燃料電池ワールド Vol.2156 (2016/07/21 08:30)

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□燃料電池ワールド Vol.2156
■2016年07月21日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

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■世界のヘッドライン(06月08日)
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2016/06/08 生体工学の葉っぱは液体燃料に日光を注ぐ〈PT〉

〔訳注〕この記事は、ハーバード・スタッフライター(Harvard Staff Writer)のピーターReuellが書いたもので、ハーバード大学(Harvard University)でエネルギーの教授ダニエル・ノーチェラ(Daniel Nocera)とパターソン・ロックウッド(Patterson Rockwood)、そしてハーバード大学医学大学院(Harvard Medical School)の生化学とシステム生物学(Biochemistry and Systems Biology)の教授パメラ・シルバー(Pamela Silver)とエリオットT.(Elliott T.)そしてOnie H. アダムス(Onie H. Adams)は、水分子を分割して、液体燃料を作るために水素を食べるバクテリアに太陽エネルギーを使うシステムを共同で作製した。この論文は、6月3日の「サイエンス(Science)」に記載されている。新システムは、太陽エネルギーを10%の効率でバイオマスに変換することができ、光合成の効率を上回っている。

2016/06/08 プラグパワー社とハイギア社、国際的な燃料電池ユーザーに改質技術を提供するパートナーとなる〈PT〉

〔訳注〕レーサム(LATHAM、ニューヨーク州)発:プラグパワー社(Plug Power Inc.)と費用対効果の高い産業ガスのサプライヤーであるオランダのハイギア社(HyGear)は本日、ハイギア社の水素生成技術をプラグパワー社の燃料電池顧客に国際的に提供するパートナーとなると発表した。最初の展開は、プラグパワー社の既存の顧客1社の新しい場所に2016年第四四半期に設置される予定である。「ハイゲン(Hy.GEN)」と呼ばれるハイギア社の水素生成技術は、小規模な改質に基づいている。

2016/06/08 ハイドロジェニックス社、中国のパートナーと1350万ドルの燃料電池システム開発契約を結ぶ〈PT〉

〔訳注〕ミシソーガ(Mississauga、オンタリオ州)発:ハイドロジェニックス社(Hydrogenics Corporation)は中国での燃料電池の配送のために本日、北京(Beijing)に本社を置く車両の推進技術企業のシノハイテック社(SinoHytec)と戦略的パートナーシップ契約を結んだと発表した。契約は、燃料電池発電モジュールの共同開発、特に中国市場向けに設計された電力システムの供給で構成されている。電力システムは、2016年から2017年の間に中国のいくつかの大手自動車メーカーからのバスやトラックに統合され、契約の総額はおよそ1350万ドルである。

2016/06/08 エア・リキード社、ヨーロッパで初めて全ての水素倉庫に水素ステーションを設置〈PT〉

〔訳注〕エア・リキード社(Air Liquide)は、フランスのサン・シル・アン・ヴァル(Saint-Cyr- en-Val)に本社を置くプレロセントレ社(Prelocentre)で施設内フォークリフトを再充填する水素ステーションを設置し、運用している。この場所は、エア・フランス(Air France)のトゥールーズ・リール線(Toulouse-Lille axis)の西に位置するスーパーのグラン・フレ社(Grand Frais)ストア全店に果物や野菜を配達する準備を担当している、46基のフォークリフトをすでに装備している最初のヨーロッパの水素物流倉庫である。欧州燃料電池・水素共同実施機構(Fuel Cells and Hydrogen Joint Undertaking:FCH JU)から共同出資されている「ハイリフト・ヨーロッパ(HyLIFT-EUROPE)」プロジェクトは、ヨーロッパでの倉庫や空港内の水素式フォークリフトに関心を持っている。

2016/06/08 マイエフシー社、電話オペレーターのトレ社(Tre)に燃料電池充電器「JAQ」の最初の注文を配送〈PT〉

〔訳注〕マイエフシー社(myFC)は現在、スウェーデンの3つの携帯電話事業者に世界最小の燃料電池充電器「JAQ」の最初の注文を配送した。最初の配送はオペレーターによるテストと評価を行い、次のステップでは最終消費者に製品をもたらすことになる。

■2016年07月20日のWEB LINK NEWS
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2016/07/20 新構造のグラフェン、優れた導電性・耐食性示す(EE Times Japan)

 東北大学多元物質科学研究所の西原洋知准教授及び京谷隆教授と、アリカンテ大学(スペイン)のベレンガー・ラウル博士らの研究グループは2016年7月、導電性と耐食性に優れた大表面積スポンジ状グラフェンの開発に成功したと発表した。微小な穴(細孔)を持つスポンジ状の材料である。この材料を電気二重層キャパシターの電極に適用したところ、従来に比べて最低2倍のエネルギー密度を達成することができたという。

 研究グループは、開発したGMSを電気二重層キャパシター(EDLC)の電極材料として応用した。EDLCのエネルギー密度(E)は、「E=(1/2)CV2」で求めることができる。Cは静電容量で、VはEDLCの作動電圧である。一般的に、EDLCの電極には活性炭が用いられている。比表面積が大きく、静電容量を大きくできるためだ。ところが、グラフェンの端を大量に含んでいるため、劣化しやすいという短所がある。このため、作動電圧は最大2.8Vにとどまっていた。

 これに対してGMSは、高い比表面積を有しながら、グラフェンの端がないため、大きな静電容量で作動電圧を約4Vまで高めることができるという。この結果、従来に比べて約2倍のエネルギー密度を達成した。また、固体高分子形燃料電池のPt(プラチナ)担体として、従来材料のカーボンブラックより長寿命化が可能になる。このため、燃料電池自動車への応用が期待できるとみている。

 GMSは、グラフェンと同様に柔軟性と強靭な引張強度を兼ね備えている。外力によってスポンジのように弾性変形する。その細孔サイズは、可逆的で0.7nm以下まで変形させることができるという。スポンジのように、外力によってナノサイズの細孔内部に取り入れる物質の量を調節することが可能である。このため、新たなエネルギー変換材料デバイスとしての応用が期待されている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160720-00000040-it_eetimes-sci

2016/07/20 NEDOの新エネ事業、「ジャイロ追尾型太陽光」など3テーマが大規模実証へ(スマートジャパン)

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2016年7月15日、「新エネルギーベンチャー技術革新事業」において委託・助成先を決定したと発表した。太陽光発電、バイオマス、燃料電池・蓄電池、風力その他未利用エネルギーの4分野から、合計19テーマが採択されている。2016年度から追加された「フェーズD(大規模実証研究開発ステージ)」には、3つのテーマが採択された。

 3つ目は高性能化に期待がかかる燃料電池・蓄電池するテーマである。ベンチャー企業であるスリーダム(神奈川県相模原市)が実施する「リチウム二次電池用セパレータの製造技術の確立」が採択されている。同社は2014年創業のベンチャー企業で、リチウム電池の高性能化に貢献する特殊な3次元構造を持つセパレータの開発に取り組んでいる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160720-00000009-biz_it_sj-bus_all

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