燃料電池ワールド Vol.2143 (2016/07/01 08:30)

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□燃料電池ワールド Vol.2143
■2016年07月01日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

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■世界のヘッドライン(05月18日)
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2016/05/18 東京都は福島県で作るカーボン・フリーの水素を使うことをめざす〈PT〉

〔訳注〕福島、時事通信(Fukushima(Jiji Press))発:東京都知事舛添要一(Yoichi Masuzoe)と福島県知事内堀雅雄(Masao Uchibori)は本日、二酸化炭素を放出せずに水素を生成する技術の共同開発研究を行う協定を締結した。協定は、再生可能エネルギーを利用することで、福島県で作られた水素を東京都に提供するように設計されている。東京都は、2020年のオリンピックとパラリンピックを主催するときに、環境に優しいエネルギー源として水素を使用することをめざしている。

2016/05/18 ヒュンダイ自動車、2018年早期に新しい燃料電池自動車を発売〈PT〉

〔訳注〕ロイター(Reuters)発:ヒュンダイ自動車(Hyundai Motor Co)は本日、副会長チョン・ウィソン(Yang Woong-chul)が「日本のライバルと競合し、新しい排出規制を満たすために、2018年早期に次世代燃料電池電気自動車を発売する計画である」と明らかにした。この燃料電池車はスポーツ・ユーティリティ・ビークル(sport utility vehicle:SUV)で、約800キロの駆動距離を持つ予定であると韓国の新聞(South Korean newspaper)は報じた。

2016/05/18 トヨタ、リンデ社に燃料電池車「ミライ」を2台配送〈PT〉

〔訳注〕トヨタ(Toyota)はこのほど、リンデ社(Linde)に2台の燃料電池車「ミライ」を納入した。リンデ社の燃料電池車艦隊は、これで合計7台の編成となる。

2016/05/18 バラード社、通信用バックアップ電源事業で駆動するメタノール型燃料電池を610万ドル販売する契約に署名〈PT〉

〔訳注〕バンクーバー、カナダ&台北、台湾(VANCOUVER, CANADA and TAIPEI, TAIWAN)発:バラード・パワーシステムズ社(Ballard Power Systems)は本日、台湾の大手電力機器企業の中興電工社(Chung-Hsin Electric & Machinery Manufacturing Corporation:CHEM)に、バラード社のメタノール型燃料電池通信バックアップ電源事業資産の一部を最高610万ドルで売却する最終契約を結んだと発表した。

2016/05/18 ホンダ、青山本社にスマート水素ステーションを設置〈PT〉

〔訳注〕ホンダ(Honda)は5月11日、東京都港区の南青山本社ビルにスマート水素ステーション(Smart Hydrogen Station:SHS)を設置したと発表した。スマート水素ステーションは、高圧水電解システムと20kW級太陽光発電システムを使用する。このスマート水素ステーションは、ホンダが独自に開発したもので、2014年9月には埼玉県東部地域環境センター(Eastern Area Environmental Center in Saitama City)に、同年12月には北九州市の福岡県エコタウン・センター(Eco Town Center in the City of Kitakyushu)に設置された。このSHSシステムは圧縮機を使用しないので、一日あたり40MPa(400気圧)の圧力で水素を1.5キロまで生産でき、約19キロの水素を貯蔵できる。FCXクラリティ・フュエル・セルは、1.5キロの水素で約150キロを走行でき、6キロ程度の水素の保存ができるので、SHSシステムが完全に充電された時には燃料電池自動車3ユニット分を完全に充電できる。

2016/05/18 エア・プロダクツ社と新日鐵住金のチーム、日本で彼らの最初の水素燃料供給ステーションを商業化〈PT〉

〔訳注〕リーハイ・バレー(LEHIGH VALLEY、ペンシルバニア州)発:エア・プロダクツ社(Air Products)と新日鐵住金パイプライン&エンジニアリング株式会社(NIPPON STEEL & SUMIKIN Pipeline & Engineering Co. Ltd.:NSPE)は、日本の東京に最初の小売り水素燃料補給ステーションを建設して設置した。JX日鉱日石エネルギー社(JX Nippon Oil & Energy)はステーションを提供するためにNSPEと契約した。エア・プロダクツ社とNSPEは2014年2月に、日本の水素燃料供給インフラ市場をともに開発するために契約を結んだ。これらの独占的な契約のもとで、両当事者は現在、北海道にもう一つのステーションを建設中であり、2016年9月には作動する予定である。

■2016年06月30日のWEB LINK NEWS
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2016/06/30 日本企業に逆風 カリフォルニア州で、ハイブリッド車をエコカーから除外(ニュースソクラ)

 車社会のカリフォルニア州では大気汚染対策として1990年から「排ガスゼロ車」(ZEV=ゼロ・エミッション・ビークル)を目指して本格的な排ガス規制に乗り出した。当初は排ガスに含まれる硫黄酸化物や窒素酸化物などの有害物質の規制に力を入れてきたがほぼ目標を達成した。このため、今世紀に入ってからは温暖化ガスのCO2の排出ゼロを達成するための規制を強化している。CO2排出ゼロを実現するためには走行中にCO2を排出しない電気自動車(EV)や燃料電池自動車の普及が望ましいが、技術的に超えなくてはならない課題が多く短期間には実現できない。

 エコカー比率を達成できないメーカーは罰金を払うか、競合他社からCO2の排出枠(クレジット)を購入して賄わなければならない。米国の電気自動車メーカーのトップを走る新興のテスラは、2013年に他社へのZEVクレジットの販売によって6800万ドル(約68億円)を稼いだそうだ。

 カリフォルニア州がZEV 規制を強化してきた背景には、エコカーの普及が進まないことに対する焦りがある。昨年の米新車市場では1747万台と過去最大の販売台数を記録したが、電気自動車の比率は1%にも満たない。テスラのように電気自動車の量産化に成功した企業が現れるなど機が熟したと判断し、各社の競争を通してZEVの普及を一気にすすめ、CO2の排出削減を目指す方針だ。

 一方、ハイブリット車で世界市場を席巻してきたトヨタやホンダなどの主力は電気自動車の開発・発売に遅れを取ってしまった。同じ排ガスゼロ車(ZEV)でも電気自動車の場合は一度の充電による走行距離が短いため、長距離走行のためには燃料電池車の方が好ましいとの判断をした。トヨタが14年12月に開発・販売した燃料電池車「MIRAI」がその代表だ。だが、カリフォルニア州では燃料補給のための水素スタンドが大幅に不足し、燃料電池車の販売には限界がある。 さらに走行距離が短いとされてきた電気自動車も、技術革新によって一度の充電で350km近く走れる車が登場している。今後、競争によって走行距離はさらに伸び続けるだろう。

 トヨタなどは当面の対策としてはクレジットの購入やプラグインハイブリッド車で対応せざるをえないだろう。だが巨大な自動車市場のアメリカが電気自動車に大きく舵を切った今、トヨタやホンダも燃料電池車中心の戦略を練り直し、競争力のある電気自動車の開発・販売に早急に取り組まないと有力な米国市場で劣勢に立たされることになりそうだ。
■三橋規宏(経済・環境ジャーナリスト、千葉商科大学名誉教授)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160630-00010003-socra-bus_all

2016/06/30 水素ステーション普及のためJIS改正…使用温度を120度に拡大(レスポンス)

 経済産業省は、水素スタンドの普及と水素社会の実現に向けて圧力容器の構造に関するJISを改正した。

 今回、高温でのSUH660の利用を一般化するため、JIS B8265の附属書B(材料の許容引張応力)にSUH660を追加し、温度範囲を350度まで規定した。

 今回のJISの改正により、SUH660についての例示基準が見直され、従来50度までに制限されていた使用温度範囲を120度まで拡大することが期待される。これによってステンレス鋼を使用する高圧水素機器類の設計自由度が拡大し、水素スタンド建設促進・低廉化が見込まれる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160630-00000031-rps-soci

2016/06/30 新しい炭素材料発見=蓄電池の性能向上に期待―NEC(時事通信)

 NECは30日、新しい微細な炭素材料「カーボンナノブラシ」を発見し、その作製に成功したと発表した。加工しやすく少量で電気をよく通す特性を持つため、電極や導電材に活用することで蓄電池や燃料電池の大容量化・高出力化などの性能向上が期待できる。また、液体とよく混ざるため、電気を通さないゴムやプラスチックにも導電性を持たせることができるという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160630-00000128-jij-bus_all

2016/06/30 トヨタ MIRAI、ノルウェー第一号車を納車…欧州5か国目(レスポンス)

 トヨタ自動車の欧州法人、トヨタモーターヨーロッパは6月20日、市販燃料電池車、『MIRAI』(ミライ)のノルウェー第一号車を納車した。

 トヨタは2015年10月、MIRAIの欧州第一号車を、英国の顧客に引き渡し。以降、デンマーク、ドイツ、ベルギーでMIRAIを納車してきた。

 今回、MIRAIは欧州5か国目として、ノルウェーで第一号車を引き渡し。現地のガソリンスタンドチェーン大手、「Uno-X」の水素ステーション運営企業、「Uno-X Hydrogen」に、納車された。

 Uno-X Hydrogenは2020年までに、ノルウェー国内で水素ステーションを20か所、整備する計画。ノルウェー政府も2025年までに、燃料電池車5万台の販売を目指す。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160630-00000019-rps-ind

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