PT〉

〔訳注〕米国エネルギー省(DOE)ブルックヘブン国立研究所(Brookhaven National Laboratory)の化学者は、代替エネルギー自動車産業の「いかに安価で効率的な水素燃料電池を作るか」というやっかいな問題の答を持っていた。ブルックヘブン研究所の技術移転事務所の案内で、科学者は、国立研究所で行われた研究開発プロジェクトの市場への進出を目的としたエネルギー省の資金調達の機会である技術商業化基金(Technology Commercialization Fund)に提案を提出するための戦略を順序よく整理した。科学者と技術移転事務所の大変な努力はうまくいった。二つのブルックヘブン化学プロジェクトは、さらに革新的な触媒や燃料電池の製造過程を開発する機会のための10万ドルの資金をそれぞれが受け取った。準備ができ次第、研究者たちは触媒を試験するために自動車メーカーとパートナーシップを組む予定である。

2016/08/25 画期的な太陽電池はCO2と太陽光を取り込み、水素を生成する〈PT〉

〔訳注〕ビル・バートン(Bill Burton、UIC News Center)発:イリノイ大学シカゴ校(University of Illinois at Chicago)の研究者は、エネルギーのための唯一の太陽光を使って安価で効果的に空気中の二酸化炭素を使用可能な炭化水素燃料に直接変換する、現状を打破することが可能な太陽電池(solar cell)を設計した。この発見は、「サイエンス(Science)」の7月29日号で報告され、国立科学財団(National Science Foundation)と米国エネルギー省(U.S. Department of Energy)によって資金が提供された。仮特許出願が出願されている。重いバッテリーに貯蔵する太陽光を電気に変換する従来の太陽電池(solar cells)とは異なり、新しい装置(device)は、燃料に大気中の二酸化炭素を変換する植物の作業を行う。これは「人工葉(artificial leaves)」のソーラーファームである。「新しい太陽電池(solar cell)は太陽光発電(photovoltaic)ではなく、光合成(photosynthetic)である」と、イリノイ大学シカゴ校の教授Amin Salehi-Khojinは述べている。

2016/08/25 国立再生可能エネルギー研究所、エネルギー省の中小企業保証人制度計画のもとで二つの燃料電池関連企業の資金調達を発表〈PT〉

〔訳注〕エネルギー省(DOE)の国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory:NREL)は、同省の中小企業保証人制度(Small Business Vouchers (SBV) pilot)第二節のもとで12の企業の先進的な彼らの技術を支援する。このうち、二つの燃料電池関連企業は、カリフォルニア州のオールジャ燃料電池社(Oorja Fuel Cells)とコネチカット州のプロトン・エナジーシステムズ社(Proton Energy Systems)である。

2016/08/25 オークリッジ国立研究所、エネルギー省の中小企業保証人制度を利用してアメリカの燃料電池企業と連携する〈PT〉

〔訳注〕オークリッジ(OAK RIDGE、テネシー州)発:オークリッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory:ORNL)は、エネルギー省の中小企業保証人制度を利用して、ニューヨーク州ロチェスター(Rochester)にあるアメリカン燃料電池社(American Fuel Cell)の燃料電池プロジェクトに協力する。

2016/08/25 エネルギー省中小企業保証人制度のもとで、新たに10の燃料電池企業・研究所提携が授与される〈PT〉

〔訳注〕8月16日に、米エネルギー省の中小企業保証人制度(Small Business Vouchers (SBV) Pilot)は43企業に、第2節で合計800万ドルの保証を授与した。燃料電池関連企業はこのうち10企業だった。
ニアパワー・システムズ社(Neah Power Systems, Inc.)、デハリト・パウダー社(Pajarito Powder, LLC)、イオン・パワー社(Ion Power)、ナノソニック社(Nanosonic)、オーパス12社(Opus 12)、オールジャ燃料電池社(Oorja Fuel Cells)、プロトン・エナジーシステムズ社(Proton Energy Systems)、Nzyme2HC社(Nzyme2HC LLC)、アメリカン燃料電池社(American Fuel Cell)、アルタギー社(Altergy)。

■2016年10月13日のWEB LINK NEWS
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2016/10/13 GM、水素燃料電池車の開発から50周年(レスポンス)

 米国の自動車最大手、GMは10月5日、水素燃料電池車を初めて開発してから、50周年を迎えたと発表した。

 GMは今から50年前の1966年、水素を動力源とする燃料電池車、『Electrovan』の試験を行った。Electrovanは、ケネディ大統領の有人月探査計画で培われた燃料電池技術を、初めて転用した車両だった。

 フロイド・ウィチャレック氏は当時、200名から成るチームと共に、Electrovan燃料電池開発のプロジェクトマネージャーとして 、燃料電池技術を初めて民生技術に転用する取り組みを進めていた。この燃料電池技術は、1962年にジョン・F. ケネディ大統領がアメリカ航空宇宙局(NASA)に指示した「1960年代の終わりまでに人類を安全に月面着陸させる」との計画が発端となり、培われたものだった。

 Electrovanは、水素が車両を駆動させるためのエネルギー源として利用できるかを研究するための試験車両。ウィチャレック氏は、「このプロジェクトは3交代制で遂行され、1966年1月に始まり、10か月後に終了。燃料電池の耐久性は、試験セル内で数か月間にわたって実証された」と述べている。

 プロジェクトの終了後、Electrovanは、2001年に再発見されるまでの31年間、米国ミシガン州ポンティアックの倉庫に格納。現在は、燃料電池の展示の際に使用され、外部のミュージアムに貸し出される以外はGMヘリテージセンターに収蔵されている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161013-00000030-rps-ind

2016/10/13 自動車から「エンジン」が消える!? ドイツで2030年以降の搭載禁止決議が採択(nikkei BPnet)

 ドイツの有力週刊誌「デア・シュピーゲル(DerSpiege)」が報じたところによると、ドイツ連邦参議院(Bundesrat)が、2030年以降にガソリンやディーゼル機関など内燃機関を使用した自動車を禁止する決議を採択した(参考:DerSpiegelのドイツ語記事、ドイツ連邦参議院のツイート、※以下、リンクに関しては、本記事下【関連記事】先頭にある同名記事を参照)。

 同じくこのニュースについて報道した米フォーブス誌によれば、決議採択はただちに法的効果を有するわけではないが、ドイツの規定がEU全体の規定になる場合が多いため、今回の採択が今後、欧州の環境対策の大きなターニングポイントになる可能性が高いという(参考:Germany's Bundesrat Resolves End Of Internal Combustion Engine、Forbes)。

 ドイツ連邦の交通大臣アレクサンダー・ドブリント氏(CSU:キリスト教社会同盟=バイエルン州の地方政党)は、今回の採択を「まったく非現実的」と切り捨てている(参考:German Transport Minister: ICE Ban By 2030 "Utter Nonsense"、Forbes)。

 しかし、エネルギー・経済副大臣のライナー・バーケ氏(SPD)は6月、「2030年までにこの国で購入できるクルマは全てゼロ・エミッション・ビークルにしなければならない」、と同国の日刊紙「ターゲス・シュピーゲル」主催の環境フォーラムで発言したと伝えられていた(参考:ドイツ政府、2030年までに全ての新車を無排気車にすることも検討中、AutoblogJapan)。

 今回の連邦参議院の決議により、これらドイツ自動車メーカーが「電気自動車シフト」を一層加速させる可能性は十分ありそうだ。米電気自動車メーカー、テスラモーターズのCEO(最高経営責任者)、イーロン・マスク氏は10日、この発表を受け自身のtwitterで「Good for Germany!」とツイートした。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161013-55593757-bpnet-int

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆第9回新電極触媒シンポジウム&宿泊セミナー【再掲】
テーマ:高活性と高耐久性を両立する触媒を目指して (2)

 触媒学会燃料電池関連触媒研究会では燃料電池に関連した触媒技術を研究対象とし、高活性/高耐久性触媒、低コスト化を含めた触媒合成法、触媒の反応機構と基礎物性、評価/解析技術等、燃料電池用触媒に関する学術情報交換を行っています。新電極触媒シンポジウム&宿泊セミナーは燃料電池用電極触媒に関する最近の研究開発状況と今後の展開について講演頂くと同時に、ナイトセッションでは参加者が親しく討論します。FCVの市販が開始されましたが、Pt系触媒の高活性化と高耐久化は不十分であり、これらを同時に高めることが燃料電池の低コスト化と広い普及への鍵となります。

 第9回宿泊セミナーでは水素社会と水素製造用触媒の耐久性、エネファーム用セルの耐久性、IL SEMを用いたカソード環境でのPt系触媒の変化とその高耐久性化手法、in-situ TEMによるナノ材料観察、カーボン担体の高耐久性化、XAFSによるPt系触媒の解析およびナノクラスターPtの触媒活性について講演して頂きます。ポスターセッションでは電極触媒に限定せず、燃料電池に関連する研究を広く募集します。学生の方には優秀ポスター賞を用意しておりますので、奮ってご参加ください。
◇日 時:10月21日(金)12:30 ?10月22日(土)12:00
◇場 所:静岡県三島市末広町21-9 東レ総合研修センター TEL: 055-980-0333

  アクセス https://plus.google.com/116295045839993185703/about?gl=jp&hl=ja
◇日 程:
1日目10/21 (金)
・セッション1 招待講演 (センター棟8階 多目的研修室)

 12:40〜13:40 定置用燃料電池水素製造用触媒の耐久性 (国際石油開発帝石 原田亮氏)

 13:40〜14:40 大阪ガスにおけるPEFCセルの耐久性評価研究 (大阪ガス 山崎修氏)

 15:00〜16:00 IL-FE-SEMによるPt触媒の劣化解析と表面修飾炭素材料を用いる触媒開発(大分大学 衣本先生)

 16:00〜17:00 TEM内その場観察法とそのナノ材料への応用 (大阪大学 保田先生)
・セッション2 (ナイトセッション) ポスター展示 (ダイニング棟3階 第1パーティールーム)
 18:30〜21:00 ポスターセッション&自由討議
 〜22:30 自由討議
2日目10/22(土)
・セッション3:招待講演 (センター棟8階 多目的研修室)

 8:30〜9:30 マリモカーボンの特性と燃料電池への適用 (茨城大学 江口先生)

 9:30〜10:30 放射光X線吸収法による燃料電池Pt系触媒の解析と設計指針 (立命館大学 折笠先生)

 10:50〜11:50 非魔法数Ptクラスターが示す特異的な触媒活性 (東京工業大学 今岡先生)
◇お申込みについて:
・参加申し込みとポスター発表申し込み締め切り:10月14日 (金)
・発表要旨の締め切り:10月17日 (月)

 A4用紙1枚にフリーフォーマットでタイトルと所属を明記の上、下記西村までメールで送付してください。
・参加費:一般会員 23,000円, 一般非会員30,000円, 学生5,000円
・宿泊費:7,000円 (夕食・朝食込み)
・参加申し込み方法と問合せ先:氏名、所属、連絡先 (住所、電話、メールアドレス)、宿泊の有無およびポスター発表の有無を明記の上、下記西村までメールでお申し込みください。

 同志社大学 西村メール: jt-liaiy@mail.doshisha.ac.jp  電話: 0774-65-6589
・セミナー開催案内web
http://www.cstf.kyushu-u.ac.jp/~ishihara-lab/FC_kenkyukai2/  

☆【燃料電池開発情報センター第31回セミナー】【再掲】
「これからの燃料電池 ?新材料から大型・高温システムまで?」
◇日 時:11月21日(月)10:00〜16:45
◇場 所:中央大学 駿河台記念館2F 285号室
◇定 員:120名 (定員になり次第締切りとさせて頂きます。)
◇プログラム:
・セッション1
 1.バイオ燃料電池の現状と将来について
  10:00〜10:50 東京農工大学 中村 暢文氏
 2.大型水素FC開発について
  10:50〜11:40 東芝燃料電池システム(株) 公野 元貴 氏
・セッション2
 3.高機能フッ素系新電解質ポリマー
  13:00〜13:50 旭硝子(株) 本村 了氏
 4.PEFC用高温膜:炭化水素系について
  13:50〜14:40 上智大学 陸川 政弘氏
・セッション3
 5. LAGaO3を用いる低温作動型SOFC
  14:50〜15:40 九州大学 石原 達己氏
 6. SOFCハイブリットシステムの分散化電源としての役割
  15:40〜16:30 三菱日立パワーシステムズ(株) 岩田 光由氏
◇参加費(税込)テキスト付: FCDIC会員:11,000円、非会員:21,000円、学生:5,000円
◇申込み:fc-seminar☆fcdic.jp (☆印は@に読み替て下さい)宛,11月11日(金)迄に、申込み用紙にご記入の上、メール添付にてお申し込みをお願い致します。
◇主催:一般社団法人燃料電池開発情報センター セミナー担当
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町一丁目19番地 お茶の水ビジネスビル1階TEL:03-6206-0231 FAX:03-6206-0232 
メール:fc-seminar☆fcdic.jp(☆を@にご変更ください) URL:http://www.fcdic.com/

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