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□燃料電池ワールド Vol.1989
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■2015年11月11日発行
◆燃料電池NPO pemdream
☆2000号を機にやりたいこと――アーカイブ・サイトの有料化【再掲】
もう少しで2000号になります。pemdreamは2000号を機に、ウェブサイトの運営を少し変えようと考えています。
2001年4月から、燃料電池に関する情報をメルマガで配信してこれたのは、無料で配信管理をしてくれる「まぐまぐ」と「melma!」があったからです。毎週1回の定期発行を続けてきましたが、そのうち情報量の増加で平日毎日発行に切り替えました。この無料のメルマガ配信は今後もずっと続けていきたいと考えています。
今回、問題としているのは、ウェブサイトの維持管理です。勉強しながらサイトを作るようになり、現在では、海外ニュースの写真を載せることと、メルマガのアーカイブを蓄積し、検索できることが、pemdreamのサイトの特徴です。ところが、この維持管理に金がかかることが分かってきました。
そこで、ウェブサイトの持続可能性を作るために、こうしたニーズを必要とする方に、若干の会費的なお金を負担いただこうと考え、そのシステムを2000号を機に始めようと考えました。その仕組みを今作っているところです。2週間以内には具体的なシステムをお知らせできると思いますので、少しお待ちください。
■世界のヘッドライン(10月21日)
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2015/10/21 トヨタ、イギリスの最初の顧客に燃料電池車「ミライ」を贈呈
http://merumaga.fuelcellworld.jp/index.php?QBlog-20151111-1
〔訳注〕トヨタ(Toyota)は本日、イギリスの道路に燃料電池サルーン「ミライ(Mirai)」の到着を記した。「ミライ」は、ロンドンに輸送された4台を始め、今年の終わりには12台がイギリスの路上を走る。トヨタ自動車ヨーロッパ社(Toyota Motor Europe)社長兼最高経営責任者(CEO)ヨハン・バン・ジル(Johan van Zyl)博士は、「将来のゼロ・エミッション社会を築くことを支援するのは、ミライと水素動力を信奉するITMパワー社(ITM Power)やブラック・タクシー(Black Taxis)などのグリーンツウモーターカーズ(greentomatocars)とともに、早期にヨーロッパで最初の市場の一つとなる我々の使命である」と語った。
2015/10/21 水素の抽出ができるグラフェン・ベースの燃料電池膜
〔訳注〕ノーベル賞受賞者アンドレ・ガイム(Andre Geim)率いるイギリスのマンチェスター大学(University of Manchester)の研究は、かつては不透過性であると考えられていた1原子の厚さのマテリアルズグラフェン(materialsgraphene)と六方晶系窒化ホウ素(hexagonal boron nitride(hBN))が、水素がそれらを通過することを可能にすることを示した。その結果、マンチェスターの研究者は、より効率的な燃料電池と、これまで難しかった燃料電池の燃料として使う水素ガスを分離する工程の簡略化を確信している。「ネイチャー(Nature)」誌に掲載されたガイムと同僚の発見は、グラフェンおよび窒化ホウ素の単層は、周囲の条件下で水素を熱すると高い透過性がある。だから、それらの電子をはぎ取った水素原子は1原子の厚さの材料を通過することができる。水素が、これらの材料の常識を裏切ることができたという驚くべき発見は、それらがプロトン交換膜(proton exchange membranes)として知られているプロトン伝導膜(proton-conducting membranes)に使えることを意味している。燃料電池に使用される膜は、酸素と水素を通さないが、プロトンの通過は可能である。この発見により分かった別のことは、これらの1原子厚の材料は、湿った雰囲気(humid atmosphere)から水素を抜き出すために使えるということである。これは、我々が水素経済に向かうのに必要な大きな曲がり角となる可能性がある。
〔訳語1〕グラフェン (graphene) とは、1原子の厚さのsp2結合炭素原子のシート。炭素原子とその結合からできた蜂の巣のような六角形格子構造をとっている。名称の由来はグラファイト (Graphite) と「ENE」から。グラファイト自体もグラフェンシートが多数積み重なってできている。グラフェンの炭素間結合距離は約0.142 nm。炭素同素体(グラファイト、カーボンナノチューブ、フラーレンなど)の基本的な構造である。ダイヤモンド以上に炭素同士の結合が強く、平面内ではダイヤモンドより強い物質と考えられている。物理的にもとても強く、世界で最も引っ張りに強い。熱伝導も世界で最も良いとされ、電気の伝導度もトップクラスに良い物質である。(Wiki)
〔訳語2〕マテリアルズグラフェン(MaterialsGraphene):電気を伝導することができる世界最薄の材料の新バージョン。エクセター大学(University of Exeter)で開発された新しいグラフェン系材料(GraphExeter)は、電子機器に、インジウムスズ酸化物に取って代わる可能性があります。(エンジニア)
2015/10/21 ナノアイランズと骨格皮膚の触媒、燃料電池の性能を増大
http://merumaga.fuelcellworld.jp/index.php?QBlog-20151111-1
〔訳注〕日本の電気通信大学(University of Electro-Communications)、徳島大学(University of Tokushima)、日本輝度光科学研究センター(Japan Synchrotron Radiation Research Institute:JASRI)の研究者は、酸化スズ(tin oxide:SnO2)のナノアイランズ(nanoislands、島のように孤立した構造物)とプラチナ・コバルト(platinum cobalt:PtCo3)炭素ナノ粒子(nanoparticles on carbon:C) から合成した触媒を作り、それらが他の以前に報告したものよりより良く機能することを示した。
2015/11/21 ハイパーソーラー社、主要技術の躍進にともないアイオワ大学との契約を延長
〔訳注〕ハイパーソーラー社(HyperSolar, Inc.)は本日、成長市場を続ける水素の国際的需要を満たす水素製造技術の意欲的な追求のために、アイオワ大学(University of Iowa)と2016年4月30日まで委託研究契約(sponsored research agreement)を延長した、と発表した。これは、同大学がカリフォルニア大学サンタバーバラ校(University of California, Santa Barbara:UCSB)と一緒に協力した2014年11月以来のこと。
2015/10/21 自動車部品メーカー、水素燃料電池自動車に対応し始める
〔訳注〕多くの企業がクリーンな輸送に関わってきている。日本の自動車部品メーカーは、燃料電池自動車に使われる部品に適応し始めている。エンジン部品のメーカー「ケーヒン(Keihin)」は、そうした企業の一つであり、2016年に始まるホンダ(Honda)の新しい燃料電池車用の部品生産を開始する。燃料タンク製造業者の八千代工業(Yachiyo Industry)は、水素燃料電池自動車用の燃料タンクの設計を開始した。同社は、2020年に大量生産が始まることが予想されるので、2018年に始まる新製品をテストする承認を得ようとしている。また、アジアの企業は、将来の燃料電池車で使える燃料噴射装置(fuel injection equipment)を生産している。
2015/10/21 素晴らしい「バック・ツー・ザ・フューチャー」デー
http://merumaga.fuelcellworld.jp/index.php?QBlog-20151111-1
〔訳注〕10月21日、トヨタ(Toyota)が燃料電池車「ミライ(Mirai)」のアメリカ販売を始めた。そのイベントに、映画「バック・ツー・ザ・フューチャー(Back to the Future)」を使ったという記事。
■2015年11月10日のWEB LINK NEWS
2015/11/10 新車購入予定の6000人に聞いた「好きな自動車ブランド」TOP10(@DIME)
J.D.パワーアジア・パシフィックは、日本自動車購入意向者調査(NVIS:New Vehicle Intender Study)を日本で初めて実施した。同調査では、今後1年以内に新車乗用車の購入を検討している消費者(現保有車の有無、新車・中古車の別は問わない)を対象として、次回購入を検討している車のタイプ詳細(車の種類や仕様)や重視点、ブランド認知度や好意度、検討ブランド/モデル、ブランドイメージ、更には新技術に対する興味や関心など、消費者の意識や購買行動に関する情報を広範囲に収集。2015年7月上旬から中旬にかけてインターネット調査を実施し、総計6000人から回答を得た。
調査の結果、新車購入に際し、複数メーカーを検討しているユーザーが半数以上(55%)で、1人当たりの平均では2.5メーカーを比較検討していることが判明。また、次に購入を検討している車のエンジンタイプについて、「ハイブリッド」と回答したユーザーは約半数の48%。「ディーゼル」は19%、「プラグインハイブリッド」は13%となっている。さらに、「電気(EV)」が9%、「燃料電池(FCV)」は5%という結果になった。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151110-00010000-dime-bus_all
2015/11/10 水素漏れ検知機開発 1秒以内に反応 ヤマハファインテック(@S[アットエス] by 静岡新聞)
ヤマハファインテックは高感度、高速応答を実現した水素漏れ検知機「YHLD―100」を独自開発した。自動車部品の配管や鋳造容器などの製造工程での活用を想定。9日から受注を始めた。
水素は配管や容器などの機密性をチェックするためのトレースガスとして利用されている。主流のヘリウムに比べ、ガス自体のコストや設備費が大幅に抑制できる点が特徴。
同社の検知機は微小電気機械システム「MEMS」を世界で初めて搭載した。水素濃度0・5ppm?1万3千ppmまで検知できる高感度とワイドレンジ、1000ppmに1秒以内に反応する高速応答を可能にした。カラー液晶タッチパネルの導入により、操作性や検出値表示の視認性向上も図った。価格は税抜き180万円。初年度は国内、海外で120台の販売を目指す。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151110-00000009-at_s-l22
■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆経済産業省資源エネルギー庁の『燃料電池セミナー』【再掲】
今般、経済産業省資源エネルギー庁は、燃料電池セミナーin大阪を開催いたします。本セミナーは、水素・燃料電池分野の専門家を講師としてお招きし、FCV・水素ステーション・エネファームに関する最新の情報を提供し、当該分野への参入および普及促進を目的としています。またとない機会ですので、多数のご参加をお待ちしております。『燃料電池セミナー in 大阪』
◇日 時:11月17日(火)13:30?16:30
◇場 所:大阪科学技術センタービル8F大ホール
◇参加費:無料
◇定 員:250名(先着順。定員になり次第締切)
◇講 演:
・アイシン精機(株)
・パナソニック(株)
・(一財)石油エネルギー技術センター
・日本エア・リキード(株)
・(一財)大阪科学技術センター
○詳細は専用HPを確認下さい。
専用HP→ http://ostec.seminar-event.info/event/
○問い合わせ:
一般財団法人大阪科学技術センター 技術振興部内
燃料電池セミナー 事務局(担当:吉田・増山・大原)
TEL:06-6443-5340 FAX:06-6443-5319
メールアドレス:ostec01@ostec.or.jp
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