燃料電池ワールド Vol.2122 (2016/06/02 09:00)

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□燃料電池ワールド Vol.2122
■2016年06月02日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

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■世界のヘッドライン(04月20日)
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2016/04/20 燃料電池・水素エネルギー協会メンバー、ハノーバー・メッセで製品を展ヲ

〔訳注〕燃料電池・水素エネルギー協会(Fuel Cell and Hydrogen Energy Association:FCHEA)メンバーは、4月25日から29日までドイツのハノーバー(Hannover)で開かれるハノーバー・メッセ見本市(Hannover Messe Trade Fair)に最新の燃料電池と水素製品を展示する。アメリカは、このヨーロッパ最大の年次イベントの2016年の公式なパートナー国(official 2016 Partner Country)で、バラク・オバマ大統領(President Barack Obama)はドイツのアンゲラ・メルケル首相(Chancellor Angela Merkel)と開会式に出席することが期待されている。

2016/04/20 ハイドロジェニックス社、プライスウォーターハウスクーパー社カナダの2016リアリティ・ビジョン賞で受賞〈PT〉

〔訳注〕ミシソーガ(Mississauga、オンタリオ州)発:水素生成と水素ベールの電源モジュール(power module)の大手開発メーカー、ハイドロジェニックス社(Hydrogenics Corporation)は、プライスウォーターハウスクーパー社カナダ(PwC Canada:PricewaterhouseCoopers (trading as PwC))の2016リアリティ・ビジョン賞(Vision to Reality Awards)の中堅企業向け市場(mid-market)ビルダー(Builder)部門で年間最優秀革新賞(Innovator of the Year)に命名された、と発表した。

2016/04/20 カリフォルニア州大気資源委員会議長メアリー・ニコルス、ロサンゼルスからサクラメントまで水素駆動車で渓谷ラリーを先導〈PT〉

〔訳注〕サクラメント(SACRAMENTO、オンタリオ州)発:カリフォルニア州大気資源委員会(California Air Resources Board:ARB)議長(Chair)メアリー・ニコルス(Mary Nichols)はアースデイ(Earth Day)のお祝いで、エネルギー長官(Energy Commissioner)ジャネア・スコット(Janea Scott)と州政府機関の事業・経済開発局(Governor's Office of Business and Economic Development:愛称GO-ビズ、GO-Biz)次長(Deputy Director)タイソン・エクリ(Tyson Eckerle)とともに、ロサンゼルス(Los Angeles)からARB本部のあるサクラメント(Sacramento)までトヨタ(Toyota)、ヒュンダイ(Hyundai)、メルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)の水素燃料電池自動車で400マイルのラリーを先導した。

2016/04/20 トヨタの初めてのゼロ・エミッション水素燃料電池自動車のための画期的なサービス〈PT〉

〔訳注〕所定のサービスのために予約が必要なイギリスで初めてのトヨタ(Toyota)「ミライ(Mirai)」は、専門的な水素燃料電池自動車の実演をするために必要な実際上の訓練を技術者たちにつぎ込んでいる。社団法人日本機械土工協会(Japan Earth Moving Constructors Association:Jemca)の北西ロンドン(north west London)にあるエッジウエア工場(Edgware workshop)でチームは、トヨタのヨーロッパの整備工場で4日間の集中訓練を行った3人のメンバーとともに、イギリスの道路にミライを走行させるために用意周到に準備した。そこでは、燃料電池システムに不可欠な化学と自動車整備、修理、給油手順の細部について学んだ。診断技術者マスターのピーター・ケリー(Peter Kelly)は、「我々が教えられたことは素晴らしいことだったが、実際にはとても普通のサービスのようだった」と語った。

■2016年06月01日のWEB LINK NEWS
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2016/06/01 世界救うか究極の「膜」研究 神戸大に国内唯一の総合的拠点(神戸新聞NEXT)

 薄っぺらで、頼りなさそうな「膜」。この膜が、工学の最先端で注目されている。何でも、エネルギーや環境、水など、21世紀の世界が抱える難題を解決する可能性があるとか。神戸大(神戸市灘区)には国内唯一の膜工学の総合的研究拠点があり、「神戸から新しい膜を発信したい」と研究者たちの意気が上がる。膜で一体、何をしようとしているのか。

 海水のほかにも、膜のターゲットは広い。大気もその一つ。同センターでは、より早く、より確実に二酸化炭素(CO2)が分離できる独自の膜を開発。地球温暖化の防止に向けて、注目を集める。

 また再生可能エネルギーとして注目されているバイオエタノールに関しても、精製のための膜を開発する。次世代電池として期待の大きい燃料電池にも、膜が用いられている。

 いずれも環境やエネルギーにかかわる重要な課題。松山教授は「膜の発展は人類にとっても有益。今後10年で新しい膜を発信したい」と意欲を見せる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160601-00000010-kobenext-sctch

2016/06/01 トヨタ MIRAI、ベルギー第一号車を納車…欧州4か国目(レスポンス)

 トヨタ自動車の欧州法人、トヨタモーターヨーロッパは5月31日、市販燃料電池車、『MIRAI』(ミライ)のベルギー第一号車を納車した。

 トヨタは2015年10月、MIRAIの欧州第一号車を、英国の顧客に引き渡し。以降、デンマーク、ドイツでMIRAIを納車してきた。

 今回、MIRAIは欧州4か国目として、ベルギーで第一号車を引き渡し。燃料電池発電システムなどを手がけるハイドロジェニックス社のベルギー法人に、納車された。

 ベルギー北部のフランドル地方の政府は、2020年までに、水素ステーション20か所を開設することを決定済み。フランドル地方の在住者は、自宅から25km圏内に、水素ステーションが整備されることになる。また、フランドル地方ではEV同様、燃料電池車にも税制上の優遇措置が適用される。

 納車式において、MIRAIのキーを受け取ったハイドロジェニックス社のFilip Smeetsマネージングディレクターは、「燃料電池分野のパイオニア的企業として、ベルギーで最初のMIRAIの顧客になったのは喜び」とコメントしている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160601-00000037-rps-bus_all

2016/06/01 【全文】舛添都知事「今後スイートルームは使わない」辞職ムードが高まる“政治とカネ疑惑”を都議会で謝罪(ログミー)

 また、大会後を見据え、水素エネルギーや次世代型燃料電池など、最新の環境技術を駆使した町づくりの検討も進めます。官民が一体となった強固な推進体制を構築し、着実に取り組んでまいります。
地球規模の環境問題を解決する目標設定

 持続可能な発展に向け、地球環境に配慮した組織経営は今や世界の大都市に課せられた責務であります。昨年度末に策定した新たな環境基本計画では、温室ガスの排出量削減や再生可能エネルギーの利用割合について、国を上回る高い目標を掲げました。

 達成のための1つの鍵となるのは水素エネルギーであります。燃料電池自動車の普及や水素ステーションの整備を強力に後押ししてまいります。

 来月には水素への理解を深める情報発信施設「東京スイソミル」もオープンいたします。大会用の選手村に導入する家庭用燃料電池など、活用の機会も広げながら、水素を都民の身近なエネルギーとして定着させていきたいと思います。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160601-00010000-logmi-pol

2016/06/01 <大阪ガス>「エネファーム」5万台突破(毎日新聞)

 大阪ガスは1日、家庭用燃料電池「エネファーム」の累計販売数が、先月31日に5万台を突破したと発表した。発売後約7年での達成。2009?11年度は計6000台程度にとどまったが、13年度からは順調に年間1万台以上を販売した。広報は「コストダウンとコンパクト化を実現した新製品の投入が普及拡大につながった」とする。今年4月には、さらに小型化した新製品「エネファームtypeS」(希望小売価格183万円)を発売。16年度の販売目標を1万5000台(15年度1万2300台)とした。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160601-00000073-mai-bus_all

2016/06/01 「人工葉」発明のハーバード大教授 ロッキード社に技術売却(Forbes JAPAN)

 ハーバード大学のダニエル・ノセラ教授は、アメリカのエネルギー系スタートアップを支援する仕組みに見切りをつけたという。「教授らの懐には金が入るが市場にイノベーションをもたらすスピードが遅すぎる」というのだ。

 ノセラ教授はシカゴ大学の講演で「発見をすると金持ちになれると考える教授がたくさんいることに辟易しています」と語った。「ITや医薬品の分野ではそうかもしれませんが、インフラが確立されているエネルギー分野では莫大な資本が必要なため、失敗するのが目に見えています」

 ノセラ教授が立ち上げたスタートアップのサン・カタリティクス(Sun Catalytix)は2011年にシリコン製の太陽電池の「人工の葉」を開発して称賛された。しかし、その後突然、研究対象をエネルギー貯蔵に変更し、改良したフロー電池の試作品を開発。2012年にロッキード・マーティン社にその技術を売却した。

 ノセラ教授は、マサチューセッツ工科大学発のエネルギー系スタートアップ5社(Lilliputian Systems、Green Fuels、Luminus、A123 Systems、Evergreen Solar)の末路を特集したフォーブスの記事に言及した。

 この記事では「5社のほとんどが市場の何年も先を行く技術を持っていたが、企業が成熟したころには市場に追い越されていた。技術は素晴らしかったが、市場に出す過程が難しいものだった」と分析している。

 エネルギー系スタートアップの前に立ちはだかるのは8兆ドル(約889兆円)もの投資が行われる既存のエネルギーインフラだと、ノセラ教授はシカゴ大学のエリザベス・モイヤー准教授の未発表の報告書を引用して主張する。

 エネルギー業界におけるイノベーションには莫大な資本が必要であり、スタートアップにとっては必要な資金を素早く確保できる大企業との闘いが初期段階の障害になる。資本コストが低いITや、奇跡の治療薬というような希望に資金が集まる医薬品の分野ではスタートアップが成功しやすい。エネルギー系スタートアップは資本コストが高く、希望がないから難しいとノセラ教授は指摘する。

 そのためフロー電池の改良に成功すると商業化の前に立ちはだかる死の谷を懸念し、フロー電池を市場に出せる企業を初期段階で探した。ロッキード・マーティンなら3年で実現できるとノセラ教授は言う。

 現在は子会社化されロッキード・マーティン・アドバンスト・エナジー・ストレージ(Lockheed Martin Advanced Energy Storage)となっているが、同社がさらにフロー電池を改良した結果、キロワット当たり175ドル(約1万9,000円)を実現した。2015年にテスラが発表した蓄電池はキロワット当たり250ドルだとして衝撃を与えたが、それを大幅に下回る価格だ。
次の希望は「遺伝子操作したバクテリア」

 エネルギー・イニシアチブを展開している大学はたくさんあるが、ベンチャー・キャピタルから資金を借りて企業を設立し、大学のために儲けようという考え方を捨てるべきだという。ノセラ教授が勧める初期段階でパートナーを見つける方法では教授は儲からないが、気候変動の緩和に貢献できるかもしれないと指摘する。
「自分の発明により市場で再生可能エネルギーが真に大きな役割を担うようになることが私にとっての対価です。研究者はそういった考え方をするべきです」

 現在のエネルギー系スタートアップの支援方法を批判するノセラ教授に、排出権取引について聞いてみた。すると排出権取引が始まればエネルギー系スタートアップに投資をする意味が出てくるため、大きな資金を調達できる可能性が高まり、初期段階で技術を売却しなくても商業化できるようになるかもしれないと語った。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160601-00012321-forbes-bus_all

2016/06/01 水素ステーション国策会社は第二の満鉄になる --- Nick Sakai(アゴラ)
 2016年5月30日の日経新聞1面トップ
http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20160530&ng=DGKKASFS20H6E_Z20C16A5MM8000)で、トヨタ自動車やJXエネルギーなど自動車・エネルギー大手各社が、次世代エコカーの燃料電池車に燃料を供給する「水素ステーション」の全国展開に向け、共同で新会社をつくる検討に入ったと大々的に伝えています。

 これは、経産省が15年度までに国内で100カ所の水素ステーションを開設する目標を掲げてきたにもかかわらず、設置は個別企業の自主性に任せていて、一カ所の設置費用が4億円にも上るため、まだ80カ所ほどにとどまっていることに対するてこ入れ策です。政府は当該会社には、出資はしないものの、設置や運営のための「手厚い補助金」を支給して、「新会社を支える。」ということです。

 この「オールジャパン」アプローチは、かつての「大本営あるいは関東軍」が主導した「国策会社満鉄」の負の側面を感じ、多大な懸念を覚えます。

 今、グローバル経済からIoTを伴う地域シェア経済へのパラダイムシフトが起きています。「Uberなどのシェアアプリと自動車販売事業の融合」「分散化する電気事業のパーツとしての自動車」「自動運転とIoT化の中での自動車」といったように、自動車の概念が大きく変わり、「水素」よりは「電気」がその核になっています。

 日本では「不都合な真実」としてあまり知られていませんが、もともと燃料電池車は70年代のオイルショック時にアメリカの自動車会社の雄GMが開発して頓挫、その後ブッシュ政権時にエキセントリックなDOE(Department of Energy、日本のエネ庁)の長官がごり押ししてフライしかけたのだけれども、やっぱりスペックと価格の折り合いが付かず、頓挫したという歴史があります。今カリフォルニア州でも一部で燃料電池車を押す動きがありますが、主流はEVです。

 従って、役所が生き残るべきテクノロジーについて、市場の淘汰に任せないで、斜陽産業の保護や国策プロジェクトを所管する「大きな政府」を指向するために、EV外しのポジショントークをするのは決して許されることではありません。役所は、テクノロジーには中立的であるべきです。欧米ではそうです。もし日本が「官民あげて」水素のみにベットするならば、いきつくところはガラパゴスです。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160601-00010009-agora-sci

2016/06/01 現代・起亜自 2020年までにエコカー28種開発(聯合ニュース)【釜山聯合ニュース】韓国の現代自動車と傘下の起亜自動車は1日、2020年までにエコカー28種を開発する計画を明らかにした。

 現代・起亜自動車南陽研究所の権文植(クォン・ムンシク)研究開発本部長は同日、釜山の展示コンベンションセンターBEXCOで開かれた「2016釜山モーターショー」(6月3?12日)のメディア向けイベントで、「自動車産業の未来技術」をテーマに講演し、同計画を発表した。

 また、権氏は「18年に、1回の充電で320キロ以上を走行する電気自動車(EV)や性能を大幅に向上させた水素自動車専用モデルも披露することになる」と明らかにした。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160601-00000093-yonh-kr

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