燃料電池ワールド Vol.2209 (2016/10/13 08:30)

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□燃料電池ワールド Vol.2209
■2016年10月13日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

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■世界のヘッドライン(08月24日)
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2016/08/24 研究者は燃料電池反応のための貴金属を減らす〈PT〉

〔訳注〕プルマン(PULLMAN、ワシントン州)発:ワシントン州立大学(Washington State University)の研究者は、白金やパラジウムのような貴重で高価な金属を使うことで燃料電池のコストを下げ、効率を改善することができる新しいナノ材料を開発した。ナノスケールで二つの金属から成るエアロゲル(aerogels)は、燃料電池の触媒反応でよく働く良い多孔性と大きな表面積を持っている。彼らの研究は、「アドバンスツ・マテリアルズ(Advanced Materials)」に掲載されている。
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/adma.201602546/full

2016/08/24 燃料電池の新しいタイプが適応性を増し、コストを下げる〈PT〉

〔訳注〕ロスアラモス(LOS ALAMOS、ニューメキシコ州)発:新しく発見された高分子基材に基づく燃料電池の新しいタイプ(new class)は、高分子燃料電池の既存の二つの種類(types)の動作温度範囲のすき間を埋めることができ、自動車用と定置用応用のための低コスト燃料電池の商業化を加速することが可能な大発見である。日本の産業技術総合研究所(National Institute of Advanced Industrial Science and Technology)のYoong-Kee Choeおよびサンディア国立研究所(Sandia National Laboratories)のCy Fujimotoと共同で、ロスアラモス国立研究所(Los Alamos National Laboratory)のチームは、リン酸塩―四基アンモニウム・イオン対(phosphate-quaternary ammonium ion-pair)から作られた燃料電池は、水のある無しに関わらず80℃と200℃の間で作動することができ、条件の範囲内での燃料電池の有用性を高めることを発見した。この研究は、ジャーナル「ネイチャー・エナジー(Nature Energy)」で公表されている。

2016/08/24 ドミノバス・エナジー社、ヨハネスブルグ大学に最初の燃料電池ルビコン実証ユニットを設置〈PT〉

〔訳注〕アトランタ(ATLANTA、ジョージア州)発:ドミノバス・エナジー社(Dominovas Energy Corporation)は本日、南アフリカのヨハネスブルグ(Johannesburg)にあるヨハネスブルグ大学(University of Johannesburg)に、待望の「ルビコン(RUBICON)」を配送する計画を確定することを発表した。同社は先週末にヨハネスブルグ大学の責任者と会い、同社と共同ベンチャーとなる水素燃料電池技術研究所(Institute for Hydrogen Fuel Cell Technology)を開発する計画の次のステップを議論した。

2016/08/24 科学者は燃料電池と電気分解のための新しい電極を創り出す〈PT〉

〔訳注〕セント・アンドルーズ大学(University of St Andrews)の研究者は、風力や太陽光などの間欠性のエネルギー源から電気を蓄えるための探求で重要な前進をとげた。今、ジョン・アーヴィン(John Irvine)教授と彼のチームは、高性能で長持ちするエネルギー活動を要求する電極の製造を簡単にする電気化学的に変更する新しい方法を開発した。その結果は、本日(8月22日)の「ネイチャー(Nature)」に発表され、運転条件下で電極のナノ構造を成長させることで高性能で活動的かつ安定的なナノ構造体(nanostructures)を作る新しい方法を実証している。これは、運転中に燃料電池を活性化または再び活気づけるための刺激的なあたらしい可能性を開く。

2016/08/24 韓国政府と産業界、燃料電池自動車を拡大するために協力〈PT〉

〔訳注〕プラス・ニュース(Pulse News)発:韓国中央政府と地方政府、自動車と燃料産業は、水素駆動車の激増を加速させるために協力してきた。かれらは、ソウル中心部で24日(水曜日)に、「水素を集中するための同盟(Alliance for Hydrogen Convergence)」というグループを立ち上げた。産業通商資源部(Ministry of Trade, Industry and Energy:MOTIE)によると、提携は、関係省庁、部品を含む燃料電池自動車産業の地方行政と生産者、自動車メーカー、材料、バッテリー、ガス・プロバイダー、小売業者で構成されている。

2016/08/24 バラード社の子会社プロトネクス社、民間無人車両のためのクリーン・エナジー燃料電池推進システムを発表〈PT〉

〔訳注〕バンクーバー&サウスボロ(VANCOUVER、カナダ&SOUTHBOROUGH、マサチューセッツ州)発:バラード・パワーシステムズ社(Ballard Power Systems)は本日、子会社のプロトネクス社(Protonex)が米国商務省(U.S. Department of Commerce)からの通知を受け取ったことを発表した。その通知は、プロトネクス社は現在、燃料電池推進システムの企業として民間無人車両応用のさまざまな進展と商業的輸出の道を作る輸出管理規則99(EAR99)に準拠したものとして新たに指名された、というものである。輸出管理規則99の仕様に準拠した製品は、一般的に輸出または再輸出するためにライセンスを必要としない。

■2016年10月12日のWEB LINK NEWS
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 2016/10/12 トヨタ、スズキが新技術対応で提携へ?トップ会談翌週にスピード発表(Bloomberg)

 自動車業界で環境対応車や自動運転、情報通信をめぐる技術変革が急速に進む中、トヨタ自動車は新たなパートナーとして、スズキと業務提携に向けた検討を開始する。両社経営トップが会談した翌週のスピード発表となった。
「将来が危ういことを理解していた」?。スズキの鈴木修会長は12日の発表会見の冒頭、提携に至る過程について述べた。9月にトヨタの豊田章一郎名誉会長に思いを打ち明けたところ、トヨタと協議してみても良いのではないかと勧められ、先週、豊田章男社長に会ったと話した。

 トヨタの豊田章男社長も、技術競争がこれまでにないスピードで進んでいるとの認識を示した上で、「生き抜くために必要なのは変化に対応する力だ」とし、スズキに学ぶ点が多いと考えていると語った。水素社会やロボティクスなどへの取り組みについても「1社では限界。他社との連携が重要な要素」と述べ、「将来を見据えて取り組み進める」と話した。

 両社は発表資料で、環境や安全、情報技術などの業務提携に向けた検討を開始するとした。資本提携の可能性など具体的な内容について、両社経営トップは、先週会談を始めたばかりで、これから検討すると述べるにとどめた。
独禁法も踏まえ提携検討

 トヨタの豊田社長は、スズキとの提携について「法規制を踏まえながら検討する」と述べ、独占禁止法の観点も踏まえ対応していく考えを示した。一方、スズキの鈴木会長は「独立した企業として経営していく覚悟に変わりない」と話した。
インド市場

 今後も着実な成長が見込まれ、スズキが圧倒的な強さを持つインド市場について、トヨタの豊田氏は「誰よりも早くインドに出て、汗をかいてチャレンジをしてきたスズキに敬意を持っている」と述べた上で、「インドでスズキを活用するという考えは、スズキに対して失礼だと思っている」と語った。

 スズキは現地子会社マルチ・スズキ・インディアを通じて乗用車の生産や販売ネットワークを拡大しており、現地シェアは約4割に上る。一方、トヨタは小型専用車「エティオス」などを投入しててこ入れを図ってきたが、15年のシェアは4%程度にとどまっている。

  トヨタは今期(17年3月期)の研究開発費で1兆700億円を計画し、スズキの約7.6倍の規模となっている。IHSオートモーティブの川野義昭アナリストは、中堅以下の自動車メーカーは既存のエンジン技術だけでなく自動運転技術などへの対応で中長期的な競争環境が厳しいと感じていると指摘。その上で、将来へ向け大手自動車メーカーと提携を進めるとみられるとコメントした。

 国内自動車業界では、燃費不正問題で販売が低迷する三菱自動車に対して、仏ルノーと提携する日産自動車が議決権比率で34%を取得する方向で資本・業務提携を進めている。ホンダは燃料電池車(FCV)が20年代に本格普及期を迎えるのを視野に、GMと次世代燃料電池システムの共同開発で合意。マツダは昨年5月、トヨタと業務提携に向けて基本合意している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161012-62530600-bloom_st-bus_all

2016/10/12 スズキとトヨタが業務提携の検討をスタート、鈴木修氏から豊田章一郎氏に打診(MONOist)

 スズキからトヨタ自動車に対し、情報分野など先進技術や将来技術で協力できないかとスズキから打診したのが業務提携の検討のスタートだという。

 スズキの場合、国内は軽自動車が、海外ではインドが事業の中心だ。しかし、こうした市場であっても「従来の伝統的な自動車技術を磨くだけでは将来が危うい。こうした悩みを度々、豊田章一郎さんに相談してきた。思い切って、トヨタの協力を得られないかと章一郎さんに話してみた」(鈴木修氏)。そこで「スズキとトヨタ自動車の協力について、協議だけはしてみてもよいだろうと言ってもらい、(社長の)章男さんと相談するチャンスを得た。いろいろと話した結果、スズキとの協力に関心を示してもらった」(同氏)。

 トヨタ自動車としても単独で取り組む限界を感じており、業務提携を前向きに検討する。情報分野を中心に競争環境が変化しており、エネルギー問題や環境技術、安全性向上に加えて自動運転技術など同時に取り組むことが求められているためだ。インフラと協調する技術の開発や標準化では“仲間づくり”が重要な要素になってきたとしている。

 豊田章男氏は「スズキの変化に対応する力、周囲を巻き込む力にほれた。重要なのは技術や商品を開発する力だけでなく、周囲を巻き込んでいく力でもある。スズキは人徳もあって巻き込む力が大きい。学ばせてもらいたい」と述べた。

 しかし、具体的な協業分野や資本提携の可能性、時期について、会見に出席したトヨタ自動車 社長の豊田章男氏と鈴木修氏は「何も決まっていない」の一点張りだった。鈴木修氏が豊田章一郎氏に協業を打診したのが2016年9月末、鈴木修氏と豊田章男氏が面会して協議を決めたのは先週末だというのが理由だ。

 また、豊田章男氏は「イメージであってもこの場で協業の形について述べることはできない。私の発言を基に社内の話し合いが進んでしまう」と説明した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161013-00000016-it_monoist-ind

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆第9回新電極触媒シンポジウム&宿泊セミナー【再掲】
テーマ:高活性と高耐久性を両立する触媒を目指して (2)

 触媒学会燃料電池関連触媒研究会では燃料電池に関連した触媒技術を研究対象とし、高活性/高耐久性触媒、低コスト化を含めた触媒合成法、触媒の反応機構と基礎物性、評価/解析技術等、燃料電池用触媒に関する学術情報交換を行っています。新電極触媒シンポジウム&宿泊セミナーは燃料電池用電極触媒に関する最近の研究開発状況と今後の展開について講演頂くと同時に、ナイトセッションでは参加者が親しく討論します。FCVの市販が開始されましたが、Pt系触媒の高活性化と高耐久化は不十分であり、これらを同時に高めることが燃料電池の低コスト化と広い普及への鍵となります。

 第9回宿泊セミナーでは水素社会と水素製造用触媒の耐久性、エネファーム用セルの耐久性、IL SEMを用いたカソード環境でのPt系触媒の変化とその高耐久性化手法、in-situ TEMによるナノ材料観察、カーボン担体の高耐久性化、XAFSによるPt系触媒の解析およびナノクラスターPtの触媒活性について講演して頂きます。ポスターセッションでは電極触媒に限定せず、燃料電池に関連する研究を広く募集します。学生の方には優秀ポスター賞を用意しておりますので、奮ってご参加ください。
◇日 時:10月21日(金)12:30 ?10月22日(土)12:00
◇場 所:静岡県三島市末広町21-9 東レ総合研修センター TEL: 055-980-0333

  アクセス https://plus.google.com/116295045839993185703/about?gl=jp&hl=ja
◇日 程:
1日目10/21 (金)
・セッション1 招待講演 (センター棟8階 多目的研修室)

 12:40〜13:40 定置用燃料電池水素製造用触媒の耐久性 (国際石油開発帝石 原田亮氏)

 13:40〜14:40 大阪ガスにおけるPEFCセルの耐久性評価研究 (大阪ガス 山崎修氏)

 15:00〜16:00 IL-FE-SEMによるPt触媒の劣化解析と表面修飾炭素材料を用いる触媒開発(大分大学 衣本先生)

 16:00〜17:00 TEM内その場観察法とそのナノ材料への応用 (大阪大学 保田先生)
・セッション2 (ナイトセッション) ポスター展示 (ダイニング棟3階 第1パーティールーム)
 18:30〜21:00 ポスターセッション&自由討議
 〜22:30 自由討議
2日目10/22(土)
・セッション3:招待講演 (センター棟8階 多目的研修室)

 8:30〜9:30 マリモカーボンの特性と燃料電池への適用 (茨城大学 江口先生)

 9:30〜10:30 放射光X線吸収法による燃料電池Pt系触媒の解析と設計指針 (立命館大学 折笠先生)

 10:50〜11:50 非魔法数Ptクラスターが示す特異的な触媒活性 (東京工業大学 今岡先生)
◇お申込みについて:
・参加申し込みとポスター発表申し込み締め切り:10月14日 (金)
・発表要旨の締め切り:10月17日 (月)

 A4用紙1枚にフリーフォーマットでタイトルと所属を明記の上、下記西村までメールで送付してください。
・参加費:一般会員 23,000円, 一般非会員30,000円, 学生5,000円
・宿泊費:7,000円 (夕食・朝食込み)
・参加申し込み方法と問合せ先:氏名、所属、連絡先 (住所、電話、メールアドレス)、宿泊の有無およびポスター発表の有無を明記の上、下記西村までメールでお申し込みください。

 同志社大学 西村メール: jt-liaiy@mail.doshisha.ac.jp  電話: 0774-65-6589
・セミナー開催案内web
http://www.cstf.kyushu-u.ac.jp/~ishihara-lab/FC_kenkyukai2/  

☆【燃料電池開発情報センター第31回セミナー】【再掲】
「これからの燃料電池 ?新材料から大型・高温システムまで?」
◇日 時:11月21日(月)10:00〜16:45
◇場 所:中央大学 駿河台記念館2F 285号室
◇定 員:120名 (定員になり次第締切りとさせて頂きます。)
◇プログラム:
・セッション1
 1.バイオ燃料電池の現状と将来について
  10:00〜10:50 東京農工大学 中村 暢文氏
 2.大型水素FC開発について
  10:50〜11:40 東芝燃料電池システム(株) 公野 元貴 氏
・セッション2
 3.高機能フッ素系新電解質ポリマー
  13:00〜13:50 旭硝子(株) 本村 了氏
 4.PEFC用高温膜:炭化水素系について
  13:50〜14:40 上智大学 陸川 政弘氏
・セッション3
 5. LAGaO3を用いる低温作動型SOFC
  14:50〜15:40 九州大学 石原 達己氏
 6. SOFCハイブリットシステムの分散化電源としての役割
  15:40〜16:30 三菱日立パワーシステムズ(株) 岩田 光由氏
◇参加費(税込)テキスト付: FCDIC会員:11,000円、非会員:21,000円、学生:5,000円
◇申込み:fc-seminar☆fcdic.jp (☆印は@に読み替て下さい)宛,11月11日(金)迄に、申込み用紙にご記入の上、メール添付にてお申し込みをお願い致します。
◇主催:一般社団法人燃料電池開発情報センター セミナー担当
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町一丁目19番地 お茶の水ビジネスビル1階TEL:03-6206-0231 FAX:03-6206-0232 
メール:fc-seminar☆fcdic.jp(☆を@にご変更ください) URL:http://www.fcdic.com/

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