燃料電池ワールド Vol.1973 (2015/10/16 08:45)

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□燃料電池ワールド Vol.1973
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■2015年10月16日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

■燃料電池関連イベント
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☆福岡水素エネルギー人材育成センター【平成27年度 第18回技術者育成コース】【再掲】

 福岡水素エネルギー人材育成センターでは、水素エネルギー産業分野で活躍する技術者を育成するため、講義と実習を通して水素関連技術者に必要な知識と技術を提供する「技術者育成コース」を開催します。水素エネルギー関連企業や、これから参入を目指す企業の技術者の皆様の参加を、心よりお待ちしております。
◇日 時:10月19日(月)? 22日(木)4日間
     (※4日目の実習コースは、選択制となります)
◇場 所:1日目   福岡県中小企業振興センター
     2、4日目 九州大学伊都キャンパス

     3日目   水素エネルギー製品研究試験センター(HyTReC)
◇対 象:水素エネルギー関連企業や新規参入を目指す企業の技術者等

 水素関連業務に従事されている方や、理系の高校、大学等を卒業された方など、一定の知識を持った方向けの専門的な内容です。
◇受講料:20000円 ? 40000円(申込内容により、受講料が変わります)
◇定 員:20名(定員になり次第、募集を締め切ります)
◇申 込:オンラインにてお申込ください。

  https://www.sipstool.com/f-suiso/anq/index.php?p=20150925130523
◇締切日:10月15日(木)
◇交流会:初日の講義終了後に吉塚駅周辺にて開催。費用は、4000円程度を予定しております。当日、現金にて徴収させていただき、領収書をお渡しいたします。
◎カリキュラム・詳細は、戦略会議のホームページ、又は、下記をご覧ください。
 ホームページ http://www.f-suiso.jp/info/10219.html
 詳細資料(PDF) 
http://www.f-suiso.jp/wp-content/uploads/2015/09/d324aedf2a583af32ad1911a3d3b521a.pdf
◇お問い合せ先

 福岡水素エネルギー戦略会議事務局 山口(福岡県商工部新産業振興課 水素班)
  TEL:092?643?3448

■世界のヘッドライン(09月29日)
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2015/09/29 バラード社、燃料電池駆動路面電車の最初の世界展開のために中国と600万ドルの契約を結ぶ

〔訳注〕バンクーバー本社で開催された式典で、バラード・パワーシステムズ社(Ballard Power Systems)は、中国の鉄道車両メーカーの青島四方機車車輌有限公司(CRRC Qingdao Sifang Company, Ltd.:CRRC Sifang)が製造する低床路面電車(low floor trams)に統合するために、特別に設計された燃料電池エンジンの開発と商業化の共同開発契約(joint development agreement)と供給契約(supply agreement)を結んだ。契約は、注文通りに作られる10基のFCベロシティ(FCvelocity)モジュールを2016年に配送することになっていて、約600万ドルである。バラード社は、都市の路面電車の動力に使うために200kW級の燃料電池モジュール「FCベロシティ」の新しい試作機器構成を開発する計画である。8輌の燃料電池駆動路面電車の初期展開は、2017年に始まる高明線(Gaoming Line)でCRRC青島四方会社(CRRC Sifang)と佛山市(City of Foshan)が計画している。

2015/09/29 米国運輸省、アメリカ全土に低・無公害車を普及するために2250万ドルの助成金を表明(Department of Transportation)
http://merumaga.fuelcellworld.jp/index.php?QBlog-20151016-1

〔訳注〕米国運輸省(U.S. Department of Transportation)の連邦交通局(Federal Transit Administration:FTA)は、次世代のエネルギー効率の高い車の全国展開を助ける最新の低・無排出ガス自動車展開プログラム(Low or No Emission Vehicle Deployment Program:LoNo)を通して、2250万ドルの助成金を発表した。この資金は、水素燃料電池、電気ハイブリッドエンジンなどの輸送バスで、グリーン技術の普及を促進することを目指している。

2015/09/29 ニューヨーク州、モルガン・スタンレーのマンハッタン事務所に燃料電池導入資金

〔訳注〕クオモ知事(Governor Cuomo)は、州が再生可能なエネルギー源からの発電量を増加させる目的で、5つの大規模なクリーン・エネルギー・プロジェクトに175万ドルの資金を発表した。この発表は、9月22〜29日にニューヨークで、気候変動の課題について世界の指導者が会合した気候ウィーク(Climate Week)で表明された。5つのプロジェクトは、ニューヨークにクリーンな再生可能エネルギーを年間35万6000メガワット時提供する。これは、新たな再生可能エネルギー容量を約116MW追加することになる。ニューヨーク市のモルガン・スタンレー本部は、マンハッタン事務所に790kW級燃料電池を導入する。

■2015年10月15日のWEB LINK NEWS
2015/10/15 15日の朝刊(都内最終版)☆1(時事通信)
【共通ニュース】
◆燃料電池車 2020年3万台 トヨタ エコカー普及狙う▽インフラ整備が課題
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20151015-00000000-jijnb_he-nb

2015/10/15 15日の朝刊(都内最終版)☆2・完(時事通信)
【日経】
◆トヨタ、エンジン車ゼロ 50年メド、環境目標 燃料電池車などシフト▽次の本命まだ見えず(3)
【日刊自動車】
◆走行時CO2 90%削減 トヨタ、2050年の環境目標策定 製造拠点は排出ゼロ(1)
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20151015-00000001-jijnb_he-nb

2015/10/15 日本精線、耐水素脆性のばね用ステンレス鋼線を水素ステーション向けに初納入(鉄鋼新聞)

 日本精線(本社・大阪市中央区、社長・近藤龍夫氏)はこのほど、耐水素脆性ばね用ステンレス鋼線「ハイブレム(HYBREM)」を水素ステーション用部材で初納入した。ハイブレムは約6年前に開発した環境配慮型のオンリーワン製品。高圧水素環境下でSUS304並みの強度を持ち、靱性・ばね疲労特性に優れる。水素ステーションは既に稼働中で、数量的にはわずかだが初めての実用例となる。水素社会の到来でハイブレムに対する注目度は高まりつつある。10年後には年間50?60トンの生産・販売を見込んでいる。

 ハイブレムは主な用途がステーション関連(カプラ・ディスペンサー)、燃料電池関連(定置型燃料電池システム・燃料電池自動車・水素高圧ガスボンベ用の各種弁)。既に実機試験を重ねている。価格はSUS304の2・5倍程度を想定している。

 ハイブレムはオーステナイト系ステンレス鋼に属し、特殊元素を微量添加することで冷間加工後の結晶組織の変化を防ぐ。同時に水素環境下での絞り値を安定させた。炭素と窒素のバランス最適化により、コットレル雰囲気による転移の固着を制御した。

 ステンレス鋼線のトップメーカー、日本精線では環境・省資源・情報化・高齢化をキーワードに、社会に貢献することができるオンリーワン、ナンバーワン材料の開発を進めている。

 燃料電池自動車をはじめとした水素社会では水素の安定供給が不可欠。水素ステーションは商用化の段階に進みつつあるが、そこでは高圧水素ガスの流量調整用ディスペンサーやバルブ弁が装備されている。素材のばね用ステンレス鋼線は高圧水素環境下での高い信頼性が求められる。現状はSUS304が使われているが、使用期間や条件によっては水素脆性が危惧される。

 「今年に入り水素ステーションの具体的な引き合い案件が複数あり、サンプル提供など対応を進めている。国内外での展示会などでも積極的にPRしている。耐水素脆性が特長のSUS316Lなどより、ハイブレムの性能はさらに一段上だ。主力製品の一つに伸ばしたい」(同社)。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151015-00010000-tekkou-ind

2015/10/15 【トヨタ環境フォーラム15】2050年に工場CO2ゼロ目指す…FCVラインは20年までに(レスポンス)

 トヨタの牟田弘文専務役員は同日行われた都内での講演で、「今後生産台数の増加、次世代車技術の増加により成り行きの生産CO2排出量は増えていく見込み。まずこれを低CO2生産技術の開発・導入と日常の『カイゼン』によって大きく引下げ、残った分を再生可能エネルギーと水素を利用することにより、2050年までに工場CO2ゼロにしていく」と表明した。

 低CO2生産技術について牟田専務は「工程を徹底的に短縮する、動くものを最少にする、動くものは省エネを図るといった生産設備のシンプル・スリム化に取り組む。さらに各設備で使用するエネルギーを積極的に回収し再利用することなどエネルギー利用効率を向上させていく」とした。

 一方、再生可能エネルギーと水素利用に関しては「再生可能エネルギーの先頭工程として国内工場では2020年をめどに風力発電を導入し、FCV(燃料電池車)生産ラインでのCO2ゼロ化を目指す」ことを明らかにした。

 また「工場での水素活用については2020年にはFCV生産ラインで水素活用技術の実証をスタートさせるべく技術開発に現在取り組んでいる。具体的には水素を熱源として利用するための燃焼技術や、燃料電池技術ノウハウを生かした水素による発電技術」とした。

 その上で「まずは工場エネルギーの使用量を徹底的に減らし、2020年には2001年比で約半分、2030年には約3分の1まで削減を目指す。残ったものを再生可能エネルギーやCO2フリーの水素を使いながら50年にゼロにする」と牟田専務は述べ、2050年の工場CO2ゼロに向けた工程表を示した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151015-00000020-rps-bus_all

2015/10/15 日鉄住金P&E、海外など新規事業推進(日刊産業新聞)

 日鉄住金パイプライン&エンジニアリング(日鉄住金P&E、浅井武社長)は中期ビジョンとして、「燃料電池自動車用水素ステーション建設事業」「海外展開」「メンテナンス事業」の新規事業を推進することで、既存事業(エネルギーパイプライン、プラント関連、水道)の事業規模目標(受注高、売上高)である年間500億円に対し、さらなる上積みを視野に入れていく。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151015-00010002-sangyo-bus_all

2015/10/15 電気自動車分野で日台交流 バッテリーの共同開発など目指す/台湾(中央社フォーカス台湾)
(台北 15日 中央社)経済部(経済省)工業局の呂正華副局長は、5日?10日の日程で、工業技術研究院や自動車メーカーの関係者らと共に、日本の電気自動車関連の企業を訪問し、大容量バッテリーの共同開発などに向けて交流を行った。

 最終日には、電池工業会と日本自動車研究所を訪れ、バッテリーの国際規格に関する協力関係の強化や、燃料電池などについて話し合った。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151015-00000014-ftaiwan-cn

2015/10/15 【東京モーターショー15】トヨタ紡織、新型 プリウス や シャア専用オーリス のシートなど展示(レスポンス)

 トヨタ紡織は、10月28日から11月8日に東京ビッグサイトで開催される「第44回東京モーターショー2015」に出展する。

 そのほか、ディーゼルエンジンのターボチャージャー用機能部品「ユニソンリング」や、燃料電池関連部品の「セパレーター」「スタックマニホールド」など、独自の精密加工技術による匠の技などを紹介する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151015-00000058-rps-ind

2015/10/15 [安倍宏行]【政府はEVとPHVの普及促進を】?ガソリン車が消える日、トヨタの決断?(Japan In-depth)

 ガソリン車が消える日が来る。そんなこと誰が想像しただろうか?筆者は、1990年代から燃料電池車(Fuel Cell Vehicle : FCV)の開発を取材してきたが、その商業化は遅々として進まず、いつの間にか20年以上たって2015年になった。

 EVはFCVが本格普及するまでのつなぎとして重要な戦略技術であるにもかかわらず、政府は思い切ったEV優遇措置を取っていない。普及の足かせは、航続距離の短さ(フル充電で250?280km)と充電設備の少なさだが、特に後者は規制緩和と投資優遇税制などで後押しすべきだった。HVで先行しているトヨタへの気兼ねがあったわけでもないだろうが、充電設備を急速に増やすような政策は取られなかった。コインパーキングや駐車場を併設するコンビニ、商業施設などに充電設備を普及させるための後押しがあっても良いのではないか。実際、PHVにとっても充電設備は必要なのだから。

 また住宅のインナーガレージに蓄電池としてEVを置けば災害時などに家庭用電源として利用できる点もあまり重視されていない。(FCVも無論家庭用電源になりうる)太陽光発電など再エネによる電力で充電すれば更にエコである。街全体の住宅が再エネで発電し、EVやPHVに接続されていれば、リアルタイムで電力需要・供給が制御できる。いわゆるスマートシティである。技術的には可能であるが、複数の都市で実証実験レベルであり、全国的に普及しているとはとても言えない。

 こうしてみてくると、CO2削減と災害時における利便性を考えると、当面日本政府はEVとPHVの普及促進を図ることが得策だと思われる。クリーンディーゼルが評判を落としている今、一考の余地があるのではないか。
安倍宏行(Japan In-depth 編集長/ジャーナリスト)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151015-00010000-jindepth-bus_all

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆第8回新電極触媒シンポジウム&宿泊セミナー【再掲】
  テーマ「高活性と高耐久性を両立する触媒を目指して」
◇趣旨概要

 触媒学会の燃料電池関連触媒研究会は燃料電池に関連する触媒を対象としています。この研究会では高活性/高耐久性触媒、触媒の低コスト化を含めた合成法、触媒の反応機構と基礎物性、評価/解析法等、燃料電池用触媒に関する学術情報交換を行っています。本シンポジウム&宿泊セミナーはFCDIC電極/界面研究部会とFC懇談会との共催で、PEFC用電極触媒に関する最近の研究開発状況と今後の展開について講演頂くと同時に、ナイトセッションで参加者が親しく討論します。2014年にFCVの市販が開始されましたが、Pt系触媒の高活性化と高耐久化はまだまだ不十分であり、これらを同時に高めることが更なるPEFCの低コスト化と高信頼化への鍵となります。第8回となる本宿泊セミナーでは、カソード環境でのPt系触媒の変化、Pt系触媒の耐久性を高める方法、MEA内で生じている現象とその理解およびメタノール酸化触媒について講演して頂きます。ポスターセッションでは電極触媒に限定せず、燃料電池に関連する研究を広く募集します。学生の方には優秀ポスター賞を用意しておりますので、奮ってご参加ください。
◇開催日時と会場
・日時:10月23日 (金) 12:30?10月24日 (土) 12:00
・会場:〒411-0032静岡県三島市末広町21-9 東レ総合研修センター TEL: 055-980-0333
◇参加申し込み
・参加申し込み締め切り: 10月9日 (金)
・ポスター発表申し込みと発表要旨の締め切り: 10月16日 (金)A4用紙1枚にフリーフォーマットでタイトルと所属を明記の上,下記西村までメールで送付してください.
・参加費: 一般会員 23,000円、一般非会員30,000円、学生5,000円
・宿泊費: 7,000円 (夕食・朝食込み)
・参加申し込み方法と問合せ先
氏名、所属、連絡先 (住所, 電話, メールアドレス)、宿泊の有無およびポスター発表の有無を明記の上、下記西村までメールでお申し込みください.

  同志社大学 西村メールアドレス: jt-liaiy@mail.doshisha.ac.jp 
        電話番号: 0774-65-6589
◇セミナー内容
◆1日目 10/23(金)
・セッション1 招待講演 (センター棟8階 多目的研修室)
12:40〜13:40 酸性溶液中でのPtの溶解機構 (東北大学 菅原先生)
13:40〜14:40 硬X線光電子分光法を用いたPt/C電極の酸化反応のその場観察 (分子科学研究所 高木先生)
15:00〜16:00 放射光を用いたMEA環境におけるその場観察技術 (豊田中央研究所 畑中氏)
16:00〜17:00 シリカ?Pt界面設計によるPtカソード触媒の高機能化 (九州大学 竹中先生)
17:00〜18:00 コンポジットカーボンナノファイバーを担体に用いたDMFC用アノード触媒 (群馬大学 中川先生)
・セッション2 (ナイトセッション)  ポスター展示 (ダイニング棟3階 第1パーティールーム)
19:00〜21:00 ポスターセッション&自由討議
〜22:30 自由討議 (ダイニング棟3階 バーラウンジ「アウル」)
◆2日目 10/24 (土)
・セッション3:招待講演 (センター棟8階 多目的研修室)
8:30〜9:30 PEFCの電位サイクル耐久性評価試験方法の比較 (自動車研究所 橋正氏)
9:30〜10:30 軟X線を用いたMEA内の水挙動 (東京工業大学 平井先生)
10:50〜11:50 白金・カーボン表面に吸着したアイオノマー相内の物質輸送と構造の関係(FC-Cubic 大平先生)
◇東レ総合研修センターへのアクセス
〒411-0032 静岡県三島市末広町21-9 TEL: 055-980-0333
JR三島駅北口より徒歩12分 タクシーでワンメーター
https://plus.google.com/116295045839993185703/about?gl=jp&hl=ja
◇主催: 触媒学会 (燃料電池関連触媒研究会)、燃料電池開発情報センター (FCDIC)、FC懇談会
◇協賛: 触媒学会、触媒学会工業触媒研究会、表面科学会、大阪科学技術センター、電池技術委員会
シンポジウム&宿泊セミナー準備委員会: 燃料電池関連触媒研究会世話人有志、FCDIC電極/界面研究部会、FC懇談会世話人有志  (調整中を含む)

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■メルマガ「燃料電池ワールド」
 □毎週月〜金曜日発行(年末年始および祝日は休刊)
 □編集・発行:燃料電池NPO pemdream
  連絡先:http://pemdream.com/index.php?contact%20us

 □解除を希望される方は、利用されている「まぐまぐ」または「melma!」のどちらかで解除の手続きを行ってください。pemdreamでの代行はできません。
 まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000065319.html
 melma! http://melma.com/backnumber_39824/
□マガジンID:0000065319(まぐまぐ) m00039824(melma!)


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