燃料電池ワールド Vol.2132 (2016/06/16 08:44)

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□燃料電池ワールド Vol.2132
■2016年06月16日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

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■世界のヘッドライン(05月03日)
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2016/05/03 水素モビリティ:シンプルフュエル・チームの一員としてマカフィ・エナジー社は、5月3日から5日までロングビーチのACTエクスポで給油サービスを展示〈PT〉

〔訳注〕ニュートン(Newton、マサチューセッツ州)発:マカフィ・エナジー社(McPhy Energy NA)は、カリフォルニア州ロングビーチ(Long Beach)で5月3日から5日に開催されるアメリカの先進的な炭素を含まない輸送のイベント(carbon free-mobility event)である「先進的なクリーン輸送万博(Advanced Clean Transportation (ACT) Expo)」で給油サービス「シンプルフュエル(SimpleFuel)」を紹介する。アイビーズ・エナジー・ソリューションズ社(IVYS Energy Solutions)、PCDマシーンズ社(PDC Machines)、マカフィ・エナジー社(McPhy Energy)は給油サービス「シンプルフュエル」の開発で協力している。このすぐに使えるシンプルフュエル給油サービスは、その場で水素生成、圧縮、分配技術を統合して、安全性と費用対効果を確保する。シンプルフュエル・サービスは、住宅、小さな艦隊、作業場所、サービスセンターなどの車両の燃料供給市場を対象としている。加えて、小さな流通センターや小売店で必要とする燃料に対処するために燃料電池の資材取り扱いも可能にする。

2016/05/03 トロワリビエール大学ケベック校の良いニュース:水素が2030年ケベック州エネルギー政策で役割を明確に〈PT〉

〔訳注〕トロワリビエール大学ケベック校(Universit〓 du Qu〓bec 〓 Trois-Rivi〓res:UQTR)は、初めて水素の役割を明確にした「2030年ケベック州エネルギー政策(Quebec Energy Policy 2030)」を大歓迎している。このクリーンなエネルギー源は、1994年の水素研究所(Research Institute of hydrogen:HRI)の設立以来20年以上、トロワリビエール大学ケベック校の研究開発中心戦略の一つである。2月16日に、ケベック州のエネルギー・天然資源大臣(Minister of Energy and Natural Resources of Quebec)ピエール・アルカン(Pierre Arcand)が大学の水素研究所を訪問した。

2016/05/03 サンゼノのキャピトル・ヒュンダイ社、北部カリフォルニアで最初の燃料電池自動車の顧客への納車を祝う〈PT〉

〔訳注〕サンゼノ(SAN JOSE、カリフォルニア州)発:カリフォルニア州のキャピタル・ヒュンダイ社サンゼノ店(Capitol Hyundai of San Jose)は本日、北部カリフォルニア地域で最初のゼロ・エミッションのヒュンダイ社の水素電気自動車「ツーソン・フュエルセル(Tucson Fuel Cell)」を納車した。

2016/05/03 ハイファイブ総会と中間レビュー〈PT〉

〔訳注〕ヨーロッパの6都市の水素供給ステーション・プロジェクトであるハイファイブ(HyFIVE:革新的な自動車用水素、Hydrogen for Innovative Vehicles)は、BMW、ダイムラー、ホンダ、ヒュンダイ、トヨタの5社の自動車メーカーだけでなく、燃料補給ステーション・プロバイダーと一緒に185台の燃料電池電気自動車を提供するために努力している。6カ月ごとに6都市の一つで会い、これまでに達成したものを共有している。今月は2日間、リンデ社(Linde)とトタル社(TOTAL)が運営する2カ所の水素燃料補給ステーションを訪ね、話し合った。

2016/05/03 東芝、トラックに搭載した水素ベースの自立型水素エネルギー供給システム「N2Oneトラック・モデル」を公開〈PT〉

〔訳注〕東京(TOKYO)発:株式会社東芝(Toshiba Corporation)は、「H2Oneトラック・モデル(H2One Truck Model)の公開と、水素ベースの自立型エネルギー供給システム製品に新たな追加を行った。

2016/05/03 ドミノバス・エナジー社、南アフリカで最初の「ルビコンSOFCプロジェクト」を発表〈PT〉

〔訳注〕アトランタ(ATLANTA、ジョージア州)発:ドミノバス・エナジー社(Dominovas Energy Corporation)は、南アフリカのヨハネスブルグ(Johannesburg)で最初の「ルビコンSOFCシステム(RUBICO SOFC system)」の立ち上げを発表した。南アフリカに本社を置くエジソン・パワー社グループ(Edison Power Group:EPG)と共同で立ち上げた50kW級ルビコン・システムは、90日以内の配送と完全実施を定められており、今後エジソン・パワー社グループが資金を提供し、アフリカに複数メガワットの配電網を展開するための実証ユニットとして供給されている。50kWのルビコンは、クリーンな燃料電池発電を毎年、43万kW時以上製造する。50kWのルビコン概念実証の展示ユニットは、アフリカ大陸のどんな場所でもベース負荷容量(baseload capacity)を提供するための最初の固体酸化物型燃料電池(solid oxide fuel cell:SOFC)ユニットとなる。

■2016年06月15日のWEB LINK NEWS
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2016/06/15 15日の朝刊(都内最終版)☆1(時事通信)
【共通ニュース】
◆日産、バイオ燃料電池開発 EV併用、走行距離3倍 まず商用バン 20年メド発売
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160615-00000000-jijnb_he-bus_all

2016/06/15 15日の朝刊(都内最終版)☆2(時事通信)
【日刊工業】
◆純水素型燃料電池を実証 パナソニック・山梨県 太陽光で装置稼働(1)【フジサンケイ ビジネスアイ】
◆日産 バイオ燃料電池車開発 水素ステーション不要 20年市販目指す(1)【日刊自動車】
◆燃料電池車にエタノール 日産 ハード・インフラ 水素より安価 20年にも投入(1)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160615-00000001-jijnb_he-bus_all

2016/06/15 日産、エタノール改質型の新燃料電池システム「e-Bio Fuel-Cell」を技術解説(Impress Watch)

 e-Bio Fuel-Cellは、すでに市販されているトヨタ自動車「MIRAI(ミライ)」や本田技研工業「クラリティ フューエル セル」といったFCV(燃料電池車)が、高気圧の水素を車載タンクに供給してそのまま大気中の酸素と反応させて発電する「直接水素形」であるのに対し、100%エタノール、またはエタノール混合水を燃料タンクに供給して、車載した改質器を使ってエタノールから水素を取り出して発電する「車上改質形」を採用。また、発電に使うスタックもミライやクラリティ フューエル セルで採用されている「PEFC(固体高分子形燃料電池)」ではなく、「SOFC(固体酸化物形燃料電池)」を用いていることも大きな特徴となっている。

 坂本氏は「水素を燃料として車両を駆動させるシステムもすでに発表されていますが、我々が目指すのはバイオエタノールを使って燃料電池にエネルギーを与え、発電してレンジエクステンドするという新しいタイプの技術です。燃料電池では、水素の供給や水素を製造に関わるエネルギーなどいろいろな問題を抱えております。それに比べて燃料として扱いやすいエタノールを使うことにより、ローエミッションを実現しながら新しい電動化の駆動技術として開発を継続していきたいと考えているのがこのe-Bio Fuel-Cellになります」とコメントしている。

 e-Bio Fuel-Cellの詳細については、日産自動車 理事(VP)総合研究所 所長 アライアンス グローバル ダイレクターの土井三浩氏が解説を担当。

 メカニズム面では、エタノールと水を改質器に送って水素と二酸化炭素に分離。市販化されているFCVは走行時に水しか出さないことが大きなメリットとして取り上げられているが、e-Bio Fuel-Cellではこの段階でCO2が発生する。しかし、エタノールをサトウキビから作るバイオエタノールとすることでカーボンニュートラルのサイクルを構築するとしている。また、エタノール混合水ではなく100%エタノールのE100を燃料とする場合には改質器に送る段階で水と合わせる必要が出てくる。これには、FCスタックで発電したあとに発生する水を、水蒸気として回収して再利用するシステムとなっているとのこと。さらに発電時に発生する熱も回収して改質器で水素を取り出すときに必要な熱に利用し、高い効率を実現しているという。

 このほか、e-Bio Fuel-Cellのもう1つの特徴となっているSOFC(固体酸化物形燃料電池)は、PEFC(固体高分子形燃料電池)では水素イオンが電極間の電解質内を移動するときに発電する仕組みであることに対して、SOFCの場合は酸素イオンが動くことによって発電する。この違いによってPEFCの電解質は水素イオンが動くためにある程度の湿度が必要になるので、高温すぎると蒸発してしまい、低温すぎると凍結してしまうため、一般的には80℃ほどの温度でコントロールされている。これにより、物質としては低い温度帯で高活性になる希少金属を触媒として使うことが求められ、コスト増の要因になっているという。SOFCは酸素イオンの移動に湿度は必要ないので繊細な温度コントロールが不要で、700℃?800℃といった温度帯で作動させているとのこと。

 また、改質器で分離された水素は水素ステーションなどで扱われるほどの高純度ではないが、SOFCでは酸素イオンが移動した先に反応できる物質があれば発電できるため、e-Bio Fuel-Cellのような車上改質形に向いたメカニズムになっているという。

 しかし、土井氏はシステムやコンセプトは非常に優れたものであると誇りつつ、この技術がまだ研究段階に止まっている理由について、クルマのなかで700℃以上という高温のスタックを扱うことが課題になっていると説明。クルマが停止したあとに700℃から常温まで温度が下がったときにスタックが割れてしまったり、高温状態に保つことも難しいポイントであるとした。その上で土井氏は「この段階で発表することで、早い段階でいろいろな人に知ってもらい、『あんな技術があるよ』『こんな材料があるよ』といった話しをオープンに集めて研究を加速させていきたいという意味合いも含んで」と明かした。もちろん単なるビジョンや絵空事ではなく、すでに研究所ではプロトタイプ車両を製造して走行テストも行なっているとのことで、「面白い技術ですので今後も育てていきたい」と意気込みを述べている。

 説明会後半には集まった報道陣との質疑応答も実施された。このなかでは「ニュースリリースに600km以上と表記されている航続距離が、100%エタノールを30L前後の燃料タンクに入れて走った数値であること」「700℃から常温まで温度が上下するサーマルショックで疲労限界を迎えたり、高い温度に対応する素材は脆性が高い傾向にあることなどが技術的課題になっていること」「以前はFCスタックにセラミックを使っていたが、これを金属に変更して割れにくくできたことがブレイクスルーになっていること」「プロトタイプ車両に搭載しているe-Bio Fuel-Cellの発電能力は5kWh程度で、将来的には最低限でも30kWhを開発目標としていること」などが明らかにされた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160615-00000005-impress-ind

2016/06/15 日産の燃料電池車はバイオエタノールで走る、「ミライ」より車両も燃料も安価に(MONOist)
●バイオエタノールは現実的で低コスト

 日産自動車が燃料電池車の燃料にバイオエタノールを選んだのは、圧縮水素よりも幾つか有利な点があいまするためだ。

 まず、水素は生産や水素ステーションなど供給インフラに多額の投資が必要になるが、バイオエタノールはブラジルや北米などさまざまな地域で生産され、流通網が確立している。ブラジルでは車両にエタノールを補給する給油所も整備されており、「イーバイオ フューエルセルのクルマを持っていけば今日にでも走ることができる環境」(土井氏)だ。

 バイオエタノールは燃料コストとしても有利だ。濃度45%のエタノール混合水の使用を想定した試算では、ガソリンエンジン車の3分の1の3.1円/kmとなる見込みだ。同じ走行条件では電気自動車が2.9円/kmだという。

 一方、水素ステーションで販売している圧縮水素の価格は1000?1100円/kgで、燃料電池車を満充填して5000円前後となることを見込んだ料金設定となっている。ミライのJC08モードの走行距離は650kmなので、走行距離1km当たりのコストは7.7円だ。バイオエタノールを燃料とする燃料電池車は、ミライやクラリティ フューエルセルよりも燃料コストが安くなりそうだ。
●高コストでサイズの大きい圧縮水素タンクが不要

 燃料としての安全性も特徴だ。圧縮水素やガソリンは取り扱いに資格が必要だが、濃度45%のエタノール混合水であれば危険物扱いにはならない。これにより、高耐圧が求められ、高コストなCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を使用する圧縮水素タンクはもちろん、ガソリンや軽油の燃料タンクと比較しても設計や材料のコストを低減できるという。サイズの大きい圧縮水素タンクを搭載しないため、車両のパッケージングも容易になる。

 将来的には、ガソリンや軽油よりも手軽で簡易な供給インフラも登場しそうだ。「物流業者が拠点内にエタノール補給設備を設置して、給油所に行かずに燃料補給することも可能になる。補給設備のエタノールが不足したら、ウォーターサーバーの水を配達するようにエタノールを届けることもできるだろう」(日産自動車の技術者)。

 日産自動車は、水素を燃料とする燃料電池車も開発しているが「水素生成のコストが高すぎるので製品化の順位としては、バイオエタノールを燃料とする燃料電池車の方が優先度が高かった」(日産自動車 副社長の坂本秀行氏)という。
●クルマで初めて使われる「固体酸化物型燃料電池」は触媒いらず

 日産自動車が採用する燃料電池のタイプも、ミライやクラリティ フューエルセルとは異なるポイントだ。

 ミライやクラリティ フューエルセルで使われているのは固体高分子型燃料電池で、水素イオンが電解質内を動いて発電する。これに対し、日産自動車が採用する固体酸化物型燃料電池は、酸素イオンが電解質を通過することで発電を行う。

 固体酸化物型燃料電池は純度の低い水素でも発電でき、エネルギー変換効率が高いのが特徴だ。「効率としては60%だ。ガソリンエンジンの効率が38?42%なので、およそ1.5倍の高効率となる」(土井氏)。

 固体酸化物型燃料電池は、固体高分子型燃料電池とは違って触媒が不要なのも利点だ。700?800℃で動作するため、高温環境で化学反応が進みやすい。固体高分子型燃料電池はセル内の湿度の維持が必須で動作温度が低くなるため、白金など高価な材料の触媒が必要となる。
●クルマで使われなかったのには理由がある

 動作する温度の高さは強みである一方、弱点にもなる。700?800℃まで温度を上げなければ反応が起きず、発電できないためだ。開発中の現時点では温度上昇に「1?2時間かかる」(日産自動車の技術者)という。これが固体酸化物型燃料電池が車載用として使われてこなかった理由の1つだ。

 「固体酸化物型燃料電池は定置用としては使われてきた。高温を維持して発電し続けることができるからだ。しかし、クルマは駐停車のオフ状態と、走行するオン状態の切り替えが頻繁になる。温度の上げ下げが頻繁になれば、燃料電池スタックが熱疲労で破損してしまう」(土井氏)という経緯があった。

 しかし、「燃料電池スタックの材料や工法、動作温度まで上昇させる技術でブレイクスルーが見えてきた。また、低温でも反応を維持できる技術も確立されつつあると聞いている。内製で全ての技術をまかなうのではなく、オープンイノベーションで大学や企業の技術を積極的に取り込んでいきたいと考えている。こうした要因から、車載用として使うめどがついた」(同氏)としている。

 量産を目指す2020年までに取り組む技術課題としては、固体酸化物型燃料電池が動作する700?800℃に温度を上昇させる時間の短縮や、燃料電池システムの温度の維持などを挙げている。

 具体的には「発電可能になるまでの時間は、現状の1?2時間から10?15分程度まで短縮したい。起動時間を短縮するには、急激な温度上昇に耐えうる燃料電池スタックが必要になる。また、固体高分子型燃料電池を搭載した燃料電池車を含め、従来のクルマはどう熱を下げるかが重要で、高温を維持し続けるという考え方はなかった。しかし、われわれのシステムは効率的に排熱を回収しながらどう温度を維持するかがポイントになる」(同社の技術者)。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160615-00000023-it_monoist-ind

2016/06/15 アップル、余剰電力を販売する子会社を設立:再生可能エネルギー100%へ(WIRED.jp)
『9to5Mac』が発見した、先日アップルが米連邦エネルギー規制委員会(FERC)に提出した書類によると、アップルは、クパチーノとネヴァダ州の同社ファームにある何百という太陽光プロジェクトにより生み出される余剰電力の販売を考えているようだ。

 アップルはFERCに6月6日付けで申請書を提出したが、その60日後から活動開始する許可を求めている。全貌はまもなく明らかになるはずだ。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160615-00010000-wired-sci

2016/06/15 「仮想発電所」のリアルなビジネス事業者は登場するか(ニュースイッチ)家庭やEVの蓄電池を活用すればシェアードエコノミーにも

  太陽光発電、蓄電池、燃料電池など点在する小さな電源をIoT(モノのインターネット)で束ね、一つの発電所のように扱う“仮想発電所”が登場間近だ。仮想発電所は再生可能エネルギーの導入を増やしたり、一瞬で電力需給を整えたり、火力発電所に匹敵する機能を発揮して電力不足を解消する。技術開発が続けられてきたスマートグリッド(次世代電力網)の集大成であり、構築が進むとスマートコミュニティー(次世代社会インフラ)へと発展する。
<東電の実証、太陽光発電「出力抑制」>

 東京電力ホールディングス(HD)は15年度、太陽光発電の発電量を抑える「出力抑制」の実証事業に取り組んだ。出力抑制は天候で発電量が変わる太陽光発電をコントロールし、需要を超える電力が系統に流れ込まないようにする。

 再生エネの導入量が増えた一部の電力会社で出力抑制が始まっているが、現状ではパワコンをオフにするので送電量がゼロになる。実証のように細かく出力を調整できると、各地の太陽光発電所に少しずつ抑制に協力してもらって全体の抑制量を増やせる。小さな電源を束ね、電力需給を保つ仮想発電所だ。

 東電管内では太陽光発電所、住宅用太陽光発電の計14カ所に対し、出力抑制を試した。例えば前日の夕方、発電所に「翌日10―12時、30%」と発信し、パワコンに準備をさせておく。翌日の朝、予想よりも日射が多そうなので抑制時間を16時まで延長。さらに天気予報が変わったので12―14時は100%、14―15時は10%と指示を変えた。

 東電HD経営技術戦略研究所分散電源技術グループの北島博晃副長は「太陽光発電の予測は難しく、実際の運用では直前で指示を出した方がいい。当日に変更しても指令通りに動いた」と成果を語る。
<社会コストの最小化へ>

 節電も仮想発電所の機能の一つだ。フランスでは13年4月、季節外れの寒波襲来で電力が不足した時、火力発電所1基に相当する51万キロワットの節電に成功した記録がある。

 この節電は、デマンドレスポンス(DR、需要応答)と呼ばれる手法で実施した。通常、電力不足が心配されると電力会社が供給量を増やす。DRは電力を使う需要家が節電によって需要量を減らして需給を調整する。
<欧米、電力会社に代わるデマンドレスポンスを担う>

 欧米には電力会社に代わって需要家に節電を依頼するDR事業者が存在する。仏の51万キロワットの節電はDR世界大手の仏エナジープールが、53工場に一斉に節電を依頼した。1件1件の節電量は少なくても、集めることで火力発電所に匹敵する効果を生んだ。

 日本法人のエナジープールジャパン(東京都港区)の市村健社長はDRの役割を「社会的コストの抑制」と話す。電力会社は供給不足に備え、余分に火力発電所を保有している。

 電力自由化の進展によっては常に稼働しない発電所の負担が重くなり、電力会社は抱えきれなくなる。DRが仕組みとして用意されていれば、仏のように節電が火力発電所代わりなる。
<高額が普及のネック>

 大手企業以外も仮想発電所ビジネスへの参画を目指している。エプコは福岡県みやま市と連携して4月、市内の家庭にある蓄電池80台を束ねて仮想発電所にする実証事業を始めた。同市が立ち上げた新電力の電力が逼迫(ひっぱく)すると、蓄電池に放電を指示して供給力不足を補う。

 蓄電池1台は小規模でも、80台がまとまると家庭50戸分の1日の消費電力に相当する512キロワット時の充電量となる。実証は経産省の支援を受けている。

 再生エネの変動を吸収しようと大型蓄電池の導入が始まっているが、高額なことが普及へのネックとなっている。家庭で普段から使っている蓄電池を仮想発電所にすれば、蓄電池の費用を圧縮できる。
《解説》

 仮想発電所、バーチャルパワープラント、VPP。すっかりとキーワードになってきた。得体が知れない感じもするが、リアルな発電所の代わりをするのがVPPの基本。日常的に使っている家庭の蓄電池、EVの蓄電池をVPPに活用できれば、シェアードエコノミーにもなる。VPPを操る事業者は登場するのかが一番の課題であり、注目ポイントだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160615-00010001-newswitch-ind

2016/06/15 ホンダの高圧水素製造システムの発明が“独創性に富む優れた発明”に(オートックワン)

 ホンダの技術者が、小型水素ステーション向け「差圧式電解方式による高圧水素製造システムの発明」の業績に関して、「平成28年度全国発明表彰 日本商工会議所会頭賞」を受賞すると同時に、ホンダとしても同表彰の「発明実施功績賞」を受賞した。日本商工会議所会頭賞
▼受賞者
株式会社本田技術研究所 四輪R&Dセンター 岡部 昌規氏、中沢 孝治氏、樽家 憲司氏発明実施功績賞
▼受賞者
本田技研工業株式会社 代表取締役社長 社長執行役員 八郷 隆弘氏
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160615-02761659-autoconen-ind

2016/06/15 トヨタ、「スマートコミュニティJapan 2016」で新型「プリウス PHV 日本仕様」を初公開(Impress Watch)

 新型プリウス PHVの国内初展示に加え、トヨタブース内にはFCVであるMIRAIのカットボディも展示されていた。説明員に話を聞いてみると「重量物を低い位置、かつ中心に寄せながらも、フロアが高くならないように設計担当がレイアウトに苦労していました」と語りつつ、「実際の車両でシートに座ると気にならないのですが、カットモデルを横から見るとフロアが高く見えてしまいますね」と笑いながら教えてくれた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160615-00000087-impress-ind

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