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□燃料電池ワールド Vol.1988
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■2015年11月10日発行
◆燃料電池NPO pemdream
☆2000号を機にやりたいこと――アーカイブ・サイトの有料化【再掲】
もう少しで2000号になります。pemdreamは2000号を機に、ウェブサイトの運営を少し変えようと考えています。
2001年4月から、燃料電池に関する情報をメルマガで配信してこれたのは、無料で配信管理をしてくれる「まぐまぐ」と「melma!」があったからです。毎週1回の定期発行を続けてきましたが、そのうち情報量の増加で平日毎日発行に切り替えました。この無料のメルマガ配信は今後もずっと続けていきたいと考えています。
今回、問題としているのは、ウェブサイトの維持管理です。勉強しながらサイトを作るようになり、現在では、海外ニュースの写真を載せることと、メルマガのアーカイブを蓄積し、検索できることが、pemdreamのサイトの特徴です。ところが、この維持管理に金がかかることが分かってきました。
そこで、ウェブサイトの持続可能性を作るために、こうしたニーズを必要とする方に、若干の会費的なお金を負担いただこうと考え、そのシステムを2000号を機に始めようと考えました。その仕組みを今作っているところです。2週間以内には具体的なシステムをお知らせできると思いますので、少しお待ちください。
■世界のヘッドライン(10月20日)
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2015/10/20 ドイツで水素燃料インフラの拡大のために企業は団結する
〔訳注〕産業パートナーシップは、ドイツで水素燃料の利用可能性を拡大しようとしている。エア・リキード社(Air Liquide)、リンデ社(Linde)、オーエムブイ社(OMV)、シェル社(Shell)、トタル社(Total)は共同して、H2モビリティ・ドイツ社(H2 MOBILITY Deutschland GmbH)と呼ばれる新しい合弁企業を結成した。10月13日付(Vol.1983
2015/11/02発行)の記事の再論。
2015/10/20 マレーシアのラピッド・プロジェクト、巨大な水素プラントを建設
〔訳注〕フランスのオイル・エンジニアリング・グループ(oil engineering group)のテクニップ社(Technip)は本日、マレーシア国営石油会社ペトロナス社(Petronas)の生産工場に3基の水素改質器(hydrogen reformers)を提供するために、スペインのTecnicas Reunidas社から契約を獲得した、と発表した。テクニップ社は、ジョホール州(Johor state)が所有するペトロナス社のラッピッド(Refinery and Petrochemical Integrated Development:RAPID)プロジェクトは「5000万ユーロと1億ユーロの間のかなりの数字である」と州との契約で示した。
〔訳語〕マレーシアのラピッド(RAPID)プロジェクト
マレーシアは石油・ガス資源に恵まれていたが、近年はともに減産傾向が顕著になってきた。埋蔵量も今後15年程度とみられ、政府は最後のオプションとして2009年に原子力を位置づけたが、福島第一原発事故以降、同国でも原子力への懸念が広がっており、当初計画より遅れが出ている。そうした背景の下で政府は2010年に、「経済変革プログラム(ETP:Economic Transformation Programme)」を策定した。その中に同国石油ガス産業の最重要プロジェクトとして、世界規模の石油精製・石油化学統合開発計画であるラッピッド(Petronas’ Refinery and Petrochemical Integrated Development:RAPID)プロジェクトが含まれ、2019年の操業開始を目指して動き出した。(平成27年1月13日のJPECレポートを要約)
2015/10/20 有機骨格は、水素への水の光触媒変換のための触媒となる
〔訳注〕シュトゥットガルト(Stuttgart)の固体研究(Solid State Research)のためのマックス・プランク研究所(Max Planck Institute)と、ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン(Ludwig-Maximilians-Universit〓t M〓nchen:LMU Munich)からの科学者たちは今、水からさまざまなエネルギー源の水素を生成するために光を使用する材料を作った。この高分子光触媒は化学的に安定であり、水素生成速度は、触媒の小さな構造的修飾によって微調整することができる。
2015/10/20 新しいバイオ燃料電池、有毒金属を引退させる
〔訳注〕燃料電池は使用する環境には優しいが、製造時には白金のような貴金属を使用する。これらは単に希少で高価なものであるだけでなく、小さな粒子として大気中に放出されるような汚染物質でもある。デンマーク工科大学(Technical University of Denmark:DTU)の新しい研究プロジェクト・リーダー張井東(Zhang Jingdong、チャン井東)は、このような貴金属の使用を回避し、セルがより安価で製造時により環境に優しくなることを助けるための、純粋な有機系燃料電池(organic-based fuel cell)を開発する可能性を探究している。触媒は通常は、貴金属の形で陽子と電子の燃料を切断するために必要になる。しかしチャンと同僚たちは、化学エネルギーに変換する生体細胞の自然の独自の方法をまねすることで金属を避けたいと考えている。
2015/10/20 トヨタ、2050年には道路上のディーゼル自動車はほぼゼロにすると表明
http://merumaga.fuelcellworld.jp/index.php?QBlog-20151110-1
〔訳注〕10月19日付(Vol.1987 2015/11/09発行)のトヨタ(Toyota)が表明した「とよた環境チャレンジ2015」の記事の再論。
2015/10/20 ニアパワー・システムズ社、改良されたフォーミュラ水素オンデマンド製品を発売
〔訳注〕ニアパワー・システムズ社(Neah Power Systems, Inc.)は、改良された「フォーミュラ・ホッド(Formira HOD)」プラットフォーム(platform、構造基材)の発売を誇らしげに発表した。同社はまた、生産・流通拠点のグローバル・ネットワークを通じて「フォーミュラ・ホッド」プラットフォームのギ酸(formic acid)の好ましい供給者に世界最大の総合化学メーカー、ビーエーエスエフ社(BASF)を選んだ。
2015/10/20 ハイアット社、ブルーム・エナジー社と提携し、持続可能性と革新への強い責任を強調
〔訳注〕ハイアット・ホテルズ社(Hyatt Hotels Corporation)は本日、燃料電池技術企業のブルーム・エナジー社(Bloom Energy)との新たな関係を発表した。ハイアット・リージェンシー・グリニッチ(Hyatt Regency Greenwich)ホテルは、大幅なコスト削減を実現し、ホテルのエネルギー負荷75%を提供する500kW級燃料電池のハイアット社で最初の受取人として選ばれた。
2015/10/20 我々は水素燃料を恐れてはいない――H2電動自転車がそれを立証している
http://merumaga.fuelcellworld.jp/index.php?QBlog-20151110-1
〔訳注〕1937年にヒンデンブルグ飛行船(Hindenburg airship)は、米ニュージャージー州の上空で爆発し、36人が死亡した。これは水素燃料の危険性を歴史的に展示したものになった。80年後、技術は長い道のりを歩んできた。エネルギー巨大企業のリンデ・グループ(Linde Group)の新しい電動自転車は、水素の小さなタンクと小型燃料電池を使う。リンデH2バイク(Linde H2 bike)は今後数カ月にわたって、水素駆動自転車の可能性をテストする試作車の試験を行う。
■2015年11月09日のWEB LINK NEWS
2015/11/09 [文谷数重]【時代遅れのロータリーエンジン】?称賛記事ばかりの不思議?(Japan In-depth)
ロータリーはレシプロには敵わない。既に終わった技術であり発展性もない。それを再び市販しようとするのは、新幹線の時代に蒸気機関車を売るようなものだ。
ロータリーに未来はないことも明らかだ。ロータリーを絶滅させたレシプロでも熱効率での限界に近づいている。自動車ではバッテリー補用が普及しており、さらには熱機関の壁を超えるための燃料電池の適用も始まっている。ここで非効率なロータリーが実用品として再登場する余地はない。
しかし、再生産されるロータリーの不利について、自動車関連の記事は全く言及しない。異形エンジンの先進的イメージに乗っかっただけの称賛記事に満ちている。これはロータリーの不利を知らないで書いているのであれば不勉強であり、その不利を知りつつ書いているのであれば不誠実なものだ。
なお、筆者は以前に気体水素を利用した自動車の不可を主張しているが、改質型燃料電池は否定したことはない。(文谷数重「水素自動車に未来はない」
http://www.huffingtonpost.jp/suchou-montani/hydrogen-car_b_7177380.html)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151109-00010000-jindepth-bus_all
2015/11/09 ホンダ製燃料電池車「クラリティFUEL CELL」が遂に発売に漕ぎつける(エコノミックニュース)
ホンダは、2008年に燃料電池自動車として世界初の専用設計セダン「FCXクラリティ」のリース販売を開始。そして、今回の東京モーターショーにおいて、ガソリン車に匹敵する使い勝手と燃料電池自動車の魅力を高次元で融合した市販車セダン「クラリティFUEL CELL」を発表した。
ホンダ独自の技術により、世界で初めてフロントボンネット内にホンダ製3.5リッターV6エンジン並みにコンパクトになった燃料電池パワートレーンを集約し、大人5人が快適に座れる、ゆとりあるフルキャビンパッケージを実現したモデルだ。このパワートレーンは,さまざまなタイプのボディ、例を挙げるならミニバンなどにも搭載が可能で、今後車種展開が拡大する場合に有利だ。
水素満タンで700km以上(JC08モード)走行が可能で、1回の水素充填に要する時間は3分程度(70MPa、外気温20℃の条件でのHonda測定値)という短時間。燃料電池スタックがつくる電気が130kWの高出力モーターを動かして爽快な走りを提供するというわけだ。変速機がないので、発進から最高速度までなめらかに加速。さらに、ダイレクトなレスポンスで爽快なドライブフィールと高い静粛性も実現。また、燃費と走りを両立させた「Normalモード」と、加速とレスポンスを重視した「Sportモード」を設定している
加えて、外部給電器「パワーエクスポーター9000」との組み合わせにより、非常時には“走る電源”として電力の供給も行なえる。これからの時代が求めるパフォーマンスを凝縮した「クラリティFUEL CELL」である。
ボディ寸法は、同社アコードに匹敵する全長×全幅×全高4895×1875×1475mmと堂々たる体躯の持ち主だ。
「クラリティFUEL CELL」は、2016年3月からリース販売をスタート。当面は、FCV普及に協力してきた自治体や法人向けとなる予定。栃木県高根沢町のホンダ生産企画統括部/パワートレーン生産企画統括部で、少量生産でスタート。順次、生産を拡大して個人向け販売を行なうという。国内における販売価格は消費税込みで766.0万円だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151109-00000016-economic-ind
2015/11/09 【SEMAショー15】トヨタ MIRAI が ガルウィングの2ドアに…タイムマシンへ変身(レスポンス)
トヨタ自動車の米国法人、米国トヨタ販売は11月3日、米国ラスベガスで開幕したSEMAショー15において、『バック・トゥ・ザ・フューチャー MIRAI コンセプト』の詳細を発表した。
同車は、トヨタの市販燃料電池車、『MIRAI』(ミライ)をベースにしたコンセプトカー。10月21日、MIRAIの米国発売記念イベントで初公開された。
MIRAIの米国発売日は、2015年10月21日。これは1989年に公開された映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』において、主人公のマーティ・マクフライ(マイケル・J・フォックス)が、タイムスリップした未来の1日と同じ日。映画に起用されたタイムマシンカー、『デロリアンDMC-12』をモチーフに、MIRAIをカスタマイズしたのが、バック・トゥ・ザ・フューチャー MIRAI コンセプト。
SEMAショー15では、同車の詳細を発表。カスタマイズは、カリフォルニア州に本拠を置く「MV Designz」が担当。MIRAIは4ドアだが、これを2ドアに変更し、デロリアンDMC-12と同様のガルウィングドアを採用した。
足元には、カスタム仕様の19インチLEDアルミホイールを装着。エアライドサスペンションも特注品。ボディカラーは、ブラッシュアルミで塗装した。トランクは後方にスライド。これはデロリアンDMC-12が、タイムマシンに変身する時がモチーフ。
室内には、ダッシュボードにタブレット型端末を装備し、タイムトラベルの年代を設定できるという想定。ブルーのLED照明と相まって、未来的な雰囲気を演出している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151109-00000018-rps-ind
2015/11/09 小型クリーンディーゼル車は終わらない VW問題(3)(Wedge)
充電インフラ整備が難しい米国などEVの普及が望み薄の市場では内燃機関に頑張ってもらわなければクルマ社会が維持できないのだが、そのためにはEVや燃料電池車が選択肢のひとつとしてもっと存在感の大きいプレイヤーとなるまでは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンに頑張ってもらわなければならない。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151109-00010003-wedge-soci
2015/11/09 東京モーターショー 入場者数10%減 天候不順の影響か?(産経新聞)
東京ビッグサイト(東京都江東区)で10月29日から開かれていた東京モーターショーが8日閉幕し、期間中の入場者数は81万2500人だった。平成25年の前回(90万2800人)から10%減少した。
3日には期間中で最多の10万100人が来場したが、最後の土日となった7、8日はいずれも10万人を下回った。
東京モーターショーは最盛期の平成3年に201万8500人が訪れたが、その後は減少。21年は景気低迷などを背景に61万4400人に落ち込んだ。
今回のショーは世界11カ国160社が参加し、自動運転車や燃料電池車などを展示した。海外メーカーが世界最大の自動車市場となった中国のショーへのシフトを強める中、いかに活性化させていくかが課題になっている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151109-00000520-san-bus_all
■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆経済産業省資源エネルギー庁の『燃料電池セミナー』【再掲】
今般、経済産業省資源エネルギー庁は、燃料電池セミナーin大阪を開催いたします。本セミナーは、水素・燃料電池分野の専門家を講師としてお招きし、FCV・水素ステーション・エネファームに関する最新の情報を提供し、当該分野への参入および普及促進を目的としています。またとない機会ですので、多数のご参加をお待ちしております。『燃料電池セミナー in 大阪』
◇日 時:11月17日(火)13:30?16:30
◇場 所:大阪科学技術センタービル8F大ホール
◇参加費:無料
◇定 員:250名(先着順。定員になり次第締切)
◇講 演:
・アイシン精機(株)
・パナソニック(株)
・(一財)石油エネルギー技術センター
・日本エア・リキード(株)
・(一財)大阪科学技術センター
○詳細は専用HPを確認下さい。
専用HP→ http://ostec.seminar-event.info/event/
○問い合わせ:
一般財団法人大阪科学技術センター 技術振興部内
燃料電池セミナー 事務局(担当:吉田・増山・大原)
TEL:06-6443-5340 FAX:06-6443-5319
メールアドレス:ostec01@ostec.or.jp
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発行者さまから転載許可をいただいて(2018年8月2日)、公開しています。
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