燃料電池ワールド Vol.2155 (2016/07/20 08:30)

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□燃料電池ワールド Vol.2155
■2016年07月20日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

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■世界のヘッドライン(06月07日)
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2016/06/07 水素駆動車の運転をもたらす新しい分子の設計〈PT〉

〔訳注〕メルボルン大学(University of Melbourne)発:これは、水素を効率的に液体ギ酸(liquid formic acid)から供給することを可能にする新しいプロセスである。メルボルン大学の教授リチャード・オヘア(Richard O'Hair)は、ギ酸を70℃の低温で水素と二酸化炭素に強制的に生成する分子触媒(molecular catalyst)の設計で科学者の国際チームを率いてきた。しかし、教授オヘアは、「新たな触媒設計は水素エネルギーの需要に対処する上で重要な一歩であるが、二酸化炭素の生成やどのようにギ酸を再生してリサイクルできるかなど、克服すべき多くの障壁が残っている」と指摘している。

20160607 プラグパワー社、水素燃料電池を搭載し100%駆動する初の欧州フォークリフト艦隊ツアーに参加〈PT〉

〔訳注〕レーサム(LATHAM、ニューヨーク州)発:プラグパワー社(Plug Power Inc.)は本日、プラグパワー社のゲンドライブ(GenDrive)水素燃料電池で100%電力を供給するフォークリフト艦隊で行うヨーロッパ初の倉庫ツアーに参加すると発表した。欧州燃料電池・水素共同実施機構(Fuel Cells and Hydrogen Joint Undertaking:FCH JU)から共同出資されている「ハイリフト・ヨーロッパ(HyLIFT-EUROPE)」プロジェクトによって組織されているツアーは、プレロセントレ社(Prelocentre)とエア・リキード社(Air Liquide)、地元当局が物流業界のメンバーが参加できるように協力しており、フランスのサン・シル・アン・ヴァル(Saint-Cyr-en-Val)にあるプレロセントレ社物流センターで6月7日に行われる。プレロセントレ社の現場は、燃料電池で駆動する車を扱うヨーロッパで最初の物流センターで、2016年末までに40基のトラックを、2017年に60基を操作する予定である。

2016/06/07 エアープロダクツ社、特許取得済みの水素燃料補給プロトコル用のライセンス契約を発表〈PT〉

〔訳注〕リーハイバレー(LEHIGH VALLEY、ペンシルバニア州)発:エアープロダクツ社(Air Products)は本日、自動車技術協会(Society of Automotive Engineers:SAE)J2601水素燃料補給プロトコル(J2601 hydrogen fueling protocol)に組み込む特許取得済みのエアープロダクツ社技術をエア・リキード・アドバンスト・テクノロジーズ米国社(Air Liquide Advanced Technologies U.S. LLC)に提供する契約を結んだと発表した。エアープロダクツ社は、公正、合理的な、かつ無差別な条件の下で、このような水素燃料補給技術のライセンスを世界中で使用できるようになる。

2016/06/07 ヒュンダイ自動車、エア・リキード社と水素電気自動車市場の再活性化に覚書を締結〈PT〉

〔訳注〕パルスニュース(PulseNews)発:韓国のヒュンダイ自動車(Hyundai Motor Co.)は、6月4日(土)にフランスの産業ガス会社のエア・リキード社(Air Liquide S.A.)と水素電気自動車市場の活性化の一環として、グローバルな水素電気自動車で指導権を取るための協力を高める覚書(memorandum of understanding)に署名したと発表した。

2016/06/07 ニアパワー・システムズ社、エネルギー省の資金調達にバッテリーと燃料電池の提案を提出〈PT〉

〔訳注〕ニアパワー・システムズ社(Neah Power Systems, Inc.)は、エネルギー省(Department of Energy:DOE)の資金調達公募に2つの別々の提案を提出したと発表した。1つの提案は水素燃料電池に関するもので、同社独自のシリコン構造(silicon architecture)を使用している。この提案への応答は6月末までとなっている。

2016/06/07 米国陸軍、分散電源機器のためにカンブリアン社の先進的な「バイオボルト」システムを試験〈PT〉

〔訳注〕ボストン(BOSTON、マサチューセッツ州)&カーデロック(CARDEROCK、メリーランド州)発:カンブリアン・イノベーション社(Cambrian Innovation)は本日、電源内蔵式廃水処理システム「バイオボルト(BioVolt)」を実証する米国陸軍との提携を発表した。「バイオボルト」は、廃水を処理し、電気を発生させる燃料電池で、電気的に活性な微生物を触媒として使用している。メリーランド州(Maryland)の海軍特殊作戦センター(Naval Surface Warfare Center)カーデロック部門(Carderock Division)で行われる実証試験は、前進作戦基地(forward operating bases:FOBs)や配電網のない他の場所で応用するためにシステムを評価する。

2016/06/07 2016成果評価会議で提案するH2燃料補給H賞最終選考者と管理者〈PT〉

〔訳注〕2016H2燃料補給H賞最終選考者(2016 H2 Refuel H-Prize finalist)の「シンプルフュエル(SimpleFuel)」はこのほど、6月8日(水)の年次成果評価会議(Annual Merit Review)でコンペへの参加と計画に関する情報を提案すると発表した。「シンプルフュエル」は、マサチューセッツ州(Massachusetts)のアイビーズ・エナジー・ソリューションズ社(Ivys Energy Solutions)、同じくマカフィ・エナジー社(McPhy Energy N.A.)、そしてペンンシルバニア州(Pennsylvania)のPDCマシーンズ社(PDC Machines)の3社が協同で行う小規模なオンサイト水素製造と燃料供給システムである。チームは審査機関で選ばれて、この夏に準備を開始する予定である。

2016/06/07 水素・燃料電池プログラム、年次成果評価会議で賞を発表〈PT〉

〔訳注〕米国エネルギー省(U.S. Department of Energy:DOE)水素・燃料電池プログラム(Hydrogen and Fuel Cells Program)は6月6日、年次成果評価会議で毎年恒例の賞を発表した。

■2016年07月19日のWEB LINK NEWS
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2016/07/19 世界初、熱硬化性と熱可塑性の長所を両立した新炭素繊維材料を発売(clicccar)

 新日鉄住金マテリアルズは、現場で重合・硬化できる新規フェノキシ樹脂を用いた炭素繊維熱可塑性プリプレグ「NS-TEPreg(エヌエス テプレグ:登録商標)」の開発に、世界で初めて成功したと発表しました。

 今回同社が開発に成功した「NS-TEPreg」(熱可塑性プリプレグ)は、従来の熱硬化性プリプレグの良好な作業性を有し、成形してCFRTPとなってもCFRPと同等の優れた強度・剛性を実現し、熱可塑性の耐衝撃性、二次加工性も有するという両方の長所を両立した、これまでの常識を覆す画期的な新炭素繊維材料です。

 今回開発した新規フェノキシ樹脂は、通常のエポキシ樹脂と同様に未硬化の状態では液状でありながら、硬化が完了した後はプラスチック同様の熱可塑性を示すという特殊な樹脂です。

 本新規フェノキシ樹脂に加え、さらに、この樹脂の硬化反応を半硬化状態にコントロールする製造技術も開発することで、世界で初めて高品質の”半硬化状態の熱可塑性プリプレグ”「NS-TEPreg」の量産化に成功しました。

 「NS-TEPreg」は軽量・高強度で作業性がよく、自動車業界ではハイブリッド車(HV)、電気自動車(EV)、燃料電池自動車(FCV)などの環境対応車への応用と、軽量化への貢献が期待されています。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160719-00386705-clicccarz-bus_all

2016/07/19 アンモニアから燃料電池車用水素を製造する---広島大学など技術開発に成功(レスポンス)

 広島大学や昭和電工は、アンモニアから燃料電池自動車用高純度水素を製造する技術開発に世界で初めて成功した。

 今回開発した技術は、内閣府総合科学技術・イノベーション会議の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「エネルギーキャリア」の委託研究課題「アンモニア水素ステーション基盤技術」で、広島大学、昭和電工のほか、産業技術総合研究所、豊田自動織機、大陽日酸の共同研究で実現した。

 アンモニアは「NH3」で示されるように、多くの水素を含んでいる。今回、世界トップレベルのアンモニア分解用ルテニウム系触媒の調製、アンモニア除去材料の作製と水素精製技術を確立した。これを採り入れたアンモニア分解装置、残存アンモニア除去装置、水素精製装置を実証システムの1/10スケールで開発。これら装置を組み合わせることで、世界で初めてアンモニアを原料とした燃料電池自動車用水素燃料製造が可能となった。

 今後、研究チームでは昭和電工の川崎事業所でシステムの実証を行うためプロセスの検討を行う。

 今回の成功は、アンモニアを燃料電池自動車用水素燃料へ利用するための技術の大きな進展で、将来、アンモニアを利用する燃料電池自動車用水素ステーションの実現が期待されるとしている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160719-00000036-rps-bus_all

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