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□燃料電池ワールド Vol.2086
■2016年04月07日発行
◆燃料電池NPO pemdream
■世界のヘッドライン(03月02日)
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2016/03/02 より手ごろな価格の燃料電池部品を開発するアルゴンヌとロスアラモス国立研究所〈PT〉
〔訳注〕ロスアラモス(LOS ALAMOS、ニューメキシコ州)発:米国エネルギー省(U.S. Department of Energy:DOE)のアルゴンヌとロスアラモス国立研究所(Argonne and Los Alamos national laboratories)の研究者は、水素燃料電池の白金(platinum)に代わる効果的で安い代替物を見つけるために、「エレクトロキャット(ElectroCat)」と呼ばれる電極触媒コンソーシアム(Electrocatalysis Consortium)をとおしてエネルギー省の主導権を支援するために協力している。先週発表されたエレクトロキャットは、地球に豊富な金属である鉄とコバルトをベースとするような手軽で安い材料で、希少な白金族金属の安い代用品として燃料電池カソード(fuel cell cathodes)に置き換えるための新しい方法を発見することに専念している。アルゴンヌの上級化学者のデビー・マイヤー(Debbie Myers)は、「自動車用燃料電池スタックの総コストの約半分は、電極触媒中の白金金属のコストなので、我々は、必要な白金量を減らすか、よりやすい材料で白金を置き換えるいずれかの方法を見つける必要がある」と言った。
2016/03/02 ピニンファリーナ社、水素燃料電池で電力を出す「H2スピード」をジュネーブ自動車ショーで発表〈PT〉
〔訳注〕イタリアのピニンファリーナ社(Pininfarina)は、「H2スピード(H2 Speed)」と呼ぶレーシング試作車とスーパーカーの中間の高性能車を発表した。この車は、スイスのグリーンGT社(GreenGT)が開発した503馬力を出す水素燃料電池技術を使い、ピニンファリーナ社が2年間かけてデザインした。
2016/03/02 NEL社、水素ステーション・ネットワークでウノックス社と最終契約を結ぶ
〔訳注〕オスロ(OSLO、ノルウェー)発:NEL社(NEL ASA)の子会社のNEL燃料社(NEL Fuel AS)とウノックス社(Uno-X)は、2020年までにノルウェーの全ての主要な都市をカバーする少なくとも20カ所の水素供給ステーションを展開する最終契約を結んだ。合意に基づき、NEL社とウノックス社は合弁会社ウノックス水素社(Uno-X Hydrogen AS)を設立した。
〔訳語〕ウノックス社(Uno-X):ノルウェーとデンマークでチェーン展開する無人燃料ステーションの会社。
2016/03/02 岩谷産業、日本で16番目の水素ステーションを山梨県で最初に甲府市に完成
〔訳注〕岩谷産業株式会社(Iwatani Corporation)は3月2日、山梨県で最初の水素ステーションを、同社として日本で16番目の甲府市に完成した。水素はイワタニガス社(Iwatani Industrial Gases Corporation)の液化水素製造プラントである千葉工場からタンクローリーで輸送するオフサイト供給システムを採用している。岩谷産業は、水素エンジンバスの実証試験を実施している山梨交通社(Yamanashi Kotsu Co., Ltd.)から土地を、また、山梨燃料電池産業化会議(Yamanashi Fuel Cell Industrialization Conference)および山梨大学や県からの支援を受けている。
■2016年04月06日のWEB LINK NEWS
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2016/04/06 「水素社会」実現へ工程表 夏までに経産省が作成方針(福島民友新聞)
福島新エネ社会構想に位置づけられた「水素社会実現」を巡り、経済産業省が夏までに工程表を作成する方針を固めたことが5日、分かった。2020年の東京五輪・パラリンピックまでに、本県で風力発電などを使い燃料電池自動車1万台分(年間使用量)の水素を製造する目標の達成に向けて年度目標などを記す。
工程表作成の方針は、同日開かれた自民党資源・エネルギー戦略調査会水素社会推進委員会で明らかにした。
安倍晋三首相が20年までの目標を明言した経緯があることから、同委員会は実証試験の成否によって不安定となるような内容ではなく、確実に目標達成できる内容の現実的な工程表の作成を求めた。
経済産業省の担当者は「5、6月に構想骨子、夏ごろには構想をまとめる。その作業の中で工程表を示したい」などと述べた。最も課題となる部分としては、大量に水素を製造できる施設の設計などを挙げた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160406-00063849-minyu-l07
2016/04/06 燃料電池、ガスタービン、蒸気タービンを組み合わせたIGFC実証、第2段階へ(スマートジャパン)
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、石炭火力発電から排出されるCO2を大幅に削減するため「石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)実証事業」を推進しているが、第2段階を2016年度から開始する。
IGFCは石炭をガス化して燃料電池、ガスタービン、蒸気タービンの3種類の発電形態を組み合わせて複合発電を行う発電方式。究極の高効率石炭火力発電技術として注目を集めている。同実証事業では、このIGFCにCO2分離・回収設備を組み合わせた革新的な低炭素石炭火力発電を実現することを目指している。
NEDOの助成事業としてこのほどスタートした第2段階(事業期間2016?2020年度)では、酸素吹IGCC実証試験設備とCO2分離・回収設備を組み合わせたCO2分離・回収型酸素吹IGCCの石炭火力システムとしての性能や運用性、信頼性、経済性についての実証を実施する。
実証事業では酸素吹IGCCにおいて、CO2回収時のエネルギーロスによる発電効率の低下という課題に対し、CO2を90%回収(全量ガス処理)しながらも、現状の微粉炭火力と同等レベルである送電端効率(高位発熱量基準)40%の達成を目指す。事業総額は183億円(補助金ベース)。助成先は中国電力と電源開発との共同出資により設立し、これらの実証試験設備の建設と試験の実施を事業とする大崎クールジェンである(図1)。
また、経済産業省直執行として2012?2015年度に実施した第1段階の酸素吹IGCCの実証については2016年度、経済産業省からNEDOが引き継ぎ、大崎クールジェンが実施主体となって、中国電力の大崎発電所構内に実証試験設備を建設し、2015年度から試運転を開始している。2017年3月には実証運転が開始される予定で、第1段階終了後の2020年頃には、送電端効率(高位発熱量基準)46?50%(現状40%程度)、CO2排出原単位650グラム/kWh(キロワット時)程度(現状より20%程度削減)の達成を可能とすることにより、酸素吹IGCCの技術確立を目指している。
今後、第3段階(2018?2021年度)として、CO2分離・回収型IGCC設備に燃料電池を組み込んだCO2分離・回収型IGFCの実証事業を計画している。その後の大型化および商用機に向けた追加の技術開発、別事業のガスタービン燃料電池複合発電の技術開発などの成果を活用し、2025年頃には大型IGFCの技術を確立し、送電端効率(高位発熱量基準)55%、CO2排出原単位590グラム/kWh程度(現状より30%程度削減)の達成を目標とする。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160406-00000069-biz_it_sj-bus_all
2016/04/06 再生可能エネルギーの宝庫として急浮上のモンゴル(JBpress)
2016年4月1日から電力自由化がスタートした。昨年年末からソフトバンクや東京ガスなどのCMがテレビをにぎわせている。東急電鉄やローソンも宣伝を出し始めており、ほぼ独占だった電気業界の大きな変化を予感させる。
日本企業のエネルギー業界での起業は、日本国内だけとは限らないようだ。未来をにらんだ自然エネルギー、あるいは再生可能エネルギーの分野での新しい試みは、すでにモンゴルを舞台に始まっている。
昨年出された「Energy outlook 2015」では原油価格が低くなっている現状が、長く続くのではないかとの予測なされている。
ソフトバンクは早くからモンゴルに注目し、東日本大震災直後から、自然エネルギーの活用を考えてきた。2012年10月には、東京都に匹敵する規模の約2200万ヘクタールをモンゴル政府から借り受け、風力発電と太陽光発電を行う計画を着々と進めている。
南ゴビに位置するフルメン、ボルガン、ツォクト・ツェツィ、ハンホンゴルなどで合計7ギガワットの電力を風力発電で生産する予定であり、今年春頃にはついに電力の供給を始めることになっている(3月30日現在操業は確認できず)。
■ 中国・東南アジアの電力供給拠点に
そこで提案されたのが、水素を使う蓄電方式である。
様々な形で作られた電力を水素生産基地で水素に変換して蓄電し、必要とあらば中国、インド、朝鮮半島や日本まで、パイプラインを通してアジアを輸送するという形で、アジア・エナジー・グリッドを作り上げようという構想が2015年12月13日、東京でモンゴル政府とJETRO(日本貿易振興機構)などが共催して開催されたクリーン・エネルギー・フォーラムで提案された。
現在のモンゴルの首都ウランバートルは、家庭で使われている石炭や木材の燃料の煙、自動車の排ガスなどにより、特に冬は煙が年に充満しているようなひどい状態であり、大気汚染は早急に解決しなければいけない問題である。
こう考えると良いことづくめのようなのだが、計画はなかなか進んでいない。
■ 定まらない政府の方針
このクリーン・エネルギー・フォーラムでは企業側から、モンゴル政府の態度がはっきりしないとの批判が相次いだ。
荒井 幸康
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160406-00046514-jbpressz-int
2016/04/06 岩谷産業、水素ステーションの営業時間を平日夜10時までに延長(レスポンス)
岩谷産業は、商用水素ステーション一部で営業時間を平日夜10時までに延長すると発表した。
燃料電池車に水素燃料を供給する水素ステーションは、営業時間が平日午前9から午後5時まで、土曜日が午後1時まで、日曜・祝日が休業と、使い勝手が悪く、燃料電池車ユーザーから不満も多かった。
同社では、東京・芝公園、東京・池上、愛知・刈谷の水素ステーションの営業時間を平日午後10時まで、土曜日17時までに延長、山口・周南では平日午後8時に延長する。
近くオープンする予定の大阪・本町、大阪・森之宮の水素ステーションの平日営業時間を午前9時?午後10時、土曜日午後5時まで営業する。
また、今後他の水素ステーションを含めて営業時間の延長や電話予約受付制度の導入も検討する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160406-00000042-rps-bus_all
■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆燃料電池開発情報センター「FCVフォーラム3」?FCVと水素ステーションの最前線?【再掲】
多彩な講師陣によりFCV・水素に関わる最前線の情報をお伝えする 「FCVフォーラム3」を開催致します。
2014年12月に販売し、大人気のトヨタ<MIRAI/3月10日にリース販売を開始した、ホンダ< FCX クラリティー>の試乗会や日産<X-TRAIL FCV>等の展示もします。
燃料電池関連の展示、最新水素ステーションの見学、FCV・水素エネルギーシステムやそれらを取り巻く環境・水素の安全についての講演とともに「見て・聞いて・体験する」が全て詰まっております。
またとない機会ですので、皆様お誘い合わせの上、ぜひご参加下さい。
◇開催日:4月15日(金) 9:30〜17:00(受付開始 9:00〜)
◇場 所:タイム24ビル (〒135-0064 東京都江東区青海2-4-32)
※テレコムセンター駅(ゆりかもめ)徒歩2分
◇内 容
第1部【講演】<9:30?12:15>-<休 憩>-<13:15?14:50> 1、堀 哲氏(東京都環境局地球環境エネルギー部計画担当課長)
「水素社会実現に向けた東京都の取組について」
2、佐野誠治氏(トヨタ自動車技術統括部水素・FC推進グループ担当部長)
「低炭素社会に向けたトヨタ自動車のチャレンジ」
3、丸山茂氏(本田技術研究所四輪R&Dセンター第5技術開発室室長)
「Hondaにおける燃料電池自動車開発と水素社会に向けて」
4、森春仁氏(日産自動車総合研究所Eシステム研究所所長)
「日産自動車における燃料電池自動車開発と普及に向けて」
5、前田征児氏(JXエネルギー水素事業推進部技術開発グループマネージャー)
「水素社会実現に向けたJXの取り組み」
6、富岡秀徳氏(日本自動車研究所(JARI) FC・EV研究部主任研究員)
「水素・燃料電池自動車の安全性評価について?日本自動車研究所の取組?」第2部【展示】<12:00?17:00>
燃料電池関連企業の募集を行います。※展示の他ポスター発表の申込も受付を致しています。FCDIC会員・都内中小企業で、フォーラム参加者の出展料金は「無料」です。関連企業・団体の方は、是非ご利用下さい。
※展示のみご希望の方は、¥5,000(内税)、一般参加の方は、フォーラム参加費に展示料金¥5,000(内税)が加算となります。
第3部【運転・同乗試乗会】<15:00?17:00>
トヨタ<MIRAI> 及び ホンダ< FCX クラリティー>を予定
※試乗会の車両は主催者側の都合により、変更になる場合もあります。申込時に確認して下さい。
【イワタニ水素ステーション 芝公園 見学】
※試乗会及び水素ST見学への参加は、先着順の予定です。
◇参加申込
FCDICの下記URLより、お申込画面から直接入力による申込み、又は FAX用紙をダウンロードして、必要事項を記入の上、FAXでお申込み下さい。
web入力:http://www.fcdic.com/seminar/fcv_forum_2016_entry.html
FAX用紙:http://www.fcdic.com/ja/seminar2016/FCV3_annai_sanka160322.pdf
◇参加費/支払方法】
参加費(内税):FCDIC会員?9,000/都内中小企業?9,000/一般 ?18,000/プレス無料
銀行振込または郵便振替にて、4月11日(月)までにお支払いをお願い致します。 (振込手数料はご負担下さい)。請求書が必要な方は、申込書にその旨、記入をお願いします。
※領収証は銀行または郵便局が発行する振込金受取書(銀行) または振込票兼受領証(郵便局)を領収証に代えさせて頂きます。
◇連絡先:(一社)燃料電池開発情報センター FCVフォーラム3事務局
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町1?19 お茶の水ビジネスビル1階
TEL:03-6206-0231 FAX:03-6206-0232
メール:fc-seminar@fcdic.jp URL:http://www.fcdic.com/
◇主 催:一般社団法人 燃料電池開発情報センター
◇後 援:東京都/(国研)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
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□編集・発行:燃料電池NPO pemdream
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