燃料電池ワールド Vol.2199 (2016/09/28 08:30)

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□燃料電池ワールド Vol.2199
■2016年09月28日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

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    TEL:042・765・8800 http://www.chemix.co.jp/
                 ◇
■世界のヘッドライン(08月10日)
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2016/08/10 安くて強力な燃料電池を作るための鍵となる錯体触媒をまねる〈PT〉

〔訳注〕マディソン(MADISON、ウィスコンシン州)発:高度な計算法の珍しい組み合わせを使うウィスコンシン大学マディソン校(University of Wisconsin-Madison)の化学エンジニアは、燃料電池のいくつかの錯体触媒化学を解明した。それは、コスト効率の良い燃料電池を現実に近づけるための進歩である。「反応機構を理解することは、結局は、安い材料で燃料電池の高価なプラチナを置き換えることに向けた第一のステップである」と、ウイスコンシン大学マディソン校の化学および生物工学の教授、Manos Mavrikakisは言った。Mavrikakisと、日本の大阪大学(Osaka University)の同僚、森川良忠(Yoshitada Morikawa)教授は8月8日(月)、会報ジャーナル「全米科学アカデミー(National Academy of Sciences)」に詳細を発表した。燃料電池は、空気から酸素とともに、メタノールのような化学燃料によって提供されるプロトンと電子を組み合わせることで電気を生成する。早くプロトンを生成する反応を作るために、燃料電池は一般に触媒を持っている。適切な触媒と充分な燃料と空気とともに、燃料電池は非常に効率よく電力を提供することができる。いつか、燃料電池はノートパソコンのバッテリーと同様に陳腐化するだろう。メタノールのテーブルスプーンは、もしかすると電力を20時間以上供給できる。が、今日の燃料電池に使われる高価なプラチナ触媒の代替品は、出現できない。なぜなら、化学者はまだ、燃料からプロトンと電子を作ることを必要とする複雑な化学を完全に理解していないからである。(以下、略)

2016/08/10 トヨタとホライゾン教育グループ社、南カリフォルニアの高校生と燃料電池自動車を作る〈PT〉

〔訳注〕トーランス(TORRANCE、カリフォルニア州)発:今日の教育が進化している。次世代を革新する学生は、実践的な学習体験と、彼らの情熱を共有する専門家と並んで作業することを切望している。これが、トヨタ(Toyota)がロサンゼルス(Los Angeles)とオレンジ郡(Orange Counties)のカリフォルニア州の20校で、水素ホライゾン自動車チャレンジ(Hydrogen Horizon Automotive Challenge)を実施する理由である。水素ホライゾン自動車チャレンジの挑戦は、代替燃料や気候変動に焦点を充てる学期の長さの放課後プログラムである。カリフォルニア州トーランス(Torrance)にあるトヨタの事務所で、教員養成のイベントとともに今日開幕し、2017年3月に学生のチームは燃料電池自動車のレースでゴールを迎える。

■2016年09月27日のWEB LINK NEWS
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2016/09/27 【BMWの燃料電池技術】駆け抜ける歓びを実現するFR駆動と重量配分(レスポンス)

 BMWは5シリーズ・グランツーリスモをベースにした燃料電池車のプロトタイプを日本で公開した。日本では、車両の認証のほかに水素タンクの認証の問題などもあって、公道走行はできなかったが、BMWも燃料電池車をクルマとしてまとめ上げていることがはっきりと確認できた。

 燃料電池車の中核となるスタックはトヨタ製ながら、出来上がったクルマはトヨタのミライとは大きく異なるものとなっていた。

 異なるのは車両レイアウトだ。ミライはボンネットフード内に電気モーターや制御系を搭載し、前席のシート下に燃料電池スタックを、水素タンクは後席のシート下やクルマの後部に搭載している。駆動方式はFFだ。

 これに対してBMWのプロトタイプ車は、ボンネットフード内に燃料電池スタックを収め、モーターや高電圧電池は後輪の車軸上に搭載し、水素タンクは車両床下の中央に縦長タイプのものを搭載している。駆動方式はFRである。

 搭載される電気モーターは150kW/200psの動力性能を発生し、0?100km/h加速は8.4秒、最高速は時速180kmに達するという。ミライと比べても相当に優れた数値であり、BMWのプロトタイプ車が走り志向のクルマに仕上げられていることが良く分かる。

 もうひとつの注目点は航続距離だ。圧縮水素を70MPaの圧力で充填する場合、4.5kgの水素が入って航続距離は450kmであるという。これはミライの実用データとほぼ同じ数字である。

 BMWのプロトタイプ車では、液化水素を気化させながら充填すると、35MPaの圧力で7.1kgの水素が入り、航続距離が700kmに達するというのだ。これはガソリン車では相当に大きな燃料タンクを積んだクルマでないと達成できない数字であり、燃料電池車の実用性を高める要素である。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160927-00000011-rps-ind

2016/09/27 トヨタ、手のひらサイズのロボット「KIROBO mini」を「CEATEC JAPAN 2016」に出展(Impress Watch)

 トヨタ自動車は、10月4日?7日に開催される「CEATEC JAPAN 2016(シーテック ジャパン 2016)」にコミュニケーションパートナー「KIROBO mini」を出展する。

 トヨタブースではそのほか、燃料電池車(FCV)や水素社会の領域で、環境省の委託事業として京浜臨海部で準備を進める「低炭素水素活用実証プロジェクト」を紹介するとともに、現場で活用する燃料電池フォークリフト(豊田自動織機製)や、2014年12月に発売したFCV「MIRAI(ミライ)」のカットボディを展示する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160927-00000103-impress-ind

2016/09/27 【BMWの燃料電池技術】トヨタとの提携は世界標準の構築がねらい(レスポンス)

 BMWは以前、水素を直接エンジン内で燃やす方式の研究開発を進めていた。『7シリーズ』の水素エンジン車に、当時は筑波にあった日本自動車研究所のテストコースで試乗したことを覚えているが、ガソリン車と変わらない走りを実現するパフォーマンスに優れたクルマだった。マツダの水素ロータリーと双へきを成す研究開発だったといえる。

 ただ、エンジン内で水素を燃やすのは、水素を使って発電する燃料電池車に比べるとエネルギー効率が低く、航続距離を伸ばすことが難しいことなどから、BMWも今では完全に燃料電池車に絞って開発を進めている。

 マツダも同様に水素ロータリーの研究は中止したようで、水素の“直(じか)炊き”方式は自動車用としては無理があることが証明された形である。

 トヨタにしても、あるいは同様に燃料電池車の販売を始めたホンダにしても、燃料電池スタックの生産技術の確立については相当に苦労しているようだが、BMWはこの点では更に後れをとっているため、当面はトヨタ製の燃料電池スタックに頼った開発になるようだ。

 それぞれにクルマ作りを進める中で、成功事例となる良いアイデアが生まれるとか、あるいは逆に課題となる点などが出てきたなら、その情報を積極的に交換し、燃料電池技術を進化させていこうとするのが提携関係の基本にある。

 BMWとトヨタが提携関係の中で進めるのは、直接的な燃料電池車関係の技術開発だけにとどまらない。水素エネルギーシステムの開発や水素インフラの確立を図り、燃料電池技術において業界のスタンダード構築しようとするのも大きなポイントである。

 BMWもトヨタも自動車メーカーなのでエネルギー業界に参入しようとは考えていないが、エネルギー業界や政府、国際機関などとも連携し、水素インフラに関する世界標準を構築することは目指している。それを確立できたなら、今後の燃料電池車の推進においてますます有利になる。日欧の有力なプレーヤーが手を結んだ意味はそこにある。《レスポンス 松下宏》
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160927-00000047-rps-bus_all

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆第13回STSフォーラム公開シンポジウム【再掲】
?「水素社会」の実現に向けた取組と展望?

 第13回科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム(STSフォーラム)が10月2日から3日間、国立京都国際会館で開催されます。フォーラムには世界各国から著名な科学者、政治家、企業家等が集まり、「科学技術の光と影」をテーマに白熱した議論が展開されます。

 このフォーラムに先駆けて開催する当シンポジウムでは、くらしの様々な場面で安全・安心に水素が利活用される「水素社会」の実現に向けた取り組みについて、環境やエネルギーの分野の第一線で活躍されている研究者に講演いただきます。
◇日 時:10月1日(土曜日)14:00〜16:40
◇場 所:京都商工会議所講堂(JR京都駅・阪急烏丸駅より-地下鉄・烏丸線/国際会館行『丸太町』駅下車 南6番出口が商工会議所ビル地階に直結)
◇定 員:先着200名  
◇参加費:無料
◇日 程:
14:00〜15:10 基調講演1『京都における水素エネルギー研究と技術開発』
       平尾 一之氏(京都大学大学院工学研究科教授)
15:30〜16:40 基調講演2『CO2削減に向けた水素エネルギーの活用について』

       菊池 昇氏(株式会社豊田中央研究所代表取締役所長)
◇京都府の案内:http://www.pref.kyoto.jp/trade/news/27/documents/sts.html
◇申し込み方法:

 名前、電話番号を記入の上、「公開シンポジウム参加希望」と明記して下記までメールをお送りください。メール:411-5000@pref.kyoto.lg.jp
◇問い合わせ・申し込み先:

 STSフォーラム支援京都実行委員会【担当:上田】(京都府商工労働観光部海外経済課内) 電話:075-414-4845/FAX:075-414-4870/メール:kaigaikeizai@pref.kyoto.lg.jp

☆未来エネルギー環境リサイクルを遊んで学ぶ!【再掲】
東京タワー・キッズ環境科学博士2016
「東京タワー・キッズ環境科学博士2016」は、10月8日午後1時から10日午後6時まで3日間にわたり、大展望台、フットタウンの2階と地下、正面玄関前など4会場にて開催。未来の水素社会ジオラマ、驚きの巨大卵と恐竜化石の展示、遊んで学ぶ環境教室、持ち帰りありの工作教室、会場をめぐるエコ・スタンプラリーなどお楽しみ満載です。展望台以外は入場無料となっています。
 クラウドファンディングによる資金調達にご協力ください。
https://www.makuake.com/project/smartene/
◇日 時: 10月8日(土)?10日(祝)
◇対 象: 小学生・中学生 *一般も観覧可能
◇参加費: 無料 *展望台の費用は別途必要
◇事務局: 一般社団法人 スマートエネルギー産業振興機構
      URL:http://smartene.org/towerkids/
◇主 催: 「東京タワー・キッズ環境科学博士2016」実行委員会
◇共 催: 東京タワー(日本電波塔株式会社)
◇後 援: 一般財団法人 新エネルギー財団、一般社団法人 日本太陽エネルギー学会、一般社団法人 燃料電池開発情報センター、一般社団法人 水素エネルギー協会、一般社団法人 日本風力エネルギー学会、一般社団法人 日本作家クラブ
◇特別協力: みなと区民まつり
◇協 力: 一般社団法人 未踏科学技術協会 エコマテリアル・フォーラム、日本ボンド磁性材料協会、エコが見える学校、NPO国際薬膳協議会、IEEJプロフェッショナル 電気理科クラブ

☆第9回新電極触媒シンポジウム&宿泊セミナー【再掲】
テーマ:高活性と高耐久性を両立する触媒を目指して (2)

 触媒学会燃料電池関連触媒研究会では燃料電池に関連した触媒技術を研究対象とし、高活性/高耐久性触媒、低コスト化を含めた触媒合成法、触媒の反応機構と基礎物性、評価/解析技術等、燃料電池用触媒に関する学術情報交換を行っています。新電極触媒シンポジウム&宿泊セミナーは燃料電池用電極触媒に関する最近の研究開発状況と今後の展開について講演頂くと同時に、ナイトセッションでは参加者が親しく討論します。FCVの市販が開始されましたが、Pt系触媒の高活性化と高耐久化は不十分であり、これらを同時に高めることが燃料電池の低コスト化と広い普及への鍵となります。

 第9回宿泊セミナーでは水素社会と水素製造用触媒の耐久性、エネファーム用セルの耐久性、IL SEMを用いたカソード環境でのPt系触媒の変化とその高耐久性化手法、in-situ TEMによるナノ材料観察、カーボン担体の高耐久性化、XAFSによるPt系触媒の解析およびナノクラスターPtの触媒活性について講演して頂きます。ポスターセッションでは電極触媒に限定せず、燃料電池に関連する研究を広く募集します。学生の方には優秀ポスター賞を用意しておりますので、奮ってご参加ください。
◇日 時:10月21日(金)12:30 ?10月22日(土)12:00
◇場 所:静岡県三島市末広町21-9 東レ総合研修センター TEL: 055-980-0333

  アクセス https://plus.google.com/116295045839993185703/about?gl=jp&hl=ja
◇日 程:
1日目10/21 (金)
・セッション1 招待講演 (センター棟8階 多目的研修室)

 12:40〜13:40 定置用燃料電池水素製造用触媒の耐久性 (国際石油開発帝石 原田亮氏)

 13:40〜14:40 大阪ガスにおけるPEFCセルの耐久性評価研究 (大阪ガス 山崎修氏)

 15:00〜16:00 IL-FE-SEMによるPt触媒の劣化解析と表面修飾炭素材料を用いる触媒開発(大分大学 衣本先生)

 16:00〜17:00 TEM内その場観察法とそのナノ材料への応用 (大阪大学 保田先生)
・セッション2 (ナイトセッション) ポスター展示 (ダイニング棟3階 第1パーティールーム)
 18:30〜21:00 ポスターセッション&自由討議
 〜22:30 自由討議
2日目10/22(土)
・セッション3:招待講演 (センター棟8階 多目的研修室)

 8:30〜9:30 マリモカーボンの特性と燃料電池への適用 (茨城大学 江口先生)

 9:30〜10:30 放射光X線吸収法による燃料電池Pt系触媒の解析と設計指針 (立命館大学 折笠先生)

 10:50〜11:50 非魔法数Ptクラスターが示す特異的な触媒活性 (東京工業大学 今岡先生)
◇お申込みについて:
・参加申し込みとポスター発表申し込み締め切り:10月14日 (金)
・発表要旨の締め切り:10月17日 (月)

 A4用紙1枚にフリーフォーマットでタイトルと所属を明記の上、下記西村までメールで送付してください。
・参加費:一般会員 23,000円, 一般非会員30,000円, 学生5,000円
・宿泊費:7,000円 (夕食・朝食込み)
・参加申し込み方法と問合せ先:氏名、所属、連絡先 (住所、電話、メールアドレス)、宿泊の有無およびポスター発表の有無を明記の上、下記西村までメールでお申し込みください。

 同志社大学 西村メール: jt-liaiy@mail.doshisha.ac.jp  電話: 0774-65-6589
・セミナー開催案内web
http://www.cstf.kyushu-u.ac.jp/~ishihara-lab/FC_kenkyukai2/  

☆【燃料電池開発情報センター第31回セミナー】【再掲】
「これからの燃料電池 ?新材料から大型・高温システムまで?」
◇日 時:11月21日(月)10:00〜16:45
◇場 所:中央大学 駿河台記念館2F 285号室
◇定 員:120名 (定員になり次第締切りとさせて頂きます。)
◇プログラム:
・セッション1
 1.バイオ燃料電池の現状と将来について
  10:00〜10:50 東京農工大学 中村 暢文氏
 2.大型水素FC開発について
  10:50〜11:40 東芝燃料電池システム(株) 公野 元貴 氏
・セッション2
 3.高機能フッ素系新電解質ポリマー
  13:00〜13:50 旭硝子(株) 本村 了氏
 4.PEFC用高温膜:炭化水素系について
  13:50〜14:40 上智大学 陸川 政弘氏
・セッション3
 5. LAGaO3を用いる低温作動型SOFC
  14:50〜15:40 九州大学 石原 達己氏
 6. SOFCハイブリットシステムの分散化電源としての役割
  15:40〜16:30 三菱日立パワーシステムズ(株) 岩田 光由氏
◇参加費(税込)テキスト付: FCDIC会員:11,000円、非会員:21,000円、学生:5,000円
◇申込み:fc-seminar☆fcdic.jp (☆印は@に読み替て下さい)宛,11月11日(金)迄に、申込み用紙にご記入の上、メール添付にてお申し込みをお願い致します。
◇主催:一般社団法人燃料電池開発情報センター セミナー担当
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町一丁目19番地 お茶の水ビジネスビル1階TEL:03-6206-0231 FAX:03-6206-0232 
メール:fc-seminar☆fcdic.jp(☆を@にご変更ください) URL:http://www.fcdic.com/

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